小林雅一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
他の人のレビューにもあるように、教科書的に人工知能にまつわるトピックがまとめられた本。少なめのページ数ながら情報量は多く、その意味でコストパフォーマンスの高い良書。
人工知能の歴史、近年の技術的潮流、ビジネスとの関わり、争点となりうる倫理的・社会的な問題の四つが主な内容。
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最後に個人的に面白かった点をひとつ。
インターネット自体のS / N比が加速度的に小さくなりつつあり、従来の検索アプローチが役に立たなくなりつつあるというIT企業の現状認識について。
特にgoogleが大枚をはたいてAIに入れ込んでいる現状は、裏を返せば一昔前に流行ったhuman computingの処理限 -
Posted by ブクログ
これまでのAIブームの概略や現況についてはよく纏まっているのだが論点が少々わかりにくい。従前とAIブームの今回の違い(定着し飛躍するのか)の見通しは欲しかった。いくつかの話題、例えばアップルの「Siri」をUIとしたプラットフォーマー戦略の解説は興味深かったので、的を絞ったほうが読者にとってはよかったように感じた。
チューニングマシンのゼロイチの限界からクラウドを技術的背景としたベイズ統計処理、そしてまだまだ発展途上のニューロンネットワーク。ここらへんはもう少し丁寧に背景を説明してもよかったかもしれない。
いずれにせよAI分野はグーグル・アップル・フェイスバックが参入する魅力的マーケットの -
Posted by ブクログ
HTML5について、技術面というよりもその影響について考えるにあたってのヒントが手軽に欲しくて手に取った本。 何か新しい知見が得られたというと点ではインパクトは弱いが、読みやすい。
第4章でHTML5が「日本復活の鍵を握る」として日本メーカの方がM2Mとそのためのプラットフォーム作りに長けているとしてるのですが、そのご都合主義的楽観には賛同できない。HTML5の流れは、あらゆる人にとってビジネスチャンスかもしれないが、日本やキャリアにとって現状の前提においては有利な状況とはいえないと考えるべきだろう。
この手の新書本に対する需要は、ますますWebの方に移っていくのだろうな。それこそHT