川上稔のレビュー一覧
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勝家勢と羽柴勢との戦いは、加藤と福島が合流して、決着がもたらされます。他方、武蔵勢は本能寺へ向かい、羽柴・秀吉と織田・信長によって、これまで伏せられてきた「創世計画」についての謎が解き明かされることになります。
ようやく物語の中核となる謎が明らかになってきて、終盤へ向けての展開がはじまった印象です。とはいえ、トーリがホライゾン、浅間、ネイトの三人のヒロインといつも通りのやりとりをくり返す一方で、正純を中心に武蔵勢の基本方針が決定されてストーリーが進んでいくというフォーマットが、最後までつづいていくことになるのでしょうか。トーリが最後の最後でおいしいところをもっていくのでしょうが、そこに到達す -
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有明で開催されることになった同人誌即売会「全国絶倫漫画交流会・夏」の会場で、正純はP.A.Oda勢がおこなう本能寺の変の歴史再現に介入するため、明智・光秀(あけち・みつひで)を自分たちが襲名するという奇策を示します。会場にすがたを現わした光秀は正純に対して、後日京においてもう一度会談をおこなうことを約束します。
光秀との二度目の会談に向けて正純たちは、P.A.Oda勢による本能寺の変の歴史再現はいつおこなわれるのか、二境紋の意味はなにであり、公主隠しはなぜおこったのか、そしてクリスティーナに教えられた暗号はなにを表しているのかなど、これまでのさまざまな謎について考えをめぐらせます。
そして -
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各国が夏休みに突入し、大きな動きができないなかで、正純は武蔵にとって有利な条件をつかもうと、P.A.Oda勢に攻勢をしかけます。まずは、安土の関東退去にかんする交渉です。武蔵の書記を務めるネシンバラと、P.A.Oda勢の軍師である竹中・半兵衛(たけなか・はんべえ)が、たがいにブラフをつぎつぎに上乗せしていくという交渉術を展開して論戦を交わします。
その後、クリスティーナをまじえて、本能寺の変の歴史再現に介入するための作戦会議です。クリスティーナが、政治家としての面でもプライヴェートの面でも面倒くさいキャラクターで、いやがうえにも交渉内容が膨らんでいき、ページ数も増えていきます。
次の巻では -
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ネルトリンゲンの戦いを終え、クリスティーナの救出に成功した武蔵は、つかのまの休息の時間を得ることになり、前から持ち越しとなっていた、会計コンビに対するうどんの刑をめぐっての議論が交わされます。そんなにぎやかな武蔵に、安国寺・恵瓊(あんこくじ・えけい)がやってきて、備中高松城の戦いの講和をめぐる交渉に突入します。
後半は、期末テストです。担任のオリオトライ・真喜子(まきこ)先生による体育の実技では、人狼女王と最上・義光も加わっての模擬戦となり、武蔵はこれまでにない大ダメージを受けることになります。他方P.A.Oda勢でも、これまでおたがいの感情のすれちがいになってきた加藤と福島のコンビに、新し -
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関東解放をめぐる戦いで苦戦を強いられることになったP.A.Oda勢ですが、旗艦羽柴を関東に派遣して慶長の役の歴史再現を存続させるという解釈をおこなうことで、関東解放を阻もうとします。これに対して、ふたたび大久保が交渉術を駆使して、応戦することになります。
他方ネルトリンゲンでは、P.A.Oda勢の石田・三成(いしだ・みつなり)により、源・頼朝(みなもとの・よりとも)と源・義仲(みなもとの・よしなか)の霊体をあたえられた機動殻の駒王丸と鬼武丸が、改派の巴御前(ともえごぜん)らに対して攻撃を差し向けていました。鬼武丸に登場する島・左近(しま・さこん)も、みずからの能力をつかって、武蔵勢に戦いをい -
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前巻に引きつづいて、関東解放をかけての武蔵勢とP.A.Oda勢の戦いです。
戦いのなかで、里見勢の生きのこりである正木・時茂(まさき・ときしげ)が、P.A.Oda勢にくわわっていることが明らかとなり、武神「信」に乗って武蔵勢に敵対します。また人狼女王は、精霊としてのすがたを顕現させ、P.A.Oda側の人狼娘である糟屋・武則(かすや・たけのり)が可児・才蔵とともに戦いをいどむことになります。点蔵はいったんP.A.Oda側にもどることになった長岡・忠興をもう一度武蔵のほうに連れてくる役目を引き受けますが、忠興は点蔵の説得におうじず、戦闘となります。
その後、武蔵勢の大久保と、P.A.Oda勢の -
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関東解放を目前にひかえた武蔵は、P.A.Oda勢との交渉にのぞみます。大谷・吉継、加藤・嘉明(かとう・よしあき)、そして羽柴・藤吉郎(はしば・とうきちろう)らがさまざまな画策をしかけてくるのに対し、正純たちは関東解放のための下図をえがいてこれに対処します。
その後、毛利・輝元が連れてきた長岡・忠興(ながおか・ただおき)という少年が登場します。彼は、このあとおこなわれる三十年戦争のネルトリンゲンの戦いで自爆する運命にある瑞典(スウェーデン)総長のクリスティーナの命を救いたいと願い、武蔵に協力を求めようとしたのです。トーリたちは、彼を「長太」(ながぶと)と呼ぶなどからかいつつも、その願いを実現す -
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小田原征伐の各署での戦いがはじまります。人狼女王はハッサン・フルブシの提供するカレーを食べつづけ、シロジロ・ベルトーニとハイディ・オーゲザヴァラーの会計コンビは武蔵の予算を着服した罪のために窮地に立たされます。さらに里見・義康とP.A.Oda勢から派遣されてきた可児・才蔵(かに・さいぞう)の空詠み(カラオケ)勝負や、人狼女王と最上・義光の卓球勝負など、おおむねギャグ・パートが展開され、たがいの権益の交換するために正純が交渉をおこなうことになります。他方、六護式仏蘭西に対して水攻めをしかけたP.A.Oda勢は、竹中・半兵衛(たけなか・はんべえ)の指揮のもとで、福島・正則をはじめとする武将たちの戦
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今回は、小田原征伐の歴史再現をおこなうにあたって、北条側との交渉がメインとなります。
正純は、関東の解放を目標として掲げ、毛利と北条の協力のもとでなるべく小規模の戦闘で切り抜けようと考えますが、滅亡する未来をたてにとった北条・氏直が強硬な態度で交渉を進めようとして、にわかに先行きが不透明になります。ここで武蔵側のネシンバラが交渉の前面に立って、氏直とのかけひきにのぞみます。他方P.A.Oda勢では、実力を発揮することができないでいる福島・正則(ふくしま・まさのり)が、加藤・清正(かとう・きよまさ)を相手に特訓をおこないます。
会談の結果、上越露西亜の本庄・繁長(ほんじょう・しげなが)や最上 -
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P.A.Oda勢との戦いをつづける六護式仏蘭西は、毛利・輝元を関東に向かわせ、備中高松城戦と、武蔵による小田原征伐という二つの戦いの歴史再現を同時におこなうと告げます。
前半は、一足先に武蔵にやってきた人狼女王が、トーリをめぐるネイトたちのいつものやりとりに参加することで、トーリを中心としてホライゾン、ネイト、浅間の関係の深まりがえがかれています。また、北条家を出ることになったノリキも、氏直と相対することにそなえて、新しい力を得るために諏訪へと向かいます。さらにP.A.Oda勢の滝川・一益と真田勢が、これからの歴史再現を見据えながら駆け引きをおこない、今後の展開の布石が打たれています。
後