辻真先のレビュー一覧 宗谷・望郷列車殺人号 辻真先 小説 / 国内小説 3.0 (2) カート 試し読み Posted by ブクログ 慎がぼそっと漏らした。 「敷香という女性はそれっきりですか」 「そうだ。手紙ひとつなかった」 「お義父さんの口が重いのも当然ですね。……十六年前にはなかった白骨が,ではそれ以降いつ,監視哨に出現したのか。五年前か,一年前のことかもしれない。だが警察に届ける必要はない……言外にお義父さんは殺人罪の時効を匂わせていらっしゃる。もしかしたらみつかった白骨の主は,小幡敷香夫人では。そう考えておいでではありませんか?」 あっ,と真由子が小さな悲鳴をあげていた。 (本文p.44-45) 0 2009年10月04日 <<<123456789・>>>