藤たまきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ総合評価:★5.0
「ウィンターキル」を読んで、やっぱりジョシュ・ラニヨン先生の作品は面白いなぁと改めて思い、こちらの作品も読んでみたのですが、期待を上回る面白さで、大のお気に入り本になりました!
物語は美術館勤務のピーター(受け)が事件に巻き込まれて記憶喪失になる所から始まり、自分に疑いの目を向けてくる辛辣な刑事とのラブロマンスを描いた作品なんですが、この刑事ことグリフィンの印象が最初は全然良くないんですよ。
記憶喪失になったピーターに対して敵意丸出しで、彼の発言をまるで信じることなく、美術館で起きた事件の犯人はお前だろってハナから決めつけてくるんです。
てっきり嫌な男かと思いきや、物語を読み進めていく内にグリフィンのちょっとした言動や動作に「おや?」と思う点があり、そこから更に謎が深まって物語の面白さが増すんですね。
そして近年稀に見るクソ男で、ピーターの職場の上司兼友人のコール。記憶喪失になる前、ピーターは彼に片想いをしていたらしいのですが、マジで何でピーターがあんなクソ野郎に振り回されていたのかまるで分かりません。見る目なさ過ぎ(笑)
あまりのクソっぷりにイライラしたのですが、最後はしっかり制裁が下ったのでスッキリしました。ざまーみろ!(笑)
今作品は恋愛よりも事件中心でストーリーが進む為、ミステリー好きの自分は最後までワクワクしながら読むことができました。特にピーターは罠に嵌められて殆ど“詰み”状態にまで陥るので、どうなるのか心配で心配で事件が無事解決するまで気が気じゃなかったです。
また、ピーターの記憶も何かの拍子に一気に戻る、みたいなドラマティックな展開ではなく、欠けたパズルのピースを一つずつ埋めていくようにじわじわ戻っていくところもリアルで良いな、と思いました。
最後も思わずにやりとしてしまう終わり方で、やっぱりジョシュ・ラニヨン先生の作品は最高だと改めて思いました。ていうかもっと早くに読めば良かった!( ; ; )
翻訳も殺しのアートシリーズやウィンターキルよりもかなり読みやすく、また、M/M小説ではお馴染みのリバ要素も今作ではない為、M/M初心者の方にもおすすめしやすい作品だと思います♪ -
購入済み
雁須磨子さんから
さいきん作者買いしはじめた雁須磨子さんを検索してたら出てきたほんです。
これ読んだら雨隠ギドさん「終電にはかえします」のツネちゃんがめちゃくちゃかわいくて、先にそっち買っちゃいました。 -
購入済み
やっと読めました
10年以上前の作品だし、そのうちじっくり読もうと後回しになっていました。
二人の関係だけでなく、街の景色やマドの育った環境に想像力を掻き立てられて、実際ページをゆっくり進めたくなるような静かなのにドラマチックなストーリー。期待以上でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ良かった~、ホント良かった~!
純喫茶店の雇われ店主と付き合っていた人にこっぴどい裏切りをされたリーマン。
リーマン・久能の誕生日に彼氏とホテルで過ごしていたら、電話が鳴って。彼氏が話しているのはなんと奥さん!!
しかも付き合って5年、全くわからなかったと・・・・。
でも、心理描写が丁寧に書いてるし、分からなかった・・・いや見ないふりをしていたところがすごいリアルで。
そんな夜に初めて入った喫茶店で、あまりの暖かさに涙を流す・・・
この店主・平北がまあ、年下大型ワンコの典型ww
可愛いのなんの!!!
久能を暖かく包む大きさと、まっすぐ向かい合い若さとうまい具合に調和されててすごく好感もてた!
脇役の久能の友達も常連さんもすごくいいキャラでとても良かった!!
まずもって、久能の元彼がすごい嫌な奴だったし言動も最低だったけど、その奥さんの登場が、まさかこういうことに!!って意外性あり、すごくいい女の典型な奥さんにあっぱれ!!
Hシーンもすごく性急なんだけどお互いの気持ちがにじみ出て良かった~。
これはとてもいい作品だと思います!
