菊澤研宗のレビュー一覧

  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    日本が大東亜戦争で敗戦したことは知っていても,なぜ負けたのかということまでは,なかなか歴史の授業で学ぶことはないと思います。
    敗戦の原因はどこにあるのか,将来にいかすべき教訓は何かということを研究したのが本書です。

    文章が読みにくいということはありませんが,出来事や人物に馴染みがないので,やや読み進めるのに苦労しました。

    私は自分の仕事や生活にどう活かしていくかということを考えながら読みました。

    本書を読んでの私なりに得た教訓ですが,
    ・成功体験ばかりでもそのことだけに囚われて,視野が狭くなってしまい,そのことが大きな失敗を招く。それゆえ,失敗も貴重な経験。
    ・帰納的思考を大切に。経験か

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    2015年11月03日
  • 組織の不条理―――なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

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    ガダルカナル戦、インパール作戦と言えば、「失敗の本質」以来、様々な戦史において徹底的に批判されてきた。曰く、敵戦力の軽視、戦力の逐次投入、補給を無視した作戦計画・・・。現在の視点から戦史を語る場合には、敵味方双方の完全なる情報を得ているので、「合理的に」ああすれば良かった、こうすれば良かったと自由に批判を加えることができる。しかしながら、敵の情報が入らない戦時下において、しかも味方についても客観的な評価が難しい状況で、そんな完全合理性を踏まえた判断ができたのか。筆者は「限定合理性」をキーワードに、これらの戦史を読み解いていく。

    筆者はガダルカナル戦には「取引コスト」、インパール作戦には「エー

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    2015年01月15日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    最初の「失敗の本質」を読んだのは何時だろう。手許にある本の奥付には"昭和60年2月15日 20版発行"とある。おそらく大学時代に紛争論か何かのつながりで落手したのだろう。
    あれから幾度読み返しただろうか。少し難解だか、戦史に基づいた論証は、その後の様々な局面で、幾度勇気付けられただろうか。
    今回の新版は、随分読み易くなったなぁ、というのが第一印象だ。このシリーズに触れていない人は、まずこの新版を読んでから、「戦略の本質」、そして「失敗の本質(初版)」を読まれることをお勧めする。
    ともかく、初学者にとっても勇気付けられる一冊だ。

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    2015年05月17日
  • なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか

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    [ 内容 ]
    経験がものをいうのか、邪魔をするのか、成功体験にこだわるダメ上司。
    部下たちの沈黙とモラルハザード、ダメ上司の下で働く部下たちのネガティブ反応。
    思わずうなずく積極的ダメ上司、消極的ダメ上司。
    ダメな上司の理不尽な行動を、理論と事例でわかりやすく紹介。

    [ 目次 ]
    第1部 ダメな組織にも合理性がある(ダメな組織をエージェンシー理論に当てはめると ダメな組織を取引コスト理論に当てはめると ダメな組織を所有権理論に当てはめると)
    第2部 ダメな組織のダメな上司にも合理性がある(ポジティブにダメな上司の合理性 ネガティブにダメな上司の合理性 ダメな上司集団の合理性)
    第3部 ダメな

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    2010年07月08日
  • なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか

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    日常よく見られる「ダメな上司の行動」の合理性を、組織の経済学を使って分析している。自分としてはもはやお馴染みの論理であるが、はじめて触れる人にはやはり新鮮な切り口だと思えるのではなかろうか(「ダメ」なのに「合理的」でもあるんだから)。今夏一緒に出版された光文社新書『命令違反が〜』に比べるとだいぶ軽い内容なので、ある意味入門には最適かもしれない。「経済学は役に立たない」学問から脱しようとしているのが、肌で感じられるかも。

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    2014年02月19日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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    内容と文量のバランス。文量多めでくどいかな。内容としては、損得勘定より大義というシンプルな教訓を、独特に表現したもの。

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    2025年07月31日
  • 戦略の不条理 変化の時代を生き抜くために

