河上朔のレビュー一覧
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古代の言葉で『楽園』を意味する王都ドラ。カンナはそこで王立騎士団員を目指し、日々努力を重ねていた。入団試験の対策は万全、実力も充分。しかし年に一度の試験では、なぜか毎回毎回思いもよらぬトラブルに巻き込まれ、受験できずにいた。次こそはと意気込むカンナは、四度目の試験を一カ月後に控えたある日の夜、衰弱し、行き倒れていた謎の美少年・シンクを拾う。間近に迫る試験のことを気にしつつ、しかし誰かに追われている様子の彼を放っておけないカンナだったが、シンクは彼女の善意を疑って・・・。
「wonder wonderful」が度肝を抜かれるほど面白くて驚いた作家さんだから期待もかなり大きかったのだけれど、その -
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こかげはごく普通の社会人。一方、妹のひなたは異世界旅行を繰り返すおかしな性質を持っていた。異世界にはまるで縁がないと思っていたこかげだが、ある日、妹の危機に異世界の国ディーカルアへ飛び込むことになる。しかし、その先でこかげを待ち受けていたものは、妹ひなたに向けられるものとはまったく正反対のなぜか厳しい視線ばかり。こかげが邪険に扱われるのはなにか理由があるようで・・・。
久しぶりにいいファノベ読んだなあ!とまずは一息。上下に分かれてますが、とりあえず一区切りという感じです。ひなたを大切に思うことから、つらくても我慢しちゃう辺りが姉の習性というか、すごいなと思う。どんなときもめげずに頑張り続ける -
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ネットで掲載されていた『wonder wonderful』という小説の番外編。
もともとファンタジー好きな私ですが、この小説は本当におもしろかったです。
ネットの小説は何度も読み返すということはあまりないのですが、『wonder wonderful』は何度も読み返しています。
(結構長いのでなかなか時間がとれないのですけどね。苦笑)
この度、スピンオフが出たということなので購入しました。
とってもよかった!
気になっていたシルヴィアナとライオスのお話も読めたし、3人組のやりとりも楽しかった^^
本編もかなりオススメですが、スピンオフも期待を裏切りませんでした。
是非ともコカゲにもう一度あ -
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「信じるならば君の心を」ルカナート隊長の初恋。少年時代の隊長もまたずいぶん苦労されていたようで…そしてレモン味。
「何度でも」辛口で感想を書くなら、ご都合主義な展開、女性の理想そのまんまというか。ただ恋路の障害としてのみ登場する父親とか。このあと当然描かれるだろうと思っていたシーンがなく、「あれ?読者が脳内補完しろということか?」的展開も。
しかし相変わらず恋する女性の恋心や細かな(ほんとに細かい)描写は上手い。上手いというかそのまんまという感じで感情移入しやすい。ヒロインと一緒にときめいたり切なくなったりできる。
「さても楽しき」扉絵のヨーサムの表情がかなりツボ。笑った。仲良し三人組は -
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追い詰められたエトの願いを叶え、白銀は四人だけの世界を作り上げた。世界を守る霧の壁にはいかなる力も及ばず、壊すことも進入することもできない。サリとラルフの記憶も操作され、偽りの平穏な生活が続いた。だが“化け物”への憎悪を募らせる村人たちが壁の外に火を放ち、サリはその優しい夢から醒める。そしてエトが再び白銀に救いを求めた時、白銀はすべての火を消すものの、人々の魂を手当たり次第に喰い始めてしまう。暴走する白銀を止めて皆を救うために、サリが呼んだのは・・・?
河上先生の描く主人公たちは、みんな不器用だったり苦手なところを持っていて、それが欠点として最初描かれるんだけれど、たくさんのことを乗り越えて -
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王都を離れ、サリの故郷に到着した一行。白銀は姿を消し、サリ、ラルフ、エトの3人で人里離れた山で暮らす生活が始まるなか、ラルフはサリの秘められた思いを知り、エトやサリの過去に向き合って二人への思いが変わっていく。一方サリは村の人々に自分が帰ってきたことが分かったことで説明しに向かうが警戒されてしまう。エトを追う王弟一派が山の中まで来たことで、エトが白銀に願ったことは・・・。
1巻から間をおいたせいか、サリの口調こんなだったっけ?と慣れるまで少しかかってしまった。話し方だけだと男子みたいで。あとがきで先生も書かれていますが、サリは全然変わらないけれどラルフの変貌がすごい。まるで別人すぎてw魔法を -
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精霊の声を聞く力を持っていたために生まれ故郷で迫害を受けて育ったサリは、現在ランカトル王国の公安局に所属する優秀な公安精霊使いとして、傲慢な公安魔法使いラルフをパートナーに王都ザイルを守護している。人はおろか精霊使いからも異端扱いされることは多いが、サリは自分の力が受け入れられる場所を離れるつもりはなかった。ところが、王弟デューカの“鑑賞会”に魔物の子として連れてこられた少女をかばおうとした際、サリとラルフの力が入れ替わってしまい・・・?
