玉村豊男のレビュー一覧

  • 世界の野菜を旅する

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    キャベツ、ジャガイモ、トウガラシ、ナス、サトイモ、テンサイ(砂糖)など、普段身近な野菜が原産地から世界に伝播して行った歴史を、著者の実体験も交えて詳しく解説した博物誌的な本。

    原種の野菜が、人間の欲望によって、どのように手が加えられて現代のような姿になり、その過程で人々や地域や国家にどんな影響を与えてきたのか。特に最後の章における、テンサイから作られる砂糖が西洋諸国家を見苦しく自分勝手な係争に巻き込んでいったくだりは、普段語られることの少ないレアな歴史観が分かって面白かった。

    学術書のような堅苦しさがなく、軽いエッセイのような語り口が読みやすい一方で、それがゆえに、非常に意味の深い貴重な情

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    2017年04月28日
  • 世界の野菜を旅する

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    いや、面白い本でした。野菜…と言いながら魚やスパイスなど野菜以外の食材の話も結構出てくるのですが…についての蘊蓄に著者の旅の思い出としての随筆的が散りばめられているような内容。

    1つ気になったのは、アメリカに関して「エダマメはなぜ普及していないのだろう」と書かれている点。2010年の発行の本なのだけれど、今ではEdamameは英語として通用するくらい普及していて、冷凍パックだけでなくサラダバーにもほぼ必ずあるし、ファミリーレストラン的なところでもさやに入ったままのまさに日本の居酒屋で食べるエダマメがメニューにあるところも少なくないので、アメリカで枝豆が普及したのはわずかここ数年のことなのだろ

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    2017年01月15日
  • 世界の野菜を旅する

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    世界の野菜のルーツをたどる旅の本。
    単なる野菜のうんちくだけでなく、その土地ごとで野菜がどう食されてきたか、人間と野菜の長年に渡る付き合い方を知れる本です。出てくる料理がおいしそうで旅したくなります。

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    2016年07月07日
  • 玉村豊男 パリ 1968-2010

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    筆者が初めてパリを訪れてから現在まで、パリの街が変わる様子を思い出と共に書いています。
    時折挟まれる自筆の水彩画がとても綺麗!
    写真より雰囲気があって素敵です。

    学生時代に日本の商社マンの通訳をした話、ギャルソンのパトリックの話が印象深いです。

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    2016年02月27日
  • 里山ビジネス

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    地元ではちょっと有名な「都会から農業しに来てレストランやってるおじさん」のイメージしかなかったけど、読みやすくて面白い本だった。
    ワイナリーとレストラン経営のこと、里山のこと、食べること、作ること、生きること。利益とやりたいことのバランスの取り方が上手というか、好感が持てた。
    自分で作った野菜とワインを楽しめるなんてすごく憧れるけど、実際は大変なことが多そうで手が出せないけど、春が来たらヴィエアデストに行ってみたいな〜と思った。

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    2016年01月24日
  • 旅の流儀

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    旅行系の雑誌に連載されたエッセイ集。一刀彫のようにサクサクした読み心地で、さすがにエッセイのプロであるが、型にハマりすぎていて面白みがない、という向きもあるだろう。さりげない憧れの充足とほんのりセレブ感、そして軽いオチというやつ。

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    2018年10月14日
  • 世界の野菜を旅する

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    普段食べている野菜のルーツがいろいろ紹介されている。ナスの原産地は南米だと思い込んでいたが、インドあたりであるとか、日本に白菜が入ってきたのは案外最近で、むしろキャベツの方が早かったとか、知らない話、意外な話が多かった。普通の世界史とは違う切り口が楽しめる。

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    2015年02月03日
  • 里山ビジネス

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    ネタバレ

    この本を読んだ後、ビジネスってこういうことだよな、価値観にあった働き方をしたいな、ということを感じた。
    特に、飽食の時代と言われる日本において、食べ物がどんどん捨てられるコンビニとかを見ていると、なんか価値観と合わないなって思うし、野菜の形で売る売らないを決めるスーパーも違うと感じる。
    取れたての野菜をその場で調理し、提供する形を取れば、上記問題は起こらない。
    余った野菜は、ソースなりジャムなりにして保存可能な状態にする。
    そういった、たべものを大切にすることが価値観にあっていると感じる。

    また、資本主義において、人を雇うにも人件費が発生する。しかも、時給という単位で発生する。
    山奥のお店に

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    2015年01月03日
  • 隠居志願

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    夏に連れていってもらったワイナリー・レストランのオーナーの植物画とエッセイ。2011年の新聞連載をまとめたもの。

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    2012年09月05日
  • 食卓は学校である

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    ダイエットは女性の永遠のテーマらしいです。
    ダイエットってようするにカロリーの入出力の関係を「入<出」にすればいいってだけ(想像)だから、実はそんなに面倒なことではない気がするけど違うんやろか。違うんやろね、

    でもダイエットを気にしすぎるとごはんが憂鬱になっちゃう。それだけは避けたいもんだ。
    僕たちは食べるために生きているわけではないけど、食べないと生きていけない。省略できないこの時間を豊かにすることは、人生を豊かにすることじゃなかろうか。

    ■「食卓は学校である」玉村豊男・著(集英社新書)

    筆者は食に関する著作をたくさん著している方ですが、この本はわりと新しい、昨年の秋に出まし

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    2012年06月10日
  • 食卓は学校である

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    ・パリジャンの日常食。ウフ・マヨネーズとステック・フリット