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    「企業戦略」本書は戦争からの学びを多く取り上げ企業戦略としている。それは3つの世界、物理的、心理的、それと知的側面から組み立てるというものだ。基本は「孫子」の5事7計:道・天・地・将・法/有道・有能・天地・法令・兵衆・士卒・賞罰であり、それと現代における知的(知識、理論、知恵)を噛み合わせる事だということだ。端的にいうと「自分を知り、相手を知り、迷いがない事」下記の事例の言葉がその内容だ。
    ・思慮が足りなく決死の勇気だけで戦うようなリーダーは殺される
    ・勇気がなく生き延びようとするリーダーは捕虜にされる
    ・短気なリーダーは侮られて計略に引っかかる
    ・清廉潔白なリーダーは罠に陥る
    ・兵士を厚く労

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    2025年02月05日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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    組織に潜んでいる「黒い空気」。
    これを浄化しないと正しい判断が出来ない。
    歴史からそれを問いていますが、少々観念的で「黒い空気」のハッキリした正体まではよく理解できませんでした。
    少しでも理解できるよう、もう一度読み返してみたいと感じました。

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    2023年06月29日
  • 組織の不条理―――なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

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    名著として名高い『失敗の本質』に衝撃を受け、こんな本を書きたい、という動機で執筆されたものだとあとがきに書いてある通り、結構似た印象だが、(執筆の2000年当時の)経営学、組織論の成果を太平洋戦争に当て嵌めたもので、まずまず面白かった。

    加藤陽子さんの著作以来、「何故太平洋戦争を回避出来なかったのか?」というテーマの本はそれなりに読んでいるが、行き着くところは、このままジリ貧になるより、一か八かに掛けてみたい、という権力者側の発想と、コテンパンにやられるまで事実に気付けない一般人と、景気のいい戦争記事を書いていると新聞が売れることに胡座を書いて、事実を提供しなかったマスコミの、協働の結果なの

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    2023年06月19日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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    うーん。「黒い空気」という、わかったようなキーワードの裏に、経済合理性よりも高次の(おそらく倫理的ディシプリン)の重要性を一応説いているのだが、説得力があるのかな? 古今東西、最初から最後まで完璧なリーダーなんぞは、いたためしもないし。

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    2023年02月23日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    ネタバレ

    フランスが犯した失敗の本質を的確にした指摘した上で、物は、祖国フランスの救済策を次のように書いている
    強くなること
    敏捷に行動すること
    世論を指導すること
    国の統一を保つこと
    外国の政治から世論を守ること
    祖国の統一を撹乱しようとする思想から青年を守ること
    治めるものは高潔のある生活をすること
    汝の本来の思想と生活方法を情熱的に信じること

    戦時体制のアメリカ政府は、統合参謀本部を始め、軍のポストに多くの民間人を起用した。それが知のバラエティーを豊かにし、組織にバランス感覚を植え付けたのだ
    学校での成績が重視される10日システムに象徴されるように、日本軍の組織人事は極めて硬直的なものであった

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    2021年06月22日
  • 成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学

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    企業にはオーディナリーケイパビリティとダイナミックケイパビリティの二つがあると、言葉が難解。
    よーするにルーティンの効率化、省力化や横展開による利益の最大化などの通常能力がオーディナリーケイパビリティ。

    しかしながら、オーディナリーケイパビリティだけだと現実との乖離が発生してきて、イノベーションが必要となるし、それができない企業は市場から淘汰される、あるいは縮小する市場から次の市場へ移り(あるいは作り出し)生き残ることができなくなる。

    なのになぜ企業はイノベーションできないで衰退するか?イノベーションのジレンマや取引きコストの高さなどをもとに説明がある。結局変化を嫌う組織の中で変えることの

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    2021年06月16日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    太平洋戦争の日本軍の失敗に学ぶ本
    組織論などで現代にもじゅうぶん通じる、ということは普遍的、本質的な話なんだろう
    日本企業の組織あるあるではあった
    作戦が失敗した
    アメリカ→原因を分析、次の作戦に反映
    日本→「気合が足りない」「次は勝てる」
    無謀な意見が出た
    アメリカ→ロジカルに考えて判断
    日本→「あいつは本気だ、やらせてやろう」
    第一陣が敗退したら、、、
    アメリカ→コンティンジェンシープランを持っている
    日本→「失敗するわけない」「失敗を考えるのは異端だ」

