川上稔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アニメ効果で、特殊用語のイメージも容易だし、章毎に展開が変わるので中ダレもなく面白い。しかしそれでも、読んでる途中に心が折れそうになる圧倒的物量。
「なぜ『境界線上のホライゾン』は倒れないのか(物理的に)」
とかもやもや考えていましたが、世界設定について、政治経済司法に飽きたらず衣食住やサブカルまでアンサーが用意してあり、それらを披露する機会を組み込んだ上で、ちゃんと展開するからだろうなぁ、とか。だからページ数が増える。
地の文とかでサッと流せばいいのかもしれないですが、複数のキャラに視点を切り替えながらの一人称を展開させ、主に会話によって説明する。それによって、数多くいるキャラの活躍場所になっている効果もあると思う。
「走狗(マウス)」の契約とかの下りが良い例。「携帯電話」の契約のパロディなんだろうけど、それを直接言わず、会話の端々に出る単語で読者に連想させるような形を取っている。会話が増え、やはりページが増える。
つまり、本作はやはりこのスタンスであるからこその魅力があり、それで完成していると思うわけです。
※この物語を、300ページくらいで終わらせようとしたら、それこそ山田風太郎の『外道忍法帖』みたいになってしまうのかなぁ、とか思ったり。