あらすじ
起きたら街がジャングルになってた、右を向いたら左を見てた、いつもの階段が一段増えてた……
周期性例外事象、通称”バグ”に満たされたこの世界では、そんなことは日常茶飯事。
シェアハウスの大家にして”バグ”に心躍らせる研究者のお姉さん・かさねと、
彼女とひとつ屋根の下で暮らしながら助手を務める中学生の男の子・紺は、
へんてこな世界で今日もおかしな一日を過ごします。
『やがて君になる』完結から2年――仲谷鳰が描く完全新作、待望のコミックス発売!
感情タグBEST3
不思議な日常系
『バグ』と呼ばれるエラーが日常的に起きる世界。
世界的な規模で起こる『バグ』は人類にとってとてつもない脅威で...。という事はなく、ユル~くふわふわ~っとした感じで物語は進みます。個人的には「空間を歩ける」や「未確認生物と会える」バグは起こってみてほしいかな。主人公の回りの人たちも危機感無く楽しんでたし。
最初はてっきりホラー調のストーリーかと思って読み始めたけど、決してガッカリなどではなくむしろ心地よい感じで読める癒し系でした。
主人公が中二でシェアハウスに住んでいたり、管理人だけはバグに巻き込まれなかったりと気になる部分が残ります。
次はどんなバグが世界に起きるのか、続きが気になります。
この発想は面白
表紙からすでに不思議素敵感が溢れていて、内容もまったく期待を裏切らず面白い
絵というか、描きかたがとても巧みな作品といった感じ
オススメ
すこしふしぎ
大好きな作家さんの新作。『やが君』の印象が強いが、今作は百合ではない。メインキャラの組み合わせはおねショタだが、1巻の段階では恋愛メインでもない(今後どうなるかは分からない)。SF(少し不思議)な世界の日常が、独特かつ迫力ある描き込みで進んでいく。今後の展開が楽しみ。
Posted by ブクログ
もしこんな現象が起きたら…、とどんどん妄想を掻き立てられるエピソードがたっぷり。
ふたりは歳の差があるので恋愛に発展するかはまだ謎だけれども、みんなのほんわかっぷりに癒される。
Posted by ブクログ
冒頭からバグがどうのと言い出すから何事かと思いきや、一定期間毎に世界の何かが『普通』からズレる現象を指しているのか。
世界単位で異変が頻繁に起きるなんて大混乱なんてレベルじゃないんじゃ……と心配になるけど、頻発が『普通』になれば受け止める人々も大混乱に陥ることはないのか
急成長した植物に包まれた世界を「ちょっと困った」程度に受け止めて、中にはバグの中で発生したアスパラを売っている農家すら有って
それらは逞しさと表現出来るかもしれないし、これはこれで『日常モノ』と定義する事もできそうだ
皆してバグに慣れているものだから、バグへのリアクションは薄くならざるをえない。けれど、中心となる紺とかさねはバグそのものよりもバグに関わる自分達を見ている
かさねはバグに巻き込まれない特異体質の為に外側からバグを観察している。それは研究者として役立つ体質なんだろうけど、皆と同じじゃない疎外感がどうしても生まれる
紺はバグで心躍らせる事は有りつつも、一番気にしているのはバグよりもかさねというのは良いね。こういう展開だと恋愛的なものを期待してしまうけど、そこは紺が中学生である為に素直じゃない親愛的な要素の方が目立つ構図になっているような。それだけに二人の交流を邪推すること無く純粋に楽しめる
かと言って、かさねを気遣ってばかりというわけでもない辺りに多感な中学生らしさも見えてしまう
バグを利用したイタズラをされたからって、イタズラ返しするだなんて。まあ、今回は思い付きの行動だった事とかさねがバグを楽しめる人間だったことでイタズラは完遂できなかったけど
「…そのうち困らせてみたいよな」という紺の台詞に彼がかさねをどう見ているのか、そしてどう関わっていきたいのかが示唆されているような
なら恋愛要素は学校関係で発生するかと思いきや、こちらはこちらでバグを純粋に楽しむ集まりに成りつつ有るのは面白い
紺、テオ、穂野。この3人は早速怪談偽装やツチノコ探しやらでバグを精一杯に楽しんでいるのだけど、その中で他人へ必要以上に迷惑をかけないという趣旨で行動しているのは好印象が持てて良いね
何というか、昔の子供向けドラマに出てきそうなタイプの三人組に成りつつあるように思えて、本作をどのような方向性で楽しめば良いのか示してくれるかのようだよ
Posted by ブクログ
待望の仲谷鳰先生の新作。まず扉絵の背景がめちゃくちゃ綺麗! カラーでみたいなあ。今回はこういう感じで背景に注力するのかな、と思ったけど、流石に本編は扉絵レベルで書き込んではいないみたい。死んじゃうよね。
前作でも恋愛的な可愛さだけじゃなくて、ほっこりするような可愛らしい描写がときどきあったけど、今回は全体的にそんな感じかも。
まだ引き込まれる感じではないけど、かさねさんの特殊性みたいなところからは、なにかしらドラマが生まれるかもしれない。日常ものっていったって、日常にもドラマはあるわけなんだし。続きが楽しみ。
あとがきを読んで、もうやが君から2年も経ったんだなぁ、としみじみ思った。