孫泰蔵のレビュー一覧
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読書会で取り扱う候補本として浮上した本書。本屋に平積みにされているのは見ていたが、有名な経営者の人が書いた本ぐらいの認識であまり気にしてはいなかったが、せっかくなので購入して読んでみることに。
まず目次や参考文献を見ると、イヴァン・イリイチ、荘子、贈与、環世界など、これまで自分が読んで学びが深かった本や偉人がたくさん出ていたので、期待が一気に膨らみ読むのが楽しみになった。
早速読んでみると、「冒険の書」というタイトルは、著者の孫泰蔵さんの「知的冒険をまとめた本」の意味合いが強いことがわかった。その探究のプロセスが本になっているので、問いを持った探究とはここまで多くの人や本を参照し、知識を蓄積していく必要があるのかと素直に刺激を受ける。
本書での探究テーマは「教育」。副題にあるように、「アンラーニング」の必要性を熱く説く。「小学校や中学校もやめしまえばいい」という思い切った主張も個人的に好き。社会を変えようとする情熱と古典に忠実に立ち戻る探究のバランスが絶妙に面白い。
個人的には、学びが好きな人が読んだら、「やっぱり学びって面白いよね」と素直に感じられる本という印象。あと推薦書一覧はとても良質な本が並んでいて、読んだ本もたくさんあって嬉しかったし、刺激を受けて何冊か購入してしまった。 -
Posted by ブクログ
本著では現代(2025)において、AIが発展する中でどうすれば、AIという社会構造を変化させ得る存在と共生していくかを問う内容である。その手段の一つとして、アンラーニング(これまでの教育や社会の常識をいったん捨て、自分の「問い」や「直感」から新しい価値を生み出す思考法)の必要性を説く。
著者は「無理やり詰めこむ知識も、仕方なくやる仕事もAIに負ける」と警告し、AI時代に人間らしさを発揮するには、“遊び心”や“創造性”、そして人と人の共感を育む時間を取り戻すことが欠かせないと説いている。論理的思考だけではイノベーションは生まれず、「楽しむ」「驚く」「問いを立てる」行為そのものが創造の原動力だと位置付けている。
私が読んでいて思うことは、“効率性”や“正確性”を追求するだけの学び・仕事・思考から脱し、遊び=発見の喜びを通じて創造性を回復する主張が本著が主張する根幹であると思っている。つまり、余白が必要なのだ。
私としては、AIとは競う必要は無いと思っている。無理矢理詰め込む知識には目的があろうがなかろうが、その知識への行為は血肉になる。目的があればより糧になるだろう。遊びや問いに対しては学びながら工夫すればいいのだ。別にAIと対立する必要も無いし、敵意をむき出す必要もない。
AIだろうが、なんだろうが、私たちが意思を持つ人間である限り、ハック(攻略法)などは存在しない。ただ、自身の意志力を鍛えることが重要である。問いを立てるのも直感を鍛えるのも多くの知識と経験と体験が必要である。常に自身の考え方と姿勢に向き合い、そして学習に励み研鑽を積むことがいいだろう。誰かに知ってもらう必要も無いし、孤独の時間はどの世界でも付きものだ。その先には、私やあなたが望む段階に応じた仲間や友人らと出会えることだろう。
本著はAIに向き合う一つの視点と考え方を提供する内容であるといえよう。 -
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いつぞやの電車広告で見たなぁと思って購入。
なんのための教育かを教育という概念やシステムができた当時の思想家の話を元に解説。そこから、これからの時代の教育の目的について考えていく話。
正直思っていたのと違う本で、途中疲れながら読んだり。
印象的な部分メモ。
〇学びとは自由で自発的なものなのに、学校というシステムの中で受け身のものになってしまった。
〇今の人々は能力や才能というフィクションを信仰している。そのようなバイアスがあるからこそメタ認知が必要。
◎自立とは頼れる人を増やすこと。
結論の部分で現代の教育の目的について、多様な自然を愛で守る存在として生きること。あらゆる種がすこやかに生きる地球を守ること。といきなり地球規模になったことには少々びっくり。
自分はまだ、目の前の自分や家族、友人知人の幸せを願うことが精一杯で、そんな地球規模な視点は持てていないなぁと思ったり。 -
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クセの強い外国人おじさんパワー全開で、どこか懐かしい気持ちになりながら面白く読めた。創業者の製品やアイデアを見るのではなく、創業者その人を見る、というのには納得。経営者の自伝によく出てくるベンチャーキャピタリスト、エンジェル投資家とはどういった存在なのかを垣間見れた。
以下、本書より抜粋。
「創業者へ必ず聞く4つの質問」
1.この創業者はなぜこのビジネスを選んだのか?
