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昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。超特急燕号で名古屋へ向かい、華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され――。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、一兵はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風に描く長編ミステリ。/解説=大矢博子
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年05月08日
読書好きの友人から貰った探偵小説。面白く読めました。ありがとうございました。
著者は名古屋生まれの脚本家、辻真先さん。昨年、「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」で年末ミステリーランキング3冠を達成。昭和7年のお生まれなので88歳というご高齢。本作は「たかが殺人じゃないか」の前日譚という位...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月20日
先に「たかが殺人じゃないか」を読んで興味をもったが、本格ミステリとしての面白さは上記に及ばなかった印象。
不思議な建物と大がかりなトリックは十分に面白いものだったが、動機部分(や登場人物の行動)があまりしっくりこないのと、本の分量に対して謎解きの比重が少ないように感じられた。
おそらく、時代背景の描...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月04日
「たかが殺人じゃないか」の前日譚と思ったが、同じ探偵役の本は沢山あり、そういうわけでもないらしい。
高齢の作者が描くせんぜんの名古屋は現実感が強く、当時の世相は確かにこうだったのだろうと思わせる。
トリックや人物相関などは、空想の羽根を広げた作者らしくケレン味に溢れたもの。
リアリティを追っては...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月16日
「たかが殺人じゃないか」読んだばかりなのに、後半になってやっと登場人物の繋がりがわかったという間抜けな私。
ということで、続けて読まなくても十分楽しめます(笑)
空間認知が弱い私には、この推理はピンとこなかったものの、時代の面白さと現代にも通用するトリックが、帰って新鮮で面白い。おどろおどろしいと...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月20日
著者の集大成的な作品となる<昭和ミステリ>三部作の第一弾ということで、拘りが随所に感じられる。戦前の昭和という時代を立体化する為に当時の情景描写、世相、風俗、蘊蓄の数々が散りばめられており興味をそそられるが、肝心な物語の本筋は駆け足で、著しく奥行きに欠けている。著者の経歴とこの猟奇的で大仕掛けな舞台...続きを読む
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