心温まりたい、優しくなれるそんな時間です! -
Posted by ブクログ
藤たまきさんの作品は、幼い時に大人に因って性的に翻弄され、自己を肯定できなくなってしまう少年と言うものがキーになっている。ジョナサンもその一人で、彼は自分を汚ない者と考え、汚ない部分をひたすら隠して美しい者で在りたいと熱望する。ナサニエルは、逆境によって生まれ、それを肯定して強靭な精神力を育てながら生きており、二人は凹凸の様に違っているからこそ惹かれて行く。この作品は予備知識なしにずんと読んでしまう方が絶対にいい。ラストでずんと来る。藤たまきと言う作家は、萩尾望都先生の作風の系譜でりつつBLに特化させている、と言う印象が凄く強い。
性に奔放なのを単に「ビッチ(アイコンとしてのビッチであって、背景も虐待を受けたとか、美形なので小さい時から男に悪戯されていたとか掃いて捨てるような感じ)」として描く人と、性の依存症として捉えている人と、この辺りはくっきりとした分かれ目だよなぁ。 -
Posted by ブクログ
作品集第4弾は、胸キュンで切ない「largo」と痛くて重い表題作という組み合わせ。
「largo」は音大生同士の話。榎田センセらしくテンポがよくて、ひょっとしてラブコメ?と思わせるところが良かったです。
自分にはピアノしかない!とひたすら努力してきたタラちゃん←某国民的アニメとは関係なし。
タラちゃんは、コテコテ関西弁のどう見ても体育会系な凛から熱烈にせまられるのですが、彼に天性の才能があり自分より上手く弾けることに、妬みと嫌悪感を抱いてしまうのです。なのに、気がついたらその嫌いな凛と付き合っているみたいな状況になっていて。
よくあるピアノネタですが、面白かったです。
キャラの魅力勝ちですね。タラちゃんは最高のツンデレで、しかも超鈍感!ピアノ練習に明け暮れてきたから世慣れていないのかも…ww
一方、凛はそこまでコテコテ?みたいな関西弁で大雑把で、恥ずかしげも無く愛を語っちゃうオープンな性格。
正反対な二人ですが、だからこそ磁石のように惹かれあうんだろうな~という関係性です。
タラちゃん視点なので、あんなヤツ…みたいな描かれ方ですが、冷静に見ると実際にはかなりラブラブだったりするのに、( ̄ー ̄)ニヤリとなります。
凛との関係で、成長できたタラちゃんの姿にキュンとさせられました。
ピアノの優劣とか良し悪しなんていう感性の問題は、結論を出すのが難しいですよね。それより、ピアノでも人でも愛ですよ、愛。
凛の「両方、大切や」という言葉がとてもよかった!そして、タラちゃんも同じ気持ちになれたのがさらによかったのでした。
「明日が世界の終わりでも」は、暗く重い往年のJUNEちっくなストーリー。「largo」と同じく10年前の作品です。
望にはとても愛している恋人の玲がいます。玲も自分を愛してくれているはずなのに、なぜか指一本触れてこようとしません。
プラトニックラブ?いえいえ、玲は望が他の男に抱かれるところを視姦するという行為を求め、そして、彼への愛と信頼から望は知らない男たちに抱かれることになるのです。
何故!?というのが、この話のポイントなんですよね。
戸惑いながらも応じていた望も、だんだんその行為が苦痛になり玲の愛を信じられなくなって、とうとう約束を破ってしまうことに。
しかし、それが原因で二人の仲が破綻することになってしまうのです。
トラウマ持ちの話も今では使い古されたネタかもしれませんが、10年前ならこれは大変衝撃的なストーリーだったと思います。痛いです…
エロ的にもすごく煽られました。
「約束」は、望の相手をした城下が主人公の話。かなり気に入りました。
遊び人のカリスマ美容師である城下が、無垢なDTの中学教師を弄ぼうとするのですが。
遊び半分のつもりがどんどんのめり込んでいってしまい、不実のせいで相手からバッサリ拒絶されてしまうことになる城下。
なんだかすごく溜飲が下がりました!城下が愛に目覚めます。
そして「集い」へと話が進んでいきますが、これにかなりうるっときてしまいました…悠一がいじらしい!かわいい!きゅんときました。
元ザヤにおさまった後、望との会話で「愛の伝書鳩」発言に笑いました。何気ないところで面白おかしいのがステキです。
さらにステキだったのが、書き下ろし。玲×望cpの40年後!びっくりもしたけれど、歳月を経てもしっかり二人で歩んでいる姿にじーんときました。こんなに仲良く続いていたのね~というかんじで、嬉しかったです。視点が誰かな?というのもニクイです。 -
Posted by ブクログ
良かった~!!!!
藤さんは読んでて上手いなぁと感心してしまう作家さんの一人ですが、今回も上手いなぁと思う一冊でした
龍一はいつも横断歩道ですれ違う“マド”に十年来の片思いをしています
“マド”っていうのはあだ名で、円(まどか)が本名なんだけど、円で“マド”ってすごく良い…!
お話のポイントではないんだけどww
龍一は直接話すまで、偶然耳にしたあだ名しか知らなくて、読んでる方もなんで“マド”?マドってことは…本名は何だろう?ってわくわくしちゃいました
藤さんの作品って、タイトルとかキャラクターの名前とか良いなぁと思う
出てくる小物のチョイスも良い
お話の中で夜に緑道を歩くシーンが印象的
私が大学時代に住んでたアパートの裏にも緑道があったのを思い出して、すごく懐かしい気持ちになりました
藤さんの作品は登場人物が不憫すぎて読んでて辛くなることがありますが、今作は個人的には痛すぎず甘すぎず読みやすかったし、お話の展開も好き
二人が別れるシーン、円が龍一を酷く罵ってしまうのが良かった
中盤は不幸フラグが立ってて不安になったんですがww
ラスト駆け足だったけど、ちゃんと終わってて読後感も良かったからホッとしました