2.この創業者はどこまで本気なのか?
3.この創業者がこのビジネスで成功するチャンスはどのくらいかー人生ではどうか?
4.成功したときの収益や私へのリターンはどのくらいか??
「その後、戦術的な質問を行う。「簡潔に」「手短に」答えるよう伝える。」
1.競合について教えてください。
2.どうやって利益を出しますか?
3.顧客にはいくら請求しますか?
4.平均的な顧客はいくら使いますか?
5.このビジネスが失敗する理由のトップ3を聞かせてください。
「個人的な質問。創業者と親密になれる。」
1.親は何をしてくれたのか?(両親ではなく親と聞くこと)
「気の利いた創業者は、エンジェル投資家に、自分も仲間であるかのように感じさせる。」 -
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努力せず羨望するばかりの自分としてはちょっと敬遠ぎみな人たち、堀江貴文(ライブドア元CEO)、森川亮(LINE元CEO、C Channel CEO)、朝倉祐介(ミクシィ元CEO)、佐藤航陽(メタップスCEO)、出雲充(ユーグレナ社長)、迫俊亮(ミスターミニットCEO)、石川康晴(クロスカンパニーCEO)、仲暁子(ウォンテッドリーCEO)、孫泰蔵(Mistletoe CEO)、佐渡島庸平(コルクCEO)といった面々がおすすめの本を紹介してくれるもの。
おすすめの理由はサラッと読みつつおすすめの本のなかから読んでみようかと思うものをピックアップした。CEOの皆さんだから当然だけど経営やリーダーシップに関する本が多い。みんなもっと速読とか気になるところだけを読むようなえげつない読み方をしているのかと思ったらそうでもなく、日常に読書がしっかり位置づけてある感じ。多くの人がインプットすることに意識的で、それにあたり本がかなり有益ということだろう。 -
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なぜエストニアには出来ても日本に出来ない?
日本の地方自治体レベルでも出来ないのか?
会社レベルでもなぜ出来ないのか?
この本を読んで純粋に思ったことだ。
トップの考え方や、文化的背景もあるが、単純に「エストニアの人は賢い」だ。
ソ連からの独立で国を再構築する際、もっとも効率的な構築方法は何か?を模索した。
その時に主導権を握った首相が若かったこと、デジタル技術系人材が豊富だったことも後押ししたが、やっぱり「考え方が賢い」のだと思う。
日本だとなぜかどんな組織も(特に会社ですら)、「え?なんでそんな事になっちゃうの?」というバカな事が多すぎる。
それも高学歴な人ほど「え?なんで?」という残念な事が多すぎる。
この本を読むと、エストニア人の日本には無い考え方が見えてくる。
「エストニア人、かくあるべし」がキチンとあるのだ。
それは子供の学校教育の方針を見るとよく分かる。
「教育のデジタル化」はあくまで手段であって目的ではない。
(日本の場合は「目的化」されてしまう)
こういう部分が一歩も二歩も先に行っている感じだ。
しかし本当に我々日本人には出来ないのか?
こうした好例があるのだから、参考にして真似できる点から始めればよいのではないか?