    今時こんな古い考えの組織もなかなかないとは思うが、
    ゼロではないだろうと思う。
    少なくともうちの会社も忖度とかあるし、「あいつがあそこ

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    2020年08月19日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    戦場という生死がかかる究極の状況の中でのリーダーシップ。日本を覆う「空気」というものに支配されないこと、それがリーダーとして必要なことなのだろう。

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    2019年05月31日
  • 組織の不条理―――なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

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    -勝間和代さん推薦本より借り読み-

    ?組織の不条理解明に向けて
    -時間なくてパス

    ?組織の不条理と条理の事例
    -時間なくてパス

    ?組織の不条理を超えて

    ○人は、限定的な情報の中から合理的な
    判断をくだす。


    ○一見、不条理な判断が下った場合でも人は
    そのときに得られる情報、もしくは、より都合のよい
    方向へ判断をくだす。


    ○比較

    ・不条理にいたるパターン
    非効率発見
    → 新しい制度形成のコスト > 新しい制度形成のメリット
    → 「既存の組織制度を維

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    2019年05月04日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    第二次大戦時の帝国陸海軍が犯した数々の失敗を、個別の事例の丁寧な調査と解説で分析してくれている。この手の本の中でもとてもわかりやすいものだと思う。何を読んでも当時のお粗末な意思決定や視野の狭さに呆れるが、やはり他人事ではない。特に戦艦大和の特攻にあたっての意思決定では、米国留学経験のある知性派でさえ、今考えれば合理的でない決定をしている。本書の分析によれば、「敗戦が濃厚な状況で、大和を温存しておくことは、臆病者のレッテルを貼られるだけでなく、終戦後に大和が敵国の実験などに使用されることになり、これらを何より恐れた」とされている。当時のその立場であれば当然の意思決定かもしれないが、そのせいで数千

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    2019年03月17日
  • なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか

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    ダイレクトなタイトルだなぁ(苦笑)。それだけ、誰もが悩むことではあるのだろう。職場で、「今、この本読んでるんだよ」とみせたら、見せられた相手は少し複雑な顔をして考え込み「反対からみれば・・・ということですか?」と言った。え?と思ったけど、彼にとっては俺が上司なんだよね。なるほど、俺の問いかけは彼にとっては「どういえっていうんだよ」という理不尽なものだったのかもしれない(苦笑)。

     理不尽にみえる上司、会社の判断も、それは限定合理性という、言い方かえれば視点がちがえば筋が通っていることもある、という見方で説明できるって話。いろいろ考えさせられて、刺激になった。俺としては部下とかオキャクサンの要

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    2019年02月17日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    第二次大戦における日本の軍事行動の失敗から教訓を得ようとする本。リーダーシップに的を絞り、主に司令官に焦点を当てて分析を試みている。空気で説明される大和特攻を、取引コストの点で説明を試みたことは興味深かった。

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    2018年11月12日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    ●リーダーシップを発揮するためには、実践知をを備えなければならない。経験や教養により、大局観と現場感覚、判断力を養うことが大切。

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    2018年10月28日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    ▼調べた単語
    ・翻って(ひるがえって):1 反対の面が出る。さっと裏返しになる。「裾が―・る」2 態度・説などが、急に変わって反対になる。「評決が―・る」
    ・賢慮(けんりょ):賢明な考え。すぐれた考え。
    ・コンテクスト:文脈
    ・プラグマティズム:思考の意味や真偽を行動や生起した事象の成果により決定する考え方。19世紀後半の米国に生まれ、発展した反形而上学的傾向の哲学思想。
    ・涵養(かんよう):水が自然に土に浸透するように、無理をしないでゆっくりと養い育てることを意味する。「読書力を―する」
    ・インフォーマル:公式でないさま。形式ばらないさま。略式。
    ・逡巡(しゅんじゅん):(スル)決断できない

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    2018年04月04日