玉村豊男のレビュー一覧
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目標に向かう道のりは途中の景色が楽しいのです。その景色が楽しめれば実現できるかできないかはたいしたことではありません。どうでもいい、とはいいませんが、おまけのようなもの、、と考えれば気がラクです。
私達は他人から見ればたいしたことのない仕事であっても自分にとっては面白い、他人から言われなくても自ら進んでやりたいと思うような、ほかの誰にもまかせることができない仕事を見つけてその仕事を死ぬまで続けたいものだと思います。
流木論
自分の人生を決定づける何かは流木のように流れてくる、というイメージを持っていました。
一生流れに身をまかせていれば誰でも二本や三本の流木はつかめるでしょう。流木をつかん -
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また買ってしまった。
洒落た水彩画の表紙が目に留まってつい。もうパリ関連本は50冊を超えている。玉村さんの本も二冊目だし。
しかし、こういう「気になる」本は読んでみると必ず新たな発見やナルホドが必ずある。この一冊もやはりそうだった。
玉村さんは40年ばかり前、東大在学中にパリに留学した。以来毎年パリ東京間を行き来するような生活を送り、現在では著作者としても時々テレビに出る事情通としてもそこそこ著名で、信州ににワイナリーを、静岡にミュージアムを所有しているという、羨ましい限りの経歴の持ち主だ。
若かりし頃単身パリに渡った最初の晩、予約していたホテルに理不尽な門前払いを喰らい、カフ -
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食に関する本。2010年。食を中心に日本の社会や文化を紐解いている。他国と比較して、特に、本書の場合はフランスと比較して、日本人の食事の時間は短いという。また、一人で食事をする割合も多くなっており、これらが現代社会を味気ないものにしている要因と説く。納得。
また、和食においては、いわゆる三角食べが行儀の良いマナーと教わっているが、コース料理をたしなむフランスなどでは一品ずつ平らげていくことがマナーとなっている。比較文化論ではないが、食事マナーひとつとってもまったく異なる作法が尊重されているところが面白い。
読んでいるといろいろなものを食べたくなる、そんな一冊。 -
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[ 内容 ]
この一冊で野菜通!
起源、伝播の歴史からおいしい料理法まで。
[ 目次 ]
第1章 赤ん坊はキャベツから生まれる
第2章 ジャガイモがタラと出会った日
第3章 トウガラシはなぜ辛いのか
第4章 ナスは貧乏人が食べる
第5章 サトイモのナショナリズム
第6章 テンサイがつくった砂糖
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
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異色の料理エッセイ。というか出色の料理エッセイ。
ちまたの料理本はレシピばかり。
レシピを知ってることが料理上手みたいだ。
残念なことだけれど、レシピを集めてみても料理は上手くならない。
もちろん、いろんなレシピを参考にさせてもらうことは大切だけれど。
では、レシピ蒐集家から脱出するにはどうすればいいか。
その一つの切り口が本書である。
料理に対する根本的に大切なものをしっかりと認識するのに最適な本。
レストランのシェフではない、日常生活の料理人である我々にとっては
料理とはなんなのか。
1985年にこういった本が書かれていたことに驚く。
25年前から、変わらない世の中にも驚く。 -
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農産物の「ブランド認知」には同一作物の大量生産が必要なこと。
その一方で、本来その土地の農産物の「旬」とされる時期には別の土地からの農産物が流通されていること。
頭の中の疑問がくっついた本。
大きな利益は算出できなくても、自然と共存するための農産業。
そこに携わる人々の職人意識。
想いとビジネスとの線引きは、その人次第。
さぁ、自分はどの方向性に行くのかな?
と、視点が変わった一冊。
生活できなければ話にはならないのだろうけど、願わくば
「手作りの世界での自然な感覚」
興味を持てる仕事を、興味と集中力が続く限りやる。
それ以上やって、惰性になってしまうような無 -
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ネタバレおおむね『料理の四面体』と近いことが書かれていると思う。レシピ本のような実用的ものではないが、「日々の食事を作る行為としての料理」をどう捉えたらよいかがわかると思う。
むしろこの本や『料理の四面体』で述べられている基本的な考え方を理解して実践すれば、あまたのレシピに溺れることを避けられるはず。レシピに忠実に作ろうとするあまり、調味料の計量にばかり気を取られたり、食材を無駄にしてしまったりする男性は多いのではないか。
その点著者は、調味料はちまちま計らずに味を見ながら足していけばいいとか、完成品ありきで食材を買うのではなく、材料と調味料の組み合わせでどんな料理を作れるか考える訓練をしろと言っ