菊澤研宗のレビュー一覧

  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    リーダーにはフロネシスと実践知が必要であり、「想定外の現象への対応=新感覚への想像的適応」の必要性を謳ってるところにとても共感した!あとは、大きな組織が円滑に進むためにはプライドを捨てた建設的なコミュニケーションが常に求められると思った

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    2025年11月26日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    「失敗の本質」の続編となる本書は、前作よりも読みやすい内容で、色々と頷きながら読み終えました。
    イスラエルは、組織の戦略的失敗から学習を繰り返したそうです。
    過去の成功事例にとらわれたり、他所の成功事例を真似るだけでは能がないと思っています。
    やはり失敗から学ばないと。

    恐怖心の存在を認めた上で、それをコントロールして任務を遂行するアメリカ兵。一方、恐怖心自体の存在を認めず、否認や抑圧によって受動的に対処した日本兵。
    このあたりは山本七平氏の「日本はなぜ敗れるのか-敗因21ヵ条」とも共通する分析かと思います。
    実践から学んで行動を修正することが出来なかった日本軍の姿も浮き彫りになっており、組

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    2025年08月04日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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    黒い空気とは取引コスト。
    理論理性より実践理性。リーダーは主観で判断することを恐れてはならない、その責任を取れば良い。

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    2025年05月03日
  • 戦略の不条理~なぜ合理的な行動は失敗するのか~

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    戦略の比較論、戦略論の有機的結合とその解説です

    本書は3つの構成からなる

    1 孫子の本質
    2 戦略の全体観 ポバーの多元的世界観(物理的、心理的、知性的)
       物理的アプローチ クラウゼヴィッツの物理的世界 ①政治、②暴力、③偶然性 特に暴力★
       心理的アプローチ リデル・ハート メタ戦略グランド・ストラテジー 下部戦略 (①直接アプローチ戦略、②間接アプローチ戦略)
       知性的アプローチ ロンメル
    3 キュービック・グランド・ストラテジー (グランドステージ+物理的世界、心理的世界、知性的世界)
       ケーススタティ ①ハンニバル、②ナポレオン、③孫子
      ⇒ 新戦略 キュビズム

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    2023年11月26日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    「失敗の本質」の本を読んだことがあり、その後に久しぶりに野中先生の本が読みたいと思い読んでみた。非常に興味深い内容で、今まで通り日本軍の戦争を研究材料としつつ、戦場でのリーダーシップについて大量の論文とデータを元に分析されて納得感のある内容であった。

    個人的には第8章の辻政信の内容に思うところがあった。幼い頃から文武両道で部下の信頼も厚く飲み会や風俗などが大嫌いで教科書に載るお手本のような軍人であるのにも関わらず、組織として何故上手く立ち回ることができなかったのか?日本人が目指すべき人物に限りなく近いはずなのに何故同世代のエリートには嫌われていたのか?そもそも日本の学問における優秀な人材は何

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    2023年09月22日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    リーダーは実践し、賢慮し、垂範せよ
    理想のリーダ像はかくあり、その実現するが難なることを痛感する日々です。

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    2023年06月27日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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     なぜ失敗したか。
     それはあいつらが、阿呆だったからだ。
     そうなりがちなんだけど、それだけでは何も解決しない。

     菊澤氏の話が面白いのは、合理的な判断をした結果として、不合理な行動をとってしまう、という展開で説明してくれることだ。

     本書でも、そういった展開でインパールなどの日本軍の作戦がなぜ失敗したかを解説してくれる。今までの本とちがったのは、おなじ論理展開で、現代日本のコロナ対策や東京オリンピック開催について考えさせてくれたことだ。

     合理的に、もっと言ってしまえば、損得勘定によってこれらの決定はくだされた。非合理、不条理に見えて、それらはみな合理的な損得勘定の結果なんですよ、と

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    2023年06月03日
  • 戦略の不条理 変化の時代を生き抜くために

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    物理的、心理的、知識的。このアプローチが戦略の不条理に陥らないためには不可欠。
    これがキュービック•グランド•ストラテジーです

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    2023年04月20日
  • 成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学

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    日本企業の成功の秘訣にダイナミック・ケイパビリティがあるが、日本ではなかなか浸透していない。変化対応的な自己変革能力のこと。日本人は真面目というか固いというか、集団から逸脱し難い同調圧力的傾向があり、イノベーションのジレンマに陥りやすい。だからこそ、意識的にもこの概念を実践していく必要があるというのが著者の主張だ。

    事例を挙げながら、分かりやすく解説される。学びが多い。コダックはデジタルカメラの技術を開発していたが、デジタルカメラに移行することによって利益が減少するという状態にあった。富士フイルムも同様の状況にあったが、二社の明暗を分けたものは何か。他にも、任天堂とソニーの攻防について。

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    2023年03月25日
  • 指導者(リーダー)の不条理 組織に潜む「黒い空気」の正体

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    日本の組織論。不条理な判断をする人を大戦の時と重ねて説明。ダイエー対松下、オリンピックなどの話は面白い。

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    2023年02月24日
  • 「命令違反」が組織を伸ばす

