平凡社編集部のレビュー一覧

  • 作家と珈琲

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    「平凡といえばへいぼんだけれど、そこにはどこにもないものがあって、それは1人のわたしのための自由な時間です。つめてすわれば十五人は座れるだろうおおきなオークのテーブルがいくつかあって、すきに自由なところに座って、自分とゆっくりと付き合う。ただそれだけですが、ただそれだけの気持ちのいい時間を、そんなに自由にくれるような街の店は、そうそうほかにない。そうしたいい時間をじぶんに欲しくなったら、わたしは新幹線にとびのって、どこへでもなく、京都のその街の店へゆき、明るい窓際のベンチにすわって、熱いミルクコーヒーをすすりたくなるんです。その店にゆくと、親しい1人の自分に会えるように思える。」

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    2025年10月21日
  • 作家と珈琲

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    恐らく明治から平成にかけて、エッセイから短編小説、詩や漫画までコーヒーにまつわる様々な文章が掲載されている。コーヒーはリラックスするものでもあれば気合を入れるもの、こだわりを持って飲むもの惰性で飲むものでもあると思う。コーヒーを愛する憎むすべての人へ。

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    2025年07月08日
  • 作家とおやつ

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    おやつには心に響く何かがある。
    食べて得られるそれは安らぎ、憩い、愉しみなど。
    作家たちによるエッセイや詩、漫画、写真など59篇の、
    おやつへの想いや思い出、楽しさを味わえるアンソロジー。
    I おやつの美学     II 名店のあの味を
    III 菓子はノスタルジィ IV 甘味 いまむかし
    著者略歴・出典

    かき氷、両親の思い出の玉子焼き、季節の和菓子、
    飲むラムネ、チョコレート(グリコのアーモンド)、
    サクマドロップスにポッキー、うまい棒、バナナなどの、
    過去も現在も懐かしいおやつ。
    「竹むら」の粟ぜんざい、浅草の豆かん、京都の和菓子、
    実家近くの洋菓子店などの記憶に残る店の味。
    日本国内や

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    2025年08月11日
  • 作家とおしゃれ

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    『おしゃれ』と聞くと、人目にアピールするためにおめかしするとか、盛るという状態を考えがちだけれど、このアンソロジーは話題が驚くほど多岐に渡っている。
    そこには、作家たちの生き方そのものがあるように感じる。

    【Ⅰ  毎日のおしゃれ】
    ・柳田國男の、民俗学者らしい「衣」に関する用語と歴史などが辞書のような見出しと説明文で構成されているのが面白い
    ・悲しいことがあっても、今日は新しい沓下(くつした)を穿いていることを思い出し、気持ちを宥める、田中冬二
    ・ネクタイに対する疑問を物申す、石原慎太郎。なんの必然性があるのか。衣類に必要なのは、生活のための合理性と生活の美化への装飾性なのだ!
    ・・・その、

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    2025年04月25日
  • 作家とおしゃれ

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    古今東西、46人の作家(漫画家含む)の服を中心としたエッセイをまとめた書籍。
    当然文体も異なるが、普段手に取ることのない作家の一編に触れることのできたのは収穫だ。

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    2025年01月29日
  • 作家と珈琲

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    色々な作家が書いた珈琲にまつわるエッセイをまとめたアンソロジー。
    カバーの有吉佐和子さんの凜々しさが目を惹きますが、有吉さんの原稿は載っておらず、娘の有吉玉青さんの原稿が載っています。その理由は実際に本書を手に取ってお確かめください(笑)。

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    2025年01月14日
  • 作家とおしゃれ

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    「おしゃれ」をテーマにしたアンソロジー。平凡社のアンソロジー「作家と××」シリーズの一冊。収録されている作家は芥川龍之介や菊池寛から、三島由紀夫や檀一雄といった戦後の作家、村上春樹や川上未映子、村田沙耶香といった現代文学の人、柳田国男や今和次郎、宇野亜喜良、会田誠といった文学以外の人や、長谷川町子や望月峯太郎のような漫画家まで幅広いく、収録されている作品は極短いエッセイの類いでちょっとした隙間時間に読み進めていける。軽めのアンソロジーとしてはすごく良いのではないかと思う。唯一、気になった点をあげるとすれば、出典の記載はあるが初出の情報が抜けてる点であろうか。ファッションの話なので、戦前なのか戦

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    2024年10月04日
  • 作家と酒

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    ネタバレ

    小説家や詩人や漫画家たちによる、お酒にまつわる44編。
    大酒呑みの話が読みたいと思って手に取った。きっと何名かはそういう作家がいるに違いないと。
    結果的に想像以上の面白い話が読めて満足した。お酒での失敗談も、お酒にまつわる思い出も、作家の表現力で楽しく読めた。時代の空気まで伝わってくる。
    困るのは、読んでいるうちに自分もお酒を飲みたくなってくるところだ。お酒専用の業務用冷蔵庫が心底羨ましかった。

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    2024年01月21日
  • 作家と珈琲

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    たまに一編を見返す用にも足りるが、どちらかといえば気になった作家の他のエッセイに手を伸ばすための道標として、題材に親和性を感じる層には役立つ集品。

