河上朔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
異世界召喚モノ。
少し前に読んだ「ガーディアンズ・ガーディアン」の作者さんの作品。せっかくだからこっちも読もうと思って読みました。
ガーディアンズ…のほうは、最初から別世界の話。本の中から出てきた守神のような式神のような「ガーディアン」という存在がいて、それを使役する女の子が主人公。面白い発想だけど、そもそもがファンタジーの話なので、なんとなく自分がその世界に入り込む感覚が少なめで、そのへんが微妙だなと思って(それでも面白いけど)読んでました。
こちらの、ワンダー…のほうは、そういう魔法的なトンデモ設定がない、人間のお話。そして、主人公は、現代から、ひょんなきっかけで「異世界」に行ってしまった、普通のOL。
とある世界の、王宮に飛んじゃった主人公コカゲ。実は、数年前から、主人公の年の離れた妹が何度か飛んでいっている世界。妹から楽しそうな話を聞いていたのに、主人公コカゲは、なぜか周りの人々から疎まれる。
なぜ〜?
若き王、王宮内での人間関係、隠された過去etc. etc. 。コカゲが妹のために頑張っているうちに、少しずつ明かされていく事情。そして、コカゲの感情の変化。
主人公が「現代人」であることで、視点や価値観がわかって共感しやすいからか、とてもわかり易かったし、物語に入り込みやすかった。ちょっと、コカゲの頭の回転が早すぎて?理解できない感情や状況把握などもあったけど(笑)。
表紙を見て、表紙に描かれている人が誰なのかがわかった時点で、ちょっとネタバレですよね(笑)。だって、その人との関係がいちばん大切な物語になるのだって、ヒントになっちゃってますもんね。
「続き」はないのかな、「続き」は!
勝手に想像してください、ってことですかね。 -
Posted by ブクログ
ついつい引き込まれて一気に読んでしまった。
「大人のための」異世界トリップファンタジー。
子供の頃トリップもの好きだったけど、もう読んでないなあ…。
そんな大人にこそ手に取ってみてほしい。
「大人の中の純粋さ」「無邪気さ」を呼び覚ましてくれる本だと思う。
主人公は、大人の会社員の女性。
若くて天真爛漫でみんなから愛されて王様と恋をして…そんな王道主人公な役割は、前からトリップを重ねていた妹が担っている。
最初は妹以外みんな冷たい、そんな異世界で頑張る主人公の気持ちが細かく描かれているけれど、その描写は「大人の読者」にとって、リアルで共感しやすいものだと思う。
「等身大な大人」である彼女は、27歳の社会人らしく振る舞おうと努力しているし、実際に振る舞えている。
でも、大人は完璧じゃない。
「等身大の大人」の中に必ず残る「弱さ」が見え隠れするところが、共感できるポイントなのだと思う。
そして、大人の中に残る「無邪気さ」も。
等身大の弱さも強さも併せ持つのは、主人公に限った話ではない。 登場人物それぞれに人間らしさがある。
そして、ここに出てくる人は、見えづらいときはあるけれど、みんなとても純粋で優しい。
思いやりに溢れていて、暖かい気持ちになれる。
こんな本があってよかったなあと純粋に思う。
ファンタジーってわくわくした夢を見せてくれるけど、 それは子供だけの特権じゃないのだ。