河上先生の作品に出てくるキャラクターって、最初びっくりするくらい馬が合わないというか仲悪いですね(笑)それでも事件に巻き込まれて互いに知らない面を思い知っ -
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“ランバートル”は誰かを呪う書なんかじゃない。誰かを守るために生まれたものだ――。ガーディアンの力で争いを止めたヒースは女神の力を超える英雄と讃えられるように。神の書の呪いを解く“鍵”を見出した彼女は、それぞれの書の主人に願いを込めて終わりを書き記すよう伝える。ザクロの存在を心から大切に思うようになったエリカは自身の心の迷いを自覚し、イルシオーネはずっと自分にとって唯一無二の存在だったランツァの思いを知り悩み続けるが・・・。そしてサールヴァールのたくらみを阻止し、三書の解放することを目指す彼らは力を合わせて奔走するのだった。
あとがきでふれられていますが、突然の二段組みに最初戸惑いましたが、 -
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一度もした事がない暗殺を請け負った主人公。
目的は『イリス』に会うため。
不幸体質の主人公。
しかしそれは、見方を変えれば『周囲を守ってる』に。
そうなっているのが、探していた人。
あっちもあっちで、支えてくれる人がいなければ
こうはならない現実です。
よく子供が自慢大会をしてますが、怪我の自慢大会…w
なんかもう、微笑ましい状態です。
が、すっかり忘れていた依頼主。
蹴り落としてくれてますが、噂を逆手に取っているのか
女ってすごい、というべきか。
しかし周囲にこれだけの噂をまかれたにも関わらず
最期がほのぼの…いや、これがらぶらぶとかだったら
すごい違和感はありますけど?w -
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黄昏の書をイースメリアに持ち込んではならない。三書が揃うとき、この国は滅びる――!?エリカの命を救うために赴いた異教の国シテで、大好きな“ランバートル”と神書の隠された過去を知ったヒースは?女子が頑張る、書を巡るビブリオ・ファンタジー第二弾。
なぜか2巻で完結と勘違いしていて、これはいったいどういう終わり方だ!?と混乱していたら、次で完結だった。あーびっくりした。ランバートルに隠された歴史で中核人物の正体が明かされるのですが、ヒエンが今まで持っていた闇っぽい部分にようやく納得がいった。そしてシドとジダイの秘密にふれたヒースが覚悟を決めてこれからどう進んでいくのか、彼女にももっとヒースラッドを -
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知の聖騎士・ヒースはランバートルの物語に惹かれその書から突如ガーディアンを呼び出したことで話題となるが、守護に徹した力のため戦えないと評され、落ちこぼれの烙印を押されていた。それでも自分が愛する物語をもっと多くの人に知ってほしいと吟遊詩人のように町で子供たちに読み聞かせる日々だったが・・・“久遠の書”が目覚めを迎える時、ヒースが図書院で出会ったのは!?
wwが大好きで新作も本当に楽しみにしていて、Webサイン会で為書きしていただいた大切な一冊です。
名前が紛らわしくて最初読みづらかったですが(笑)、中盤以降は引き込まれてあっという間に読み終えました。今まではみんなの後ろにいるしかなくて自分の -
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ネタバレwonderwonderfulがめちゃくちゃ面白かったから、期待しすぎたせいかな……あんまり心に響かなかった(´・ω・`) 面白くないことはないんだけど、物語のほんの入り口って感じというか、童話というか、教訓話というか……ヒロインが、清く正し過ぎるんだよな。なんつーか、もうちょっとわがまま言って良いと思うし、ヒーローもヒネたお子ちゃま過ぎだし。こかげとルカナ―トがとっても素敵な大人だった分、どうしても比べて見劣りしちゃうんだ。読むのが逆だったら、ここまで残念な気持ちにはならなかったと思うけど。あと、表紙&挿絵が微妙だった。物語の妨げってほどでもないけど、この作者さんのお話はイメージ崩れるくらい