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    2023年04月10日
  • 作家と酒

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    酒という媒介によって、執筆者に対する誼の深さを問わず、ある種の古き良き時代を醸し出す文化の中で各人が実態的に肉付けされていく行程は、人類史を通じて連れ添ってきた存在の重みを改めて見せつけるものとなっている。

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    2023年03月27日
  • 作家と犬

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    犬も猫も好きだけどちょっとだけ犬に軍配が上がるかつて犬と暮らしていた私ですので、どのエッセイも愉しく、胸に沁みました。

    好きな作家さんも多く、以前に読んだことがある文にまた出会えて嬉しい。

    このシリーズは他にも猫、珈琲、酒、おやつ…とまだまだあるようなので少しずつ読みたいな。

    以下好きなエッセイ覚え書き。(一部です)

    犬の生まれ変わりに違いないと熱烈に思っている押井守氏、ノラの犬猫を見かけたら放ってはおけない愛情深い米原万里氏、手塚治虫氏による犬が人間のそばにいる理由を描いた漫画、坂口安吾氏がわがまま檀一雄氏のために秋田犬を無心するお手紙、椎名誠氏の犬の系譜と怒りと悲しみの別れ、深沢七

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    2023年03月06日
  • 作家と犬

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    昭和の文豪や現代の人気作家による、犬をめぐる、エッセイ、詩、漫画など48編。さすがに稀代の作家たち。どれも読ませる名文ばかり。

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    2021年10月26日
  • 作家と犬

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    犬の話は、いつの時代の話でもどこの犬の話でもいやはやなんとも言えず可愛いものである。
    ましてや、作家先生の犬の話ともなるとそれぞれの筆致がユニークでなんだか楽しかったなぁ

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    2025年11月17日
  • 作家とおやつ

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    作家とおやつ
    確かに考えて書くと疲れて
    甘ぃものが欲しくなる 
    おやつに時代の流れを感じた
    懐かしい子どもの頃を
    思い出して
    心がキュとなった

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    2025年09月06日
  • 作家と犬

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    坂口安吾目当てで読みました。
    知ってる人のお話だけ読んだけど、ワンコとのほっこり話もあまりないし、ちょっと期待外れかな…

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    2025年08月28日
  • 作家と犬

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    今の時代だったらアウトな内容の物もあったけれど、その当時はそれが当たり前で通常だった。
    時代と共に在り方が変わって来たけれど、いつから変わったのか明確な境目ってあるのかな…なんて読みながら思った。
    それぞれの家庭でのルールに従い、犬も一緒に生活をすることは人間にとってもかなり良い効果をもたらすと私も実感をしている。
    犬を育てるということは心配な事も度々起こるけれど、存在自体がとっても可愛いし癒しである。
    ずっとこれからも元気に長生きしてほしいと願うばかり。

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    2025年08月09日
  • 作家と珈琲

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    大好きな珈琲。

    それを、この人の! あの人の! それぞれのエピソード
    思い入れが読めるとあって、楽しみに
    ゆっくりと味わうように読んだ。

    時に、ふふふと笑いがこぼれたり、
    そのこだわりに、ほーっとため息をついたり。

    深い味わいが、ひと口ずつ楽しめる珈琲のような
    読書時間。

    珈琲時間に、何度でも開いて読みたい。
    読めば一層味わい深くなる、素敵な読書時間の友になった。

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    2025年05月31日
  • 作家とおしゃれ

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    「おしゃれ」を一くくりにせずに「毎日の…」とか、「こだわり…」とか6つの場面に分けて捉えたエッセイ集。書いている方も作家から詩人、画家、評論家とか幅広くて、明治時代まで遡るのもあるが、其々書いた方の矜持みたいなものを感じる事ができた。
    巻末には著者の略歴や出典もあり、気負わず読めるので、家事の合間にピッタリだった。

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    2025年05月18日
  • 作家とおしゃれ

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    おしゃれについて書かれているエッセイを集めた本。

    菊池寛さんがデパートに買物相談係を置いたらどうかと書かれていて、先鋭的なことを考えてらっしゃったのだなと驚いた。

    今より昔の作家が書かれた作品が多く、あまり共感できなかった。

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    2025年04月20日
  • 作家と犬

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    作家や著名人の犬エッセイショートショート。

    著名な作家を中心に、漫画家、イラストレーター、映画監督など、著名人が犬について書いたエッセイ集です。犬との出会い、犬との思い出、別れなど、テーマ別にまとまっていて読みやすかったです。が、それぞれが短いということもあってなかなか頭に残りませんでした。印象的なエピソードは、椎名誠のお母さんのトラウマ級の非道で、そんなことされたら僕も一生恨むだろうなあ、と思いました。あとは彫刻家の舟越保武さんの章や、寺山修司の話もよかったです。いせひでこさんのイラストエッセイはほんわかしました。うんうんそうだよね、犬ってそういうヤツだよね。
    しかし全体的には昭和が中心の

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    2024年07月23日