田口ランディのレビュー一覧
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初めて携帯で小説を買ったのだが、良い本過ぎて、本でも買ってしまった。。。やっぱり良い本、文章は手元に紙で持っていたい。
どの短編も、傷ついてしまった、しまっている女の子たちが、何かに気付く物語。それがなんとなく前に向かっている感じがしてすき。どうしようもなく男を好きになって、あほな行動を起こして、あほな感情を持っているのに、なんともしがたいのはきっと、それが気持ちが良いからなんだよなぁ。しかしそっから、どうにか立ち直ったり、立ち上がったり。出来るもんなんです。きっと。特に「海辺のピクニック」と「4月になると彼女は」があまりにも身につまされる。田口ランディが、私の信頼する作家の内の一人となっ -
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久々にスゴイ本!
グイグイ引き込まれる。
テンポに巻き込まれていく。
◎心霊写真
「写真家は、シャッターを切る瞬間に、
フィルムに自分の心を焼きつけるんだと思う。
だから撮る人間によって違う写真になる。念写してるんだよ。
だからね、すべての写真は心霊写真。」
◎学校の幽霊
「自分は自分。自分であることをやめられない。」
◎クリスマスの仕事
「何かがやってくる。音楽の神様がやってくる。
それを僕は待っている。
さあ来い、来い、来い。
神様、どうか僕に降りて来て。
僕は何もいりません、ただあなたと踊りたい。」
ばななさんが日記の中で絶賛されてましたが
ほん -
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直樹マンのYouTubeで、矢作直樹先生を知って、著作をあれこれ読んでいる。驚くのは矢作先生の見た目の若さ。声はそれこそ年相応だが、見た目が3、40代くらい。人間の力が及ばない、何か別の世界のものに守られている感じさえする。
対談の方ですが、ちょっとお茶目な田口ランディさんと実直で揺るがない矢作先生のトークが面白い。二人とも同じ世界を見ているのだなぁと思う。
本書から知ったこと。
・緩和ケアや自宅看取りケアにもうちょっと力を入れるべき。人を増やすべき。(矢作先生)
・病気は本人が作ったもの。頑固な人は病気になる。強いこだわりは具現化する。
そうならないよう、柔軟な心を持っていたい。心に毒を -
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中篇集。放射性物質で汚染された警戒区域・ゾーンを舞台にして繰り広げられる四つの物語。あの日から忘れてはいけない気持ちを思い出させてくれる。『ゾーンにて』『海辺にて』『牛の楽園』『モルモット』の四編を収録。
表題作の『ゾーンにて』は、作家の羽鳥よう子が警戒区域に足を踏み入れ、生と死に向き合う。
『海辺にて』は、『ゾーンにて』の続編であり、羽鳥よう子が警戒区域の津波被災地を訪れ、被災地の現実と向き合う。当初は『ゾーンにてⅡ』というタイトルで文庫化にあたり、改題し、『ゾーンにて』と併せて大幅改稿したようだ。
『牛の楽園』では、癌で片肺を切除された男が主人公となる。主人公は原発事故の放射能による -
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17年前、6人の中学生がUFOを呼び、うち1人がその後行方不明になった。誘拐か失踪かそれとも神隠しか、結局分からないまま時は過ぎた。
オカルト雑誌「マアジナル」の編集者である高木は、ひとつの投稿をきっかけに残された5人の人生をつないでいく。かつて現実と非現実の境界に立った者たちは、数奇な運命に翻弄されていた。
基本はオカルトな世界観(スピリチュアルとは違う。ここ重要)
実際見たり経験した人にとっては真実でも、そうじゃない人にとってはにわかに信じがたい眉唾もの。確認できないし、完全には暴けない。でも何だか気になるし面白い。そういうエンターテインメント性を孕んだものがオカルト。
それを実際経験し