日本の「つまらなくない未来」を作るのは、我々自身の意識改革からなのだ。
(2019/1/15) -
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ネタバレ電子政府と言われるエストニアについての本
電子署名、電子身分証。すばらしい
メモ
・オンラインで完結できないのが結婚、離婚、不動産売却
・エックスロード。超大規模データベースを作るのでなく、既存システム間をつなぐ仕組み。分散型データ管理システム。作り変えることなく統合した。
・アクセスすると必ず足跡が残る仕組み
・エストニアの6原則
分散化、透明性、1度きりの原則、ノーレガシー、ユーザーフレンドリー、データの完全性
・仮想住民という考え方。人口少ない国家におけるソフトパワー。データさえあれば復元できるというノマド国家的考え方。
・エストニアの魅力
デジタル社会、自然の豊かさ、オープンマインド、ワークライフバランス、多様性
・日本のエコシステムが機能するためには
起業家によるコミュニティ形成、起業家マインド育成とセーフティーネット、
規制当局とスタートアップの交流、いきなりグローバルを目指す企業のネットワーク化、エコシステムのブランディング -
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エストニアは1991年に旧ソ連から独立後、IT戦略によって新しい国づくりを進めてきた。様々な行政サービスをオンライン化することで「電子政府」を実現した。
政府の電子化により、様々な変化が生まれている。
・「電子署名」が普及し、紙の契約書がなくなった。
・出生届や死亡届など行政手続きの99%が、24時間365日、オンラインで行えるようになった。
・電子身分証明書(デジタルID)の普及により、確定申告や税の徴収などが効率的に行えるようになった。
電子政府の利便性向上に伴って生じるのが、プライバシーの問題。
政府はこの問題に対処するため、個人情報が「いつ」「誰」に利用されたのか、国民が自ら専用サイトで記録(ログ)を確認できるようにした。
また、職務上知り得た他人のデータを不正利用した人には、厳罰を科している。
セキュリティー対策のため、ブロックチェーン技術を国のシステムに導入している。この技術によって、データの改ざんをリアルタイムで検知できるようになった。
2014年末、外国人を「仮想住民」として認め、仮想居住権を与える「イーレジデンシー」制度を始めた。
仮想住民になると、「電子政府の体験」「電子署名の使用」「オンラインによる法人設立」という3つのメリットを享受できる。
少子高齢化が進むため、オンラインプラットフォームを世界中に開放することで、国境を越えて活躍するIT人材「デジタルノマド」を取り込み、国を活性化させようとしている。 -
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教科書的なものではなく、ブログ風に実践、現場的に業界について著したもの。
やや漠としたところがあるが、実践的なノウハウを知ることができるのは興味深い。
結局は、「人が重要なのではない、人がすべてなのだ」
創業者をどう評価できるか、ということなのだろう。
創業者への4つの質問
1.あなたは今どんな仕事をしていますか?
2.あなたはなぜこれをやっているのですか?
3.なぜ今なのか?
4・あなたの不当なまでの優位性はなにか?
投資家への4つの質問
1.この創業者はなぜこのビジネスを選んだのか?
2.この創業者はどこまで本気なのか?
3.この創業者がこのビジネスで成功するチャンスはどのくらいかー人生ではどうか?
4.成功したときの収益や私へのリターンはどのくらいか?
創業者への質問(戦術的質問)
1.競合について教えてください
2.どうやって利益を出しますか?
3.顧客にはいくら請求しますか?
4.平均的な顧客は幾ら使いますか?
5.このビジネスが失敗する理由のトップ3を聞かせてください
有能な創業者なら効率よく答えられる。
黒帯になれるのは寡黙で集中力のある生徒だけだ。 -
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シリコンバレーでのエンジェル投資は儲かるのでお勧めする。だが、初心者が始めるのは少々難しい。
最近は、実績あるエンジェル投資家が投資組合(シンジケート)を組成している。
まずはそこに加入し、先輩の投資を勉強しながら適度なリターンをもらう。
成功する企業は結局は創業者。重要ではなく創業者が全て。を見つけるために、以下の4つの問いかけをしている。
・あなたは今どんな仕事をしていますか?
・あなたはなぜこれをやっているのですか?
・なぜ今なら、このアイデアが成功すると思いますか?
・あなたの不当なまでの優勢は何ですか?
どのスタートアップが大成功を納めるかは誰にも分からないが、成功の見込みがない創業者やアイデアは比較的容易にわかる。
スケールの小さなアイデアと元気のない創業者だ。