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Posted by ブクログ
なんかそういう時期なので読み直してみた。
大東亜戦争における日本軍について新制度派経済学と呼ばれるツールで分析し、最終的には「命令違反」をマネジメントすることが今後の組織には求められているのだと提言している。全体的に日本軍は合理的に失敗してしまったのだというスタンスをとっており、よく引き合いに出される「失敗の本質」よりもだいぶ挑戦的な内容である。
栗田中将の原状回復賠償責任原理に基づく悪しき命令違反は、気をつけないと自分も将来やってしまうかもしれないと思いリアルに参考になった。
はじめに読んだ時はケース部分が長いように感じたが、「失敗の本質」と比べると大したことないと思う。
798円。
Posted by ブクログ
「組織の不条理」と類似したテーマだが、インパール&ガダルカナルだけでなく、ペリリュー、ノモハン、ミッドウェー、レイテへとケースが増えている。
また、プロスペクト理論を用いている点が新しく、インパールでプロスペクト理論を適用している点が新しかった。
今回のケースを自分なりに分類すると、以下のとおり。
良いペリリュー中川→現場が本部より「現実を理解」していたことが勝因
悪いノモハン辻→既存の「組織文化を追求」したことが敗因
良いミッドウェー山口→現場が上司より「専門性」を有していたことが勝因
悪いレイテ栗田→「判断ミス・勘違い」が敗因
したがって、命令違反が許容されるケースというのは、「状況や環境が変化し、既存の戦略、既存のケイパビリティ、既存の組織風土に基づく判断基準が通用しなくなった」だと言えのではないか。
逆に環境が変化しているのに、旧来の価値観で命令違反を強行した辻のノモハンは状況が悪化したし、判断ミスにより命令違反をしてしまったレイテ栗田も、レイテの戦況を悪化させた。
(本書を読んだ結果そう感じただけで、史実ではどうなのかは分からない)
プロスペクト理論の「リファレンスポイントを移動させる」という点も勉強になった。
Posted by ブクログ
確かに例が長めだけれど、内容的にも分析の切り口が面白いし、とても納得感のある分析結果だった。確かにおすすめ。軽めなのでさくっと読める。
上海出張でたまたま出会ったIさんから薦められた本で、アジャイル開発におけるチームビルディングの考え方の論拠になる、という形での推薦だったけど、それもさることながら、システムズアプローチのシステム思考の哲学や場作りの論旨などに近いものを感じて、ちょっとしたアハ体験をした。
自分の理解では、全体として題のとおり組織論が論旨にあり、効率と利益の2軸について人間は完全合理性ではなく、限定合理性を持つ不完全なものであるという前提をもって「行動経済学」と「法の経済」の論理を用いて分析する構成になっている。ただ分析の結果、「ではどうやって命令違反をするのか?」の論述が弱いように感じた。なので星4つ。
たとえば、組織として効率的ではない命令に対して効率性のある判断をした部下は、組織倫理的な正当性(つまり命令に従うこと)に従事するのではなく、命令違反をして効率性のある判断に従って行動することが必要という点と、そのためにそのような行動を起こすためのマネジメントや人間関係の構築のあり方は語られている(このあたりの論述にもシステム思考との一致性が見られる)が、どうやって「効率性」のある判断をするか、またそれが組織的に効率的かどうかを判断するのか、といった点はあまり深く触れられていないと感じた。
おそらく、システム思考を引用すればメタ思考によって視点を引き上げることで組織として効率性とはどのようなものかを考え、最適解を模索するということが必要であり、さらにそれが効率的かどうかを判断するためにデザイン思考的にプロトタイピカルなサイクルを実践することが必要だと考えられる。(ざっくり)
本書では批判的議論と暫定的組織の節でプロトなサイクルの必要性には軽く触れられている。
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