あらすじ
あの頃、僕らはいつだって、目の前の何かに夢中になって、彼方の誰かに恋をしていた。宇宙飛行士を目指す兄の背中を、一途に追いかけていた幼い日々。たったひとりの親友以外には友達もいない学校生活で、不意に胸に焼きついた女の子の横顔――。まっすぐでイノセントな少年少女たちの一瞬を切り取った、心あたたまる青春小説集。
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▼収録作品
「幻視画(ジオラマ)」
「インターナショナル・ウチュウ・グランプリ」
「さよならマイルストーン」
「女子五編――UDON KINGが採譜した五つのメロディ――」
「さよなら、ミネオ」
「ぱぐ ぐぐぐ」
まぶしい季節は、確かに存在したこと。
ずっとずっと、忘れたくない。
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中村航さんらしい、ホンワカする短編が集まっています。
基本的に過去に出たものを集めているので連携はないのですが、なぜか一連性を感じさせるところがあります。
恋愛ものというカテゴリになるのかもしれないけれど、そこまで恋愛話に偏る事もなく、学園ものほど熱くもなく、自分の過去の体験と照らし合わせて捉えて読めると思います。
いつもながら、宮尾カズさんの装丁画もいいです。
Posted by ブクログ
2019/8/30
中村航さんの作品は結構呼んでるつもりですが、こういうライトな感じの話も書くんだなあという印象です。
現代を生きる女子の中学生や小学生に焦点を当てて書かれた日常を切り取ったかのような短編が収録されています。
中学生というはっきりいって結構むちゃくちゃというか訳わかんないような、でも変なことで面白かったり、どうでもいいことでつまずいたりするような成長期の時期にいろいろなことを感じる年の頃ですが、それがありのままに表現されているような気がしました。
今まで読んできた話は大人に焦点を当てた恋愛の話が多い印象だったので、なんだか意外な感じがしましたが、スラスラと読み進められていいなと思います。
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五篇から構成される短編集。最後には、可愛い漫画が掲載されている。淡い恋の物語から、青春小説まで、大人が読めば懐かしい想いが巡るだろう。甘酸っぱい香りを肺腑の奥まで吸いこめる作品だった。
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1ページも読まないうち「ああ、中村航だ」。
何でしょうね、特別特徴のある文体でもないのですが、全体の雰囲気が中村さんなんです。
文庫書き下ろしの短編集です。
「幻視画」「さよならマイルストーン」「インターナショナル・ウチュウ・グランプリ」「女子五編――UDON KINGが採譜した五つのメロディ――」「さよなら、ミネオ」「ぱぐ ぐぐぐ」
ごく短い心象風景だったり、おとぎ話風だったり、辛いいじめの物語だったり、色々あるのですが、ともかくも優しく純粋な物語たち。
なんだか読むのが恥ずかしくなるのですが、それでも好きなんです。
最後の「ぱぐ、ぐぐぐ」は絵本です。
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既発表の作品を集めた短編集。
初出が中高生向けの媒体だったものもあって、正直なところ物足りない感は否めない。
でもやっぱり、中村航さんの小説、好きだなぁ。
ほのぼのした恋人たちのやり取りとか、さりげないシュールな小ネタとか、「カルピコ」みたいなぜっっつみょーなネーミングとか。さりげなさすぎる故郷リスベクトとか。
本作に限らず、「さよなら」を描くのがほんとうに上手な作家さんだと思う。
さよならだけが人生なのかも知れないけど、さよならは悲しいだけじゃないでしょう。
だって「さよなら」の後には、「手をつなごう」がつづいているのだから。
そろそろ、長編の恋愛小説が読みたいです。
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「サヨナラだけが人生だろ?」
と聞くと、ひどく悲しいことのように思えますが
中村航が紡ぐサヨナラたちは相変わらず優しくてあたたかです。
(だから宮尾和孝の表紙もいつもながらすごくピッタリなの)
「さよなら」をモチーフにした短編集。
とはいえ、さよならにもさまざまな色があるわけで、
悲しいブルーのさよならばかりではなく
虹色のさよならが詰まっています。
真っ白な新しい明日へ向かう「幻視画」
漆黒の宇宙にきらめく、
「インターナショナル・ウチュウ・グランプリ」
夕陽のオレンジと深緑のカエル「さよならマイル・ストーン」
懐かしい気持ちが甦るビビットカラーの「女子五編」
透き通ったブルーの「さよなら、ミネオ」
そして最後に可愛くてたまらない「ぱぐ ぐぐぐ」
サヨナラだけの人生でも、
それが虹色なら、悪くないかもしれません。