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    限定合理性の下での判断は試行錯誤を免れない。
    間違った方向に進むのをやめさせる解決策の一つは著者の言う「命令違反」だ。
    が、最終章に書かれているカント的組織であれば、命令の正しさについて忌憚のない議論が可能なはずであり、「命令違反」をせずとも軌道修正は可能だろう。

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    2022年11月20日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    戦争状態における戦略的・戦術的判断の理由をリーダーシップを軸にひも解いています。集団の意思決定において、国家レベルの集団であったとしても必ずしも論理的な判断をするとはかぎらないということが改めて理解できました。
    野中郁次郎さんのことはよく知らないまま本書を手に取りましたが、他の著作も読んでみたいと思います。
    最前線での日米の指揮官の比較分析、また「空気を読む」行動を取引コストで解説されていたところが非常に興味深かったです。

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    2020年07月24日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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     時代の流れのなかにいるときは見えてこないことがある。
     見えていても、カタチを伴ったものとして全体を捉えることができないので、時代の片隅にいた自分が見ていたものだけで、無意識にその時代を記憶に留めている。
     自己の記憶はそういったもので、その記憶が己が生きる世のなかを造っていく。だから、人それぞれに見えている世のなかは違う。
     でも、時代というのは、今を通り越すことによってその時間経過とともにカタチを現してくる。そしてそのなかで時を過ごした自分の記憶が、そのカタチのなかに位置付けられると、自分の記憶もまた朧気にカタチを伴ってくるし、違った存在になる。
     
     もうすぐ8月が来る。また今年も日本

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    2020年07月16日
  • 成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学

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    菊澤研宗先生の本は、本書含めて4冊程読んでいる。『組織は合理的に失敗する』、『戦略の不条理』、『なぜ「改革」は合理的に失敗するのか~改革の不条理』、そして本書である。

    本書の副題にある「ダイナミック・ケイパビリティの経営学」とは、何か?

    この「ダイナミック・ケイパビリティ」の提唱者、デイビット・ティース教授(UCバークレー)によれば、企業のケイパビリティ(能力)には

    ①オーディナリー・ケイパビリティ(通常能力)
    ②ダイナミック・ケイパビリティ(変化対応的な自己変革能力)

    の2つの種類があるという。

    「変化対応的な自己変革能力」とは、『企業が環境の変化を感知し、そこに新ビジネスの機会を

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    2020年07月05日
  • 成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学

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    ネタバレ

    日本企業は伝統的に柔軟な組織で強いダイナミックケイパビリティを持つ。
    米国式コーポレートガバナンスが日本企業を弱体化させている。
    目から鱗

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    2019年04月05日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    「失敗の本質」の続編。太平洋戦争時の日本軍におけるリーダーシップ不在、大きな戦略不在についてが、具体的な事例、人物を取り上げながら説かれている。実用的な知識だけでなく哲学が必要なこと、グランドデザインを持ちつつ現場の細かな様子にも気を配る必要があること、リーダーシップにおいては日常の部下とのコミュニケーションも重要であることなどが印象に残った点です。

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    2019年02月26日
  • 組織の不条理―――なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

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    「漸次工学的アプローチ」(238)
    小さなチャンスは多い 
    その小さなチャンスを繋げてビッグ・チャンスにしていくのが「経営」
    経営は、永遠に継続する「変革経営」変革には終わりが無い
    可能な限り各部門で目標を数値で示させ、その理由を十分説明させ、目標達成を促す

    「不条理」→「進化」
    無謬性の官僚主義により、組織・制度が硬直化、進歩をやめた状態 衰退・崩壊あるのみ
    集権主義の失敗 
    1人のリーダーによりデザインされた計画・作戦は長期合理性を持ち得ない
    どんな人間も完全合理的ではありえない 限定合理的であり、得意・不得意、差異がある
    K.Popper 誤りから学ぶ 開かれた組織を形成する
    →批判

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    2018年11月12日
  • 「命令違反」が組織を伸ばす

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    人間は、完全合理的でない。したがって人間が完全合理的という前提での歴史解釈では理解できないもしくは、誤解することが避けられない。本書では、それを克服するために、行動経済学などの手法を使い、限定合理的な人間の行動原理を基にして、第2次世界大戦のミスオペレーションや、その逆の命令違反だが正しかったオペレーションの解説を行う。これにより、「良い命令違反」を定義し、それを行える組織となるように主張する。まさに慧眼といえよう。自分のミスオペレーションに目をつぶり、ひたすら上からの命令にYESを繰り返すマネージャー連中に、この本をささげたい。

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    2018年10月23日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    名著「失敗の本質」の続編.リーダーシップに焦点を絞って議論.
    ・若手に権限移譲し「小さい組織」を任せるなど,次世代のリーダーが実際に権限を行使する場を設ける事が重要
    ・開かれた多様性を排除し,同質性の高いメンバーで独善的に意思決定する内向きな組織が問題
    ・求められるのは「現場感覚」「大局観」「判断力」

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    2018年10月09日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    真実はいずれとしても、いろんな角度で意見が出されているところが面白い。特に、バンザイ突撃の日本軍とアメリカ軍の双方の捉え方の相違が、興味をそそった。

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    2017年12月03日