田口ランディのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人は物事を特徴や性質毎に分け、名前をつける事で区別をしています。細長い形、丸い形、大きさに関わらず人が座るそれには「椅子」と名付けます。
しかし区別は人が利便性を求める為に決めた約束事であり、実際には境界線を引くことはできません。分子レベル粒子レベルになると人間でさえ陽炎のような存在です。
ましてや我々は目に見えないもの形にないものにでも境界線を引こうとします。 本小説を読んでいてそんな境界線の危うさを意識させられました。
~あらすじ~オカルト雑誌の出版社に就職した主人公、高木。記者として初めての仕事が故郷能登半島でのUFO目撃情報の取材でした。高木は取材を続ける中、17年前に中学生6人が -
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ネタバレエッセイ集というかコラム集というか。
著者・田口ランディが、最初は家族について思うことから語り始め、いじめについて、そして、さらに精神的なことに話はすすみます。すすむといっても、一つ一つの話が連続しているわけではありません。ただ、配列に意図というか何か意味するものがあるように感じました。
実は、田口ランディについては、この本を読むまで名前も知りませんでした(汗)。だから、先入観も一切なしに読んでいます。そんなふうに読んで感じたことは、本人は、自分をいいかげんな人のように書いていますが、とても真摯でまじめにいろんなものを受け止める人なんだろうなということです。まじめにまともに受け止めすぎて、世 -
Posted by ブクログ
『シは有限の極み。上のドは神の世界。
知覚できないものの世界をガムランが開く。』
なんて謎めいた言い回しなんだろう・・・
裏表紙に書かれたこの言葉の意味がとにかく知りたかった♪
音階の「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」
7の上にも下にも無数の7が存在している。
8に移行する時、それは新しい7の始まり。
でも、所詮、人間が決めたルールでしかない。
NOWHERE。。。
本文中で何度も出てくるこの言葉。
これは「NO WHERE」であり、
また、「NOW HERE 」でもある。
どこでもない場所が、今ここにある。
不思議な言葉だな♪
バリ島を描写