辻真先のレビュー一覧

  • たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説

    Posted by ブクログ

    ミステリとして展開が遅く、ほとんど風俗小説だった『深夜の博覧会』から一転して、本作はガチガチのミステリ。早い段階で殺人、それも密室殺人が起こるのはマニア向けのサービスだとしか思えない。第一の殺人が不可能興味だとすると、第二の解体殺人は、なぜそんなことをしなければならなかったのかというホワイダニット。ただ、ミステリとしてみればフーダニットの部分も含めて甘い。推理なんかしなくても、辻ミステリをそれなり読んできた人にはなんとなくで見当が付いてしまうんじゃないか。辻氏が手癖みたいなものをまるで隠してない気がする。これはもう意図的ですね。それも含めて読者へのメッセージなのだと思う。僕はこんなものを書いて

    0
    2023年04月24日
  • 深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

    Posted by ブクログ

    先に「たかが殺人じゃないか」を読んで興味をもったが、本格ミステリとしての面白さは上記に及ばなかった印象。
    不思議な建物と大がかりなトリックは十分に面白いものだったが、動機部分(や登場人物の行動)があまりしっくりこないのと、本の分量に対して謎解きの比重が少ないように感じられた。
    おそらく、時代背景の描写やほろ苦い青春の表現に力が入っていたためと思われ、好みは分かれるだろう。
    前半が全くストーリーに入り込めずモヤモヤしたが、後半はかなり引き込まれるものがあった(最終盤になるとややくどい気もしたが)。

    0
    2023年02月20日
  • 赤い鳥、死んだ。

    Posted by ブクログ

    トリックは小粒だし、犯人を追い詰めるのはロジックと言うより、物語の流れ。こう来たら犯人は○○でしょう、というパターン的なものがありますが、それを当て馬に使うようなツイストもなく、そのまま○○が犯人の形。正直、ミステリマニアが額に青筋を立てて読むようなものではなく、気楽に愉しむもの。で、ちゃんと楽しませてくれます。

    0
    2023年02月19日
  • 迷犬ルパンと「坊っちゃん」 『四国殺人Vルート』改題

    Posted by ブクログ

    辻真先の長篇ミステリ作品『迷犬ルパンと「坊っちゃん」(原題:四国殺人Vルート)』を読みました。
    ここのところ、国内の作品が続いています。

    -----story-------------
    四国松山の名門中学出身の少女が東京で殺された。
    朝日正義刑事は四国へ向かったが、偶然道後温泉を訪れていたルパンたちと合流、捜査を開始した…。
    松山は、ご存じ夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台だが、なんと朝日の会う先生たちは、そろって「坊っちゃん」の登場人物そっくり。
    巧妙なトリックにルパンの推理が冴える。
    -----------------------

    1987年(昭和62年)に刊行された迷犬ルパン・シリー

    0
    2022年12月24日
  • 北海道・幽霊列車殺人号

    Posted by ブクログ

     北海道のよく聞く地名がそこかしこに出てきて面白かったー!!

    この著者の本は初なんですが、読みやすいミステリーで他のも読んでみたくなりました!!!

    赤川次郎のような会話多めミステリーでもあるし、土地柄がでてくるところは櫻子さん的でもある。

    ミステリー入門としてとーっても入りやすいです。

    リアリティはあまりないですが、へーくらいのラストで、笑、割とトリックも犯人もなんでもありありな感じではありますが、読んでて楽しいのでよし。

    精神的な深さが感じられないので、アニメのように軽々読める楽々ミステリーです!笑笑

    0
    2022年12月01日
  • アリスの国の殺人<新装版>

    Posted by ブクログ

    本書もたまたま見かけたものである。
    ファンシーなデザインや、大小さまざまのフォントや鏡文字など、見かけ上でも楽しい工夫がされていたし、アリスの世界における謎解きも、不思議の国におけるある意味筋の通った(?)推理が展開されていて面白かった。ただ、不思議の世界の醸し出す雰囲気と、「現実」との最後の落差に少し驚いたというのが正直なところであった。著者の作品はほかにも多くあるようなので、他のものもぜひ読んでみたいと思う。

    0
    2022年11月28日
  • アリスの国の殺人<新装版>

    Posted by ブクログ

    ワンダーランドと現実世界を行き来しながら繰り広げられる2つの事件。ラストは逃避なのか、それとも病的な何かに飲まれたのか。
    アリスの世界観ならではの言葉遊びやタイポグラフィー等の工夫が面白い。

    0
    2022年11月22日
  • 思い出列車が駆けぬけてゆく 鉄道ミステリ傑作選

    Posted by ブクログ

    お座敷列車殺人号/夜行急行殺人号/
    ブルートレイン殺人号/a列車殺人号/郷愁列車殺人号/
    白い闇の駅/オホーツク心中/遠い日、遠いレール/
    終電車の囚人/鉄路が錆びてゆく/
    東京鐵道ホテル24号室/轢かれる

    鉄道好きな人には面白いかもしれない

    0
    2022年11月08日
  • 思い出列車が駆けぬけてゆく 鉄道ミステリ傑作選

    Posted by ブクログ

    国鉄がでてきて懐かしい。
    鉄道に関するミステリを集めた短編集。
    辻真先さんのイメージがポテトとキリコとカリオストロの
    ノベライズのイメージしかなかったので、楽しい気楽な話が多いのかなと思ってたけど、心の複雑さというか男女の心のすれ違いというか、なんというか大人向けなのかなと思いました。

