小林雅一のレビュー一覧
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SiriでもAlexaでも、音声認識してテキスト化するところまではディープラーニングが使われているが、その先の処理では、あらかじめ人間が想定して用意した複数の質問やリクエストに対応して各種の回答やアクションを返す仕様になっている。
OpenAIは、2020年にGPT-3を公開した後、GPT-4の開発に取り掛かっていたが、2022年11月にGPT-3.5をベースにチャットボットを開発して公開することにより、GPT-4が世間から受け入れられるための地ならしをして、新規投資を呼び込もうとした。その結果、マイクロソフトから推定100億ドルの新規投資を呼び込むことに成功した。
Googleは、202 -
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ネタバレこの手の本で日本人の書いたものって、どうしても伝聞が中心になるせいか、読後感がスッキリしないものが多い印象だったのだけど、本書はテンポも歯切れも良かった。
よくあるAI脅威論について、ラリー・ペイジはAIが人類に取って代わるとしても、それは生物から人工物へと進化が次の段階に移行するに過ぎないと捉えているんだとか。なるほど。
また、今後世界中のテキストを読んでしまえばもう、学習することがなくなるのでは、という指摘に対して。AI同士でテキストを作り合い、それを学習材料にすることで発展を続けていく、とアルトマンらは考えているらしい。AI同士で競い合って学習を深めていくという手法は囲碁の学習などで -
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300ページ以上あり、見た目は分厚そうだが意外とサクサク読める。
テクニカルなものというより本質論の本。
ちきりんさんがVoicyで推薦し、対談した著者。
・これからは、ユーザインターフェース、つまり、コンピューターの使い勝手が重要
・GoogleもChatGPTも多くの人が使い、
多少の間違いを含んでいるが、
両者の違いは、ChatGPTの場合、一般利用者がメインで多少の間違いは気にならない。
しかし、Googleの場合は、科学者や専門家などが使い、間違いがあると非難されるという違いが面白かった。
・生成AI以前は2度の冬の時代があった。
特に苦労したのは言語モデル。
多様な言葉 -
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2021年の自民党の政策パンフレットに「国産量子コンピュータの開発に取り組む」と書いてあったが、現在はどうなっているのだろう。2023年のパンフレットには「最先端技術への投資を拡大する」とある。是非とも技術をものにしてほしい。
本書は、量子コンピュータとは何か、量子コンピュータの仕組み、量子コンピュータで何ができるのかをテーマに、できるだけ数式を使わず、わかりやすく説明されている。とはいうものの、量子力学は難しい。
勘違いしていたのだが、量子コンピュータはなんでもできるわけではなく、計算のためのアルゴリズムがあるものにだけ使用できるそうだ。量子コンピュータを使うことで、身近なところでは、新 -
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【メタバースがかわいく思える】
遺伝子組換えとゲノム編集は異なるもので、リスクも異なること、自然・天然は危険が少なく、人工物は危険であるという盲目的な理解を打ち破ってくれました。
マイナスリスクの限りなく少ない植物工場で、色・形・品質のそろったさまざまな野菜がつくられることもまじかに迫っていると感じます。
クリスパーというはさみを使用することにより、狙った箇所を切断できるようになったとはいえまだまだ確率が低い状態です。しかし、今後はどんどんよくなることは明白です。
受精卵で単細胞の状況でゲノム編集を実施することは容易と言いますが、遺伝要因の疾患があり、人として成長する前にその疾患を取り除く -
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小林雅一(1963年~)氏は、東大理学部物理学科卒、同大学院理学研究科修士課程修了、東芝、日経BP勤務、ボストン大学留学、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所勤務等を経て、KDDI総合研究所リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学・客員准教授。ITやライフサイエンス等に関する一般向け著書多数。
本書は、近年急速に注目度が高まっている「量子コンピュータ」について、一般向けにわかりやすく解説したものである。
私は文系出身の会社員だが、量子コンピュータについては、これまで新聞等で目にしたレベルで、「シュレディンガーの猫」の呼ばれるパラドックスが象徴する量子力学をベースにしていること、現