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幻視画は、航さんらしいいつも雰囲気で安心した。
こういう日常の素敵感、本当に好きだ。
あとはさよなら、ミネオが秀逸だった。
自分の感じていたことと重なる部分があって共感できたし、意外な事実にやられたなあって思った。
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短編集。幻視画、インターナショナルウチュウグランプリ、女子五編が特に好きな話だった。
キラキラとニヤニヤが楽しめる。でもそれだけではない色んな味わいがある一冊だと思う。
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何番目か忘れたけどユニバのジェットコースターに乗る話大好き 未だに読むたびキャーーって霧散しちゃう 内容的には中学生向きくらいかなー文体がやや幼かったです 付き合ったそれからについてはあんまり書かれていなかったはず 恋に恋してる、夢に夢見てるような話が多かった(それが悪いという話では全くない) すーっごい微笑ましい よかった
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中村航のさよならをテーマにした短編集。
この人は日常のなかをきりとるのが上手い。この短編のなかではインターナショナルウチュウグランプリが一番良かった。そして最後のパグのマンガ?がとても微笑ましかった。
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「さよなら」は別れじゃなくて、再会の約束。
ふわっとした雰囲気が魅力。ありきたりだけど、「さよなら」は、また新しい出会いの始まりだったり、再会の準備だったり。悲しい気持ちはあるけれど、決して嫌なものではない。
少々ファンタジックな話もあり、いやいやそんなに人生うまくいかないしという話もあり、でも、そんな優しい話にほっとする。
「さよなら、ミネオ」が好きかな。辛い、苦しい時期は、度合いは異なっても誰にでもあることで、この話はそんな時期にある人への、エールだと思う。寄り添ってくれる存在(現実だろうと非現実だろうと)の大切さと、いつかそれを卒業できるという励まし。やはり「さよなら」は、それまでの状態から一歩前に進むという、成長であり、決意であって、決して嫌なことではないのだ。
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中村航さんの作品は前に読んだことがあったので今回もチャレンジ。が、前回ほど印象には残らなかった…(短編集だからか)。良かったのは、インターナショナル・ウチュウ・グランプリとさよなら、ミネオの2作品。特にさよなら、ミネオの学生ならではの背景と心理描写はすごく良かった。
最後の方のページの「世界には本当は、"完璧な断絶"と"完璧に温かいもの"の、"間"しかないんだ。大丈夫。お前ならやれる。」というフレーズがなんか良かった。
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短編集。
繋がりがないためか、読み終わった後は物足りなさが残りました。
「インターナショナルウチュウグランプリ」と「さよならミネオ」は結構面白かった。
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“ありがとう”、この一言の良さを改めて感じられた
「女子五編 その五、歩いていこう」に書いてあり、主人公の好きな言葉として出てくるが、言う時の自分の気持ち、言える相手がいる喜び、これら全てをかみしめることが出来る言葉だと思った
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いろんなところで書いた短編を集めたもの。読んだこ とがあるものもあったので、目新しさには欠けるが、 めっけもんもあった!
『インターナショナル・ウチュウ・グランプリ』いつ か宇宙に行くときのためにと、自分たちで考えたちょっ とピントはずれな?トレーニングに励む小学生たち。 そんな遊びが将来に繋がり・・ヤキトリが宇宙に行 く!!なんて夢があるんだろう。
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中高生の、軽いんだけど大事、みたいな恋の話がいくつかと、青春っぽい話がいくつか入ってる。さらっと読めるんだけど、青春が眩しくてちゃんと苦しくなる。か
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中村航さんの短編集。はじめて読む著者。
全体的にかなり短め。雰囲気も軽いように感じたので、大学生とかが読むものではないのかな?
女子五編は短編集のなかのさらに短編集、みたいな。ただ、USJの話は青春すぎて、読んでて恥ずかしくなった。
とりあえず全体的に、読みやすくて、ライトな小説でした。