中村航のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ誰かそのうち書くだろうとは思っていたけど鳥人間コンテストを題材にした青春小説です。
大学に入学したゆきなは友人に誘われて鳥人間サークルに入部する事に。
設計班、フェアリング班、電装班、数あるチームの中で、いつのまにかパイロットを目指すことになっていた。
テストフライトでの事故、冴えないし良くわからない先輩、青春エンジョイするはずの学生生活がトレーニングの毎日に。
一年に一回、琵琶湖で飛ぶ。それだけのために100人以上の部員が心を一つにする。
琵琶湖の上を飛ぶ景色は、パイロットにしかわからない。
鳥人間サークルで100人越えの大所帯ですかぁ。いいなぁ。作者は芝浦工大だし、大所帯なん -
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Posted by ブクログ
中学時代の岡田くんと石井さんの会話、テンポがよくておもしろくて、ずっと読んでいたいくらいだった。中学時代は私も楽しかったな。そして男子はおもしろかった。
岡田くんは会社の先輩とも仲が良く、仕事も順調で、読んでいてとっても感じのいい青年。こういう話って好きだな。
石井さんとの今後が気になるけど、ずっとこのままなのもアリなのかなと思う。白原さんがすっきりした大人になっていて純粋に感動した。
社会人になってからも昔の同級生とうだうだ付き合ってるのってあまり現実味がなくて好きじゃないけど、この話はそれとはちょっと違う。読後感がとってもさわやか。 -
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Posted by ブクログ
無粋を承知で言うなら。
・今時の子達なら、さくらとつばめの一番列車がどこですれ違うかなんて、ネットでちょちょいと調べてしまいそうなもんだけど。
・ついでに言えば、そんなオイシいポイント、鉄オタがほっとかないんじゃない?
・あと新幹線は停車駅ごとに減速・再発進するし、駅と駅の距離もバラバラなんだから、上り列車と下り列車がきっちり真ん中ですれ違うとは限らないんじゃ…。
・そもそも九州新幹線の開通って、3月じゃなかったっけ?
…等々突っ込みどころは数あれど。
健気な子供って設定は、ズルい。
何だかんだ応援したくなってしまう。
しかも幼い兄弟が二人で困難乗り越えて…って、『はじめてのおつかい』シリー -
Posted by ブクログ
既発表の作品を集めた短編集。
初出が中高生向けの媒体だったものもあって、正直なところ物足りない感は否めない。
でもやっぱり、中村航さんの小説、好きだなぁ。
ほのぼのした恋人たちのやり取りとか、さりげないシュールな小ネタとか、「カルピコ」みたいなぜっっつみょーなネーミングとか。さりげなさすぎる故郷リスベクトとか。
本作に限らず、「さよなら」を描くのがほんとうに上手な作家さんだと思う。
さよならだけが人生なのかも知れないけど、さよならは悲しいだけじゃないでしょう。
だって「さよなら」の後には、「手をつなごう」がつづいているのだから。
そろそろ、長編の恋愛小説が読みたいです。 -
Posted by ブクログ
「サヨナラだけが人生だろ?」
と聞くと、ひどく悲しいことのように思えますが
中村航が紡ぐサヨナラたちは相変わらず優しくてあたたかです。
(だから宮尾和孝の表紙もいつもながらすごくピッタリなの)
「さよなら」をモチーフにした短編集。
とはいえ、さよならにもさまざまな色があるわけで、
悲しいブルーのさよならばかりではなく
虹色のさよならが詰まっています。
真っ白な新しい明日へ向かう「幻視画」
漆黒の宇宙にきらめく、
「インターナショナル・ウチュウ・グランプリ」
夕陽のオレンジと深緑のカエル「さよならマイル・ストーン」
懐かしい気持ちが甦るビビットカラーの「女子五編」
透き通ったブルーの「さよ