感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2016年02月23日
2011.3.11東日本大震災からもうすぐ5年が経とうとしております。本作は被災地福島の警戒区域【ゾーン】と呼ばれるエリア近隣での現状を書いた作品です。とにかく、全体を通して重たいです。もちろん軽いワケがなく、田口ランディさんだからこそ、こういうスタイルで書きとおせるのかなと思われます。被爆、マイク...続きを読むロシーベルトなど、普段の生活には程遠い用語が次々と普通に繰り出され、被災地の‘今’を浮き彫りにしています。そんなエリアでも、人々が色んな想いを抱え、生きていこうとする姿勢に涙なくしては絶対に読めない作品でした。
Posted by ブクログ 2021年02月22日
これまでの作品でもそうだが、作者も明確な答えを出すというより、迷いの中で書いたんじゃないかなと思った。東日本震災の復興も、福島の原発事故の未だに終わっていない。その中でさまざまな迷いを抱きながら今日まで人生を歩んできた人々が登場する。明確な答えは見つからないまま、時間は進んでいく。世の中は矛盾に満ち...続きを読むている。それぞれが持つこれでいいんじゃないかな、こうなんじゃないにかなという自分なりの答え、妥協点を信じながら、疑いながら、受け入れている。他人が何と言おうと本人が決めること。人と人のゾーンというものも存在する。そこを尊敬の念を持って跨がせていただいたとき、分かり合える小さな小さな一歩となるのかなと思ったら。