    0
    2022年10月20日
  • 義経号、北溟を疾(はし)る

    Posted by ブクログ

    天皇の乗るお召し列車の妨害計画を阻止せよ!その任務につくのは元新撰組の斎藤一こと藤田五郎と清水次郎長の子分、法院大五郎。このコンビがそれぞれのキャラがなかなか良いのに加えて、そこに起きる殺人事件、土方歳三の置き土産のアイヌ娘メホロ、メホロVS春乃、元八丁堀の個性豊かなメンバーたち、そしてどうやってお召し列車を守るか。まさに息もつかせぬ怒涛の展開で思わず一気読み。この藤田五郎さん頭がキレッキレだけど意外に可愛い面もあって思わずニヤニヤしちゃった。作中には無かったけど、メホロと藤田五郎がマジでやり合ったらどっちが勝っただろうか?

    0
    2022年10月02日
  • 深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

    Posted by ブクログ

    昭和十二年の銀座と名古屋が舞台のミステリー。実際に一九三七年に開催された名古屋汎太平洋平和博覧会が物語に取り込まれており、読む楽しさを倍増させてくれます。読み終わったあと、当時の会場の写真を検索してしばらく見入ってしまいました。

    0
    2023年02月28日
  • 殺人の多い料理店

    Posted by ブクログ

    ミステリとしてみた場合、トリックがかなりちゃち。作中に使い回しのトリックであることを仄めかす描写があるので、これは言い切ってよかろう。フーダニットとしても、ロジックとは無縁に、多分、この辺が犯人だなあで、なんとなく(動機込みで)分かってしまうタイプ。とはいえ、プロのお仕事で読んでる間は充分楽しませてくれる。うまいですねえ。それより宮沢賢治のダークサイドについて、作者さんは語りたかったのかなという気もする。

    0
    2022年08月15日
  • 日本・マラソン列車殺人号

    Posted by ブクログ

    極めて凝ったトリックが用いられているので、こういうことを言うのは気が引けるが、やっぱり読み飛ばすものの気がする。トラベルミステリーってそういうものかも知れないし。

    0
    2022年06月07日
  • ルパン三世 小説版<新装版>

    Posted by ブクログ

    兄妹愛とルパン一味の掛け合いが面白い。
    途中の挿絵が描写を捉えている。
    不二子ちゃんは悪い人だよね。

    0
    2022年05月07日
  • 深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

    Posted by ブクログ

    時代描写が長く、事件に入るまでに挫折しそうになりました。内容もグロテスクで、自分の好みには合いませんでした。

    0
    2022年03月30日
  • 夜明け前の殺人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    舞台上演中に服毒死した主演女優。本当に自殺だったのかと疑問を持った弟が調査を始める。タイトルにも含まれる島崎藤村の『夜明け前』と演劇業界の裏側を描きながら、真相に迫っていくミステリ。

    謎とヒントのバランスがとても絶妙で読んでいて自分も謎解きを味わうことができました。そして登場人物もとても魅力的で・・・そして結末には涙でした。

    TVドラマを観るように一気読みしてしまう面白さでした。

    0
    2022年03月17日
  • 夜明け前の殺人

    Posted by ブクログ

    演劇界の裏側や、藤村の謎、最近は珍しくなったスーパーマンな主人公や、これは今風のヒロインと、色々盛りだくさんだけれども、本質は端正なフーダニット。犯人の名にそこまでの意外感はないが、何故、その人物が犯人なのかの論証は実に楽しい。でも、その後の幕切れはなあ。

    0
    2022年02月18日
  • 深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

    Posted by ブクログ

    あまり好きではなかった、誇れなかった愛知が、名古屋が極彩色で描かれる。エネルギッシュで華やかで退廃的な昭和一桁の魅力あふれる人々に、不安の翳りを感じる戦争の気配。
    若干エログロ寄りミステリー何だけど、それ以上に当時の息遣いの感じられる紀行文みたいで愉快千万。
    今は亡き、祖父母に贈りたい物語。

    0
    2021年12月21日
  • 焼跡の二十面相

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩の有名短編はだいたい読んでる筈だが、怪人二十面相と少年探偵団のお話は、ちゃんと読んだことがないので、たぶん、半分くらいしか楽しめて無いと思う。
    筋書きは、荒唐無稽と奇想天外の中間のような感じか。
    駒沢の配水塔の描写が印象的だったので、写真を調べてみたら、なかなかカッコ良い。行ってみようかな。

    0
    2021年11月28日
  • 深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     2021年1月刊(親本は2018年刊)。アニメ作品の脚本家としても名高い筆者が、齢86歳にして著したミステリ。2020年に発表され、史上最高齢でのミステリ年間ランキング三冠を達成した『たかが殺人じゃないか』に連なる物語と側聞し、『たかが~』を読む前に取り寄せた。筆者の本を手に取るのは、25年ぶり。1937年に開催された、名古屋汎太平洋平和博覧会を取材する女性記者に同行した利発な少年・一兵が巻き込まれる奇怪な事件の顛末が描かれる。
     この博覧会を実際に訪れた経験のある筆者(愛知県出身)だけに、戦前の博覧会の絢爛たる模様、当時の空気感をあますことなく描き出していると思う。乱歩的な怪奇趣味が詰め込

    0
    2021年11月18日