    >スモーガスボード(バイキング料理)というのは、自分で料理の量と種類を自由に選ぶことができる、というだけで、実質的には、きわめて整然と時系列で進行する、西洋式のフルコースなのです。
    >アナーキーな日本人の行動に対して、フランス人なんか悲しいほど律儀です。彼らは、すべての料理が最初から並んでいる弁当箱のようなトレイを与えられても、ひとつひとつの料理を時系列のポジションに置き換えて、順番どおりに時間差で食べるのです。
    >十六世紀になるまでは、インドのカレーも朝鮮半島のキムチも、いまのように辛くはなかったのです。同じよう

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    2012年02月25日
  • 今日よりよい明日はない

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    タイトルに惹かれて購入、ポルトガルの諺らしい。
    夢至上主義・新品礼賛・若さの優越が何よりも嫌いな筆者が原子力問題から理想的な死に方まで縦横無尽に語るエッセイ。
    仕事と生き方に関する話が多く出てくるので、今の自分に疑問を感じている人は是非。

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    2011年12月10日
  • 邱 永漢の「予見力」

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    信じる事は、自分のつかんでいる何かを手放すことなのなもしれない。
    手放したあとの事に気持ちが支配される事の無いように、自身を律するのは訓練がいることだろう。
    ショートカットが成功しても、失敗の経験は積み上げなければならないらしい。
    だったら、存分にショートカットもし、失敗もし、そこから何かを見つけ出し、
    次へ活かし、成し遂げたい結果をつかむしかない。
    変化から人間は逃げられない。
    しがみついて文句をいう暇があったら、自身で動かせという事か。
    社会を望むように動かせないまでも、自分の得心が得られる生活は案外手に入れてしまうものだ。

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    2011年08月07日
  • 回転スシ世界一周

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    回転すしの本。2004年。ロンドンやパリ、ニューヨークなどの世界の主要都市にある回転すし屋を取材し、まとめたもの。
    世界各地で鮨はメジャーフードになっており、それぞれの地域の人々の舌に合うようにアレンジされ提供されている。カリフォルニアロールも独特のように感じたが、ソースで食べる鮨や握りがやたらと大きい鮨など日本の枠組みだけで考えると理解できないものも多く、それがまた興味深い。

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    2011年06月26日
  • 食卓は学校である

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    食についての本を数多く書かれている著者の新刊。様々な観点から講義を受けるように楽しく読んだ。各国の文化・歴史・宗教と結びついて語られる事柄は素直に納得する事ばかり。学校といっても先生に教わるというより、経験や造詣の深い知人の会話を無心に聞き取るような至福の読書だった。興味深かったポイントは多数あったが、まず「日本人のいっしょ食い」この作者ならではの鋭い観察力で面白い。「白柔温甘」飽食の時代が頂点に達して折り返すと、それまでは貧しさの象徴であったものが豊かさの象徴に変換され、豊かさの象徴であったものが時代遅れの烙印を押されるという記述が面白かった。「肉食と禁忌」についても宗教や風土などの絡みがわ

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    2011年09月18日
  • 世界の野菜を旅する

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    食に関する書籍は大好物!なので、書店で見かけて中を開き野菜の名前が目に入ったときには購入の決意をしていた。

    人間が愛してやまない野菜の歴史が読みやすい文章で書かれている。どうも食材の起源となると堅苦しい場合があるのだが、この本は分かりやすい。日常お目にかかる料理や旅行エピソードがメインで、起源なんて頭の端にあればよい、みたいな。

    どちらかというと旅行記に近いかもしれない。旅行記を読むときに料理の場面が出てくると、ぐっと身近に感じる。それを抽出したようなものなので、旅行記の飯の話が大好きな人にとっては楽しめる内容ではないのかな。

    個人的には著者の旅行記を読みたい。

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    2011年01月09日
  • 里山ビジネス

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    里山でワイナリーと付属するレストランを開設。特段の準備をしたわけではなく、事業計画があるわけでもなく・・・・しかし、予想以上にお客様が来た。そして、村が変わり始めた。

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    2010年11月07日
  • 里山ビジネス

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    ビジネスの計算より先に、やりたいことのコンセプトが明確にあって、里山という極端に効率が悪い場所で誰もが無謀と思ったワイナリー&レストラン事業を成功に導いたということで、そのビジネス観を紹介しています。

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    2010年06月29日
  • 回転スシ世界一周

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    海外のSUSHIブームがよく分かる一冊。
    面白いです。
    ハワイの回転寿司屋でカウンターでラーメン啜っている人たちがいて、衝撃を受けたのを思い出します。

    ぎゅうぎゅうに握り固めた寿司や、EU基準の冷凍寿司は食べたくないなぁ……と思う反面、サーモンの裏巻き寿司の外側にディルがまぶされているのを見ると「おお、感覚がヨーロッパ……! 食べてみたい!」と思ってしまう。
    食い意地が張ってるだけ……?

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    2010年06月18日
  • 今日よりよい明日はない

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    [ 内容 ]
    世界中を席捲している未曾有の経済不安の中で、どうしたら地に足のついた生活を送ることができるのか。
    「すでに成熟した社会」に生きる知恵と、人生八十年時代の処方箋について、田園生活を実践する著者が、健全なるライフスタイルを提唱する。
    今日よりよい明日はない、と思い定めれば、毎日最高の今夜がやってくる。
    なぜもっと今を楽しもうとしないのか。
    今ここにないものを求めて、なぜ次の夢ばかり探そうとするのか。
    本書は、現実を見据えた視点から、閉塞した状況を生きる世代に贈る熱いメッセージである。

    [ 目次 ]
    はじめに 人生八十年時代の戦略
    第1章 なぜ夢を見なければいけないのか
    第2章 今日

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    2014年10月26日