深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

小説・文芸
950円 (税込)

4pt

昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。超特急燕号で名古屋へ向かい、華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され――。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、一兵はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風に描く長編ミステリ。/解説=大矢博子

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元推理文庫
  • タイトル
    :
    深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説
  • タイトルID
    :
    902150
  • ページ数
    :
    434ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年01月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読書好きの友人から貰った探偵小説。面白く読めました。ありがとうございました。

    著者は名古屋生まれの脚本家、辻真先さん。昨年、「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」で年末ミステリーランキング3冠を達成。昭和7年のお生まれなので88歳というご高齢。本作は「たかが殺人じゃないか」の前日譚という位置付けになります。

    昭和12年に実際に行われた「名古屋汎太平洋平和博覧会」の最中に銀座と名古屋にまたがって発生した不可解な殺人事件。本書は正統ミステリーで、犯人探しの材料は(たぶん)全て読者に提供され、最後は探偵が関係者全員の前で推理を披露するという構成になっています。ミステリーの種類はいわゆる「不可能犯罪」もので、「こいつらがここにいるのに、こんなところで犯罪が行われるわけがない」という設定。個人的には、超大掛かりなトリックや動機がちょっと大味な気がしました。
    それでも、この本は面白いです。本書の最大の読みどころは昭和12年当時の銀座、名古屋の風俗描写と思います。アドバルーンなんて存在を忘れていたし、燐寸売りの少女の存在については知りませんでした。そして、名古屋の旧遊郭地帯で行われる怪しい余興、名古屋博覧会での悪趣味な展示物も戦前のエログロの雰囲気を生々しく表現しています。
    また、本書はボーイミーツガールの物語の要素もあります。その顛末にもひとつの謎が提供されています。その解答は最後に用意されていますので、本として非常に座りが良くなり、気持ちの良い読後感を得ることができました。

    謎解きは大味と書きましたが、戦前の探偵小説はその「大味さ」が魅力だったのかもしれません。それを考えると、本書はやはり魅力的なエンタメ本です。この本を読んだら、戦前の鬼畜系エログロ系探偵小説を読みたくなり、大昔に読んだ江戸川乱歩の「孤島の鬼」を買ってきました。こちらも面白いです。

    1
    2021年05月08日

    Posted by ブクログ

    昭和12年7月7日夜、中国北京の盧溝橋で鳴り響いた発砲音。やがて日中は戦争状態となり、昭和20年8月に無条件降伏するまで続く。

    アメリカ軍との太平洋を舞台にした戦闘に比べ、中国との戦争はあまり知られていない。
    中国、台湾、韓国といった東アジアの人々から見たら、当時日本という国が何を考え何をしたかは、知っておくべきこと。

    昭和12年に名古屋で開催された博覧会を舞台にしたミステリー。
    あまり物語には馴染まない名古屋で、怪しげな“〇〇館の殺人”的カラクリ満載で、思春期の少年が主役で、なんだか小説の描写自体もノスタルジーを感じる仕掛けだ。

    次作の副題「昭和24年の推理小説」に対し、本作が「昭和12年の探偵小説」とされているところからも、作者が意図的にそうしていることがわかる。

    それでいて、現代の読者層に対しては昭和初期の矛盾した風潮を一考させるべく、エンディングではその描写をガラリと変えて心に残すように仕向けている。

    まんまと心に残った。

    0
    2025年02月07日

    Posted by ブクログ

    3部作の1作目。名古屋が舞台であり満州国や阿片や関東軍などひと言では表せないくらい激動の時代なので一兵たちの会話が明るかったとしても内容も事件も重い。エログロと表現されこの時代にそういうものが流行っていたとは言え、人の考えることやることはエグい。気球から降ってきた血液や犬が咥えていた足、杏と澪に起きたことなどトリックの謎解きもきちんとされ解決はされるけど、切ないような物悲しいようなこの後日本が辿る昏い歴史が更に重たくのしかかる。だけどやっぱり知識として得るものは多いし探偵くんには楽しませてもらった。

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    昭和12年が舞台のミステリー小説。

    当時の時代背景を上手く作中に落とし込んでいる。

    登場人物達が魅力的!最後に行くほど面白くなります!!

