玉村豊男のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ずいぶん前にゆる言語学ラジオで堀元さんが本質本として挙げていて、ずっと読みたいと思っていた本。
ようやくポチった。
料理することは、面倒くさいのでそんなに好きじゃないんだが、食べることは好きだ。
毎日なんだかんだ言いながらも食事の時間が楽しみなので、必要に迫られて料理をしている。
例えばサラダを作るとき。
調味料に加える油の種類によって、
中華っぽくも洋風っぽくもなるなー…あ、和食のサラダなら酢の物とか油入れなきゃいいか、その代わり麺つゆ投入!
とか、
汁物もお水に適当な野菜を入れて、出汁のもとや麺つゆにするか、鶏がらスープにするか、コンソメにするかで和洋中が変わるよなー…、
ぐらいのゆるー -
Posted by ブクログ
おいしさは、五感だけで感じるものじゃないかも。
このごろ「実用的でない料理本」というのが好きで。料理が自分のライフスタイルや思想に与える影響、原始から続く料理という運動が、どんな歴史をたどって、世界にどんな影響を与えたか等に興味があり、色々本を漁るうちに『料理の四面体』と出会いました。
この本を読んでも、包丁さばきがうまくなるわけでも、火加減の調整が適切になったり、盛り付けセンスが磨かれるわけでもありません。実用的な料理指南書やレシピ集ではないですが、「料理は単純な原理で成り立っていながら、無限の可能性がある」というメッセージを伝えてくれます。
他方で得た知見がまったく無関係の分野と結び -
Posted by ブクログ
一言結論:料理の構造を解き明かした画期的な本。ここから何を学ぶかが問われると思います。
感想:世界中の色々な料理を実際に食べ、かつ知識を有しているからこそ辿り着く発想でしょう。料理のレシピとしての研究ではなく、料理という行為そのものの本質・構造を扱った本はなかなかないのではと思います。前フリはだいぶ長いですが結論の衝撃たるや!やられた感がすごいです。
復刻版にあたり著者のメモには「料理人からは否定的な意見も多かった」と書かれているように、この本が言いたいことを読者自身が考えなければただの戯言で終わってしまいます。ここから何を学びどう思考や行動に転換させていくのかが大事ではないでしょうか。料 -
Posted by ブクログ
玉村さんらしい、ご自身の経験を細かく教えてくれる本で、長野県の山の土地を開いて、ワイナリーを作った体験談。ワイナリーを始めるのにお金がかかること(免許を取ろうとするとたくさん製造しなくてはいけなくなる、など制約がある)、実際にいくらくらいかかるのか、野菜もつくっていて、レストランで食事ができるようにしていることなど。
事業内容自体は、(自分が飲食店やワイナリーをするつもりはないという意味で、)そんなに興味はないのだけど、玉村さんが始めたワイナリーという、個人としてはかなり壮大な事業は、人生の秋に差し掛かった身には、とてもぐっとくるものがあった。
・ブドウの木は4~5年で成木になる。早いものは -
Posted by ブクログ
玉村豊男が、ある雑誌に週1のペースで、2019年初めから2020年暮れまでの2年間に渡り連載していたコラムを単行本にまとめたもの。約100編のコラムが収められているが、1編が800字程度のものなので、あっという間に読み終わる。
「明けゆく毎日を最後の日と思え」というのは、なかなか良い言葉だと思うが、ホラティウスというローマ時代の詩人の「明けゆく毎日をお前の最後の日と思え」という言葉を拝借したものであるらしい。コロナ禍の中を生きる「基礎疾患のある後期高齢者」である筆者が、いつ死んでもおかしくないと思うようになってからよく思い出す言葉であるらしい。
読んで、2つ印象に残ったことがある。
玉村豊男 -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
ネタバレ森茉莉さんの貧乏サヴァランを読んで、本家もいつか読もうと。
ダイエットのことで、炭水化物を食べるな!とか炭酸水を飲め!とか、今でも似たようなことを聞くからサヴァラン先生すげーって思いつつ読んだのでした(笑。
新訳だし、冗長な部分(自慢話など)大幅カット版ということで凄く読みやすかったです。
訳者さんの突っ込み…もとい補足解説も興味深かったですし。
美味しさを鼻腔で感じるという部分は、先日のテレビでやっていた「すすらないことで風味を4倍も損する」ってところであぁーって思ったり。
お寿司やさんが口に入れた瞬間にうまいって言わないでって言っていたのと通じるのかなぁ…とか(感想は咀嚼して飲み込んでから