【感想・ネタバレ】成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学のレビュー

ユーザーレビュー

ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月05日

日本企業は伝統的に柔軟な組織で強いダイナミックケイパビリティを持つ。
米国式コーポレートガバナンスが日本企業を弱体化させている。
目から鱗

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Posted by ブクログ 2019年06月09日

企業が持つ2つの能力を其々オーディナリー・ケイパビリティ(通常能力)とダイナミック・ケイパビリティ(変化対応可能な自己変革能力)と分け、世界的に成功した富士フィルム、ソニー、YKK等を例にこれら企業がどの様にダイナミック・ケイパビリティを発揮し、ライバル企業であるコダック、任天堂、中国メーカーに対し...続きを読むて市場から撤退させたり、シェアを逆転したりしたかが解説された本です。私も小学生の時は任天堂のファミリーコンピューターで遊んでいましたが、その後、ソニーのプレイステーションに流れた一人なのですが、当時ゲーム業界ではこんなに激しいやり取りがあったのかと感心致しました。

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Posted by ブクログ 2019年04月09日

リソース・ベースト・ビューをよりダイナミックな形に展開したのが「ダイナミック・ケイパビリティ」論なのだけど、結構、難解な議論が多い気がしている。

そういうなかで、日本企業への適用という観点を踏まえた入門書がこうしてまとまったのは嬉しい。

「ダイナミック・ケイパビリティ」論は、経済学における組織の...続きを読む経済学(ウィリアムソンなど)の取引コスト論を乗り越える形の理論となっていて、進化論などの考えも踏まえたものとなっている。

その基本的な主張は、シュンペーターやドラッカーが言っていたことと同じなのかな?ドラッカーとかは、定量的な議論、ロジカルな理論はあまりなく、現実の深い洞察によってある種のアートとして、経営論を語っていた訳だが、その水準に半世紀以上のラグを持って、理論が追いついたということか?

でも、学者が追いつく前に、現実に企業は色々なことを考えて、様々な選択をしてきた訳で、そうした選択の成功例を後付けで解釈しているだけではないかという疑問もあるかな〜。

それでも、しっかりとした理論ベースで、ドラッカーの主張が根拠づけされたのは嬉しいことではある。

さて、本書の面白さは、理論紹介の部分より、ダイナミック・ケイパビリティ論のフレームを使って日本企業を分析しているところ。

ダイナミック・ケイパビリティは、変化への適応能力、イノベーション能力と密接に関わるところで、通常、それがないというのが、一般に言われる日本企業の弱みである。

しかしながら、著者によれば、日本企業はもともとダイナミック・ケイパビリティを持っているということ。

ただ、それが中途半端にアメリカ系の経営メソッドやガバナンスの考えを入れることで、日本企業の元々の良さが発揮できなくなっているとのこと。

そして、日本企業の特徴が、悪い方向で循環に落ちることで、近年の不祥事が起きていて、それが日本企業のコアとも言える工場の品質管理の劣化にまで至っているという認識。

という訳なので、著者の主張としては、日本企業の元々の良さが発揮できるようなガバナンスを作っていくべき、ということになる。

理論的な納得感はあり、元気のでるストーリーであると思う。

ただ、著者の元々の専門がコーポレート・ガバンアンス論のためか、そういう観点での議論が多く、個人的には、もう少し具体的な戦略論、人・組織論への展開が欲しい気はした。そこは今後の発展に期待というところかな?

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