    0
    2026年01月20日

    Posted by ブクログ

    ▼辻真先さんの「たかが殺人じゃないか: 昭和24年の推理小説」を何の気なしに読み。あまりにも面白くて腰を抜かし。「これは三部作の第2作なんですよ」ということを知って、「第1作」を読んでみました。登場人物が繋がっていて滋味深い。…ですが、ツマラナイ、と言うことも無いですが、「たかが殺人じゃないか」に比べると‥‥でした。

    ▼「たかが…」と同じ名探偵(10年くらい前の話なので、「深夜の博覧会」では少年探偵)が、ちょっと江戸川乱歩風の猟奇的な殺人事件の真相を突き止めることは同じです。ほかに重要なキャラクターも少なくとも1名は同じなので、そこンところは面白い。

    ▼何が面白くなかったかと言うと、このお話のキモは、昭和14年に実際に名古屋で開かれた博覧会。そして(以下フィクションですが)その会場の中?隣?で、大金持ちさんが実に個人的で悪趣味?なパビリオンを作った、ということなんです。なんですが…つまり、目で見ればいっぱつで分かる「展示物」を延々と説明する描写が長い…しかもそれが非常に個性的で独特なものばかりなので、流石に分かりにくい…。

    ▼そういったあたりを全部排除して考えると、それなりには面白かったのですが。ただまあちょっとだけ、悲惨?残酷風味みたいなものが強すぎた気もします・・・。

    0
    2024年08月24日

    Posted by ブクログ

    先に「たかが殺人じゃないか」を読んで興味をもったが、本格ミステリとしての面白さは上記に及ばなかった印象。
    不思議な建物と大がかりなトリックは十分に面白いものだったが、動機部分(や登場人物の行動)があまりしっくりこないのと、本の分量に対して謎解きの比重が少ないように感じられた。
    おそらく、時代背景の描写やほろ苦い青春の表現に力が入っていたためと思われ、好みは分かれるだろう。
    前半が全くストーリーに入り込めずモヤモヤしたが、後半はかなり引き込まれるものがあった(最終盤になるとややくどい気もしたが)。

    0
    2023年02月20日

    Posted by ブクログ

    昭和十二年の銀座と名古屋が舞台のミステリー。実際に一九三七年に開催された名古屋汎太平洋平和博覧会が物語に取り込まれており、読む楽しさを倍増させてくれます。読み終わったあと、当時の会場の写真を検索してしばらく見入ってしまいました。

    0
    2026年04月19日

    Posted by ブクログ

    時代描写が長く、事件に入るまでに挫折しそうになりました。内容もグロテスクで、自分の好みには合いませんでした。

    0
    2022年03月30日

    Posted by ブクログ

    あまり好きではなかった、誇れなかった愛知が、名古屋が極彩色で描かれる。エネルギッシュで華やかで退廃的な昭和一桁の魅力あふれる人々に、不安の翳りを感じる戦争の気配。
    若干エログロ寄りミステリー何だけど、それ以上に当時の息遣いの感じられる紀行文みたいで愉快千万。
    今は亡き、祖父母に贈りたい物語。

    0
    2021年12月21日

    Posted by ブクログ

    昭和10年代の名古屋を舞台にしたミステリーで、岐阜出身、名古屋で働いていたことがある私にとっては、聞き慣れた固有名詞も出てきて、そこが面白かったです。
    怪人二十面相シリーズを彷彿とさせる作風でした。

    0
    2021年05月05日

深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元推理文庫
  • タイトル
    :
    深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説
  • タイトルID
    :
    902150
  • ページ数
    :
    434ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年01月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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