造事務所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日経ビジネス人文庫の歴史シリーズです。
今回は、発明をキーワードにした日本史であり、世界史に引き続き手に取ることにしました。世界史と比較すると、発明品の幅広さが理解できます。縄文土器から始まるため、本当に日本史全体を見ることができると同時に、漆器・納豆・日本酒・着物・歌舞伎など、現在の典型的な日本文化が、どのように生まれ、浸透していったかがよく分かる一冊です。
▼世界に類例がないとして誇れる産物の二種類
①「伝統的未来技術」
日本の長い伝統のなかで培われ、今後も長く生き残ると思われる文物
日本人独特のきめ細かさ、手先の器用さ、自然と密着した国民性が活かされた発明品
②「近代科学の盲点技術」
科学の盲点部分に着目した日本独特の発明品
日本人の遊びの精神に発した柔軟さやアイデアの豊かさを象徴
<目次>
縄文土器
漆器
納豆
日本酒
城
かな文字
畳
和紙
着物
扇
日本刀
醤油
忍者
茶道
歌舞伎
浮世絵
握り寿司
ソメイヨシノ
俳句
乾電池
養殖真珠
八木アンテナ
胃カメラ
インスタントラーメン
新幹線
クオーツ時計
光ファイバー
自動改札機
カラオケ
青色発光ダイオード -
Posted by ブクログ
かつてパンデミックを起こし、人類史に凄惨な爪痕を残した10の感染症を紹介する。
中には当時のヨーロッパ人口の1/3を死亡させるなど、飢饉や戦争などよりも人類の滅亡に肉薄した感染症もあった。
こういう事例を読むと、よく人類生き残ったなと思うし、これほど医療が発達したことにひたすら感謝したい。
その10の感染症は下記。
・ペスト・・・ネズミを介してノミが感染源。リンパを侵し、皮膚が黒変しする。
・インフルエンザ・・・鶏などの家禽から人へ。人から人へ空気感染。若年層が死ぬ強毒性だったそう。
・コレラ・・・病原のいる糞便に汚染された水が感染源。猛烈な脱水を起こす。
・マラリア・・・ハマダラカという蚊により媒介。高熱が発生。アルプス以南も感染地だったらしい。
・赤痢・・・病原のいる糞便に汚染された水が感染源。大腸の表皮を壊死させる。
・結核・・・空気感染する。肺以外にも感染する。工業化に伴い広がる。
・天然痘・・・空気感染や接触感染。体中に水泡が出来て肺炎や敗血症を起こす。未開の地を壊滅に追いやった病。
・黄熱・・・熱帯シマカが感染源。肝臓、腎臓が侵される。アフリカの風土病。
・チフス・・・虱が媒介する病原菌。体力を消耗させる。不衛生で密集した戦場で猛威を振るった。
・梅毒・・・性病の一つ。発現と潜伏を繰り返して感染を広げる。世界中で風土病となるほどに根付いてしまう -
Posted by ブクログ
「昭和レトロ」が人気になっている。何が人気になるかわからないから面白い。
「再ブレイク」したものに注目したのが今回取り上げる本だ。
「流行をくり返してきた」ものとして紹介しているのは、「カプセルトイ」だ。
駅ナカや商業施設で見かけることのあるカプセルトイ。
1965年頃に、アメリカで発明されたカプセルトイ自販機が日本で普及した。
気になる中身だが、ピストルや自動車などの小型玩具が入っていた。
その後、1970年代と2000年代にも流行したが、2020年代になって復活。
全国のカプセルトイ自販機は60万台で、郵便ポストの3倍にも及ぶ。
中身も「純喫茶コレクション」「ご当地パン」など様々な種類で、人々を楽しませている。
御朱印と言えば、この数年ブームになっていると思ったら、1925-1935年の間にも流行していた。
そのきっかけは、日本各地を旅するブームが起こって、寺社で発行している押印をスタンプのように扱うのは良くないとして、寺社の押印を「御朱印」と呼ぶようになったそうだ。
その後、シニアの一部の人たちの間で細々と行う趣味になっていたが、平成になって、特に2014年にあるテレビ番組で御朱印を集める女性たちを紹介して以来、御朱印を集める人が増えた。
いろいろなデザインがあるし、各寺社で個性豊かな御朱印帳を発行していることも関係しているかもしれない。
見向きもしなくなったものが何かがキッカケで復活するのは面白いなあ。 -
Posted by ブクログ
これまでシリーズとして読んできた、30の歴史シリーズの派生版の第2弾です。
世界各国を混乱させた新型コロナウイルス。これだけ世間を騒がしているのに、ウイルスとは何か、感染症とは何か、これまで世界は様々な感染症と戦ってきたはずだが、どう克服してきたのか、知らないことも多く、改めて学ぶにはちょうどよい内容でした。
冒頭、このように書かれています。
人類は疫病との関わりとともに、歴史を歩んできた。野性動物の家畜化、都市での集住、さらに商業、交易、戦争といった人間の活動が、結果的に数々の感染症を世界に広げることになった。
感染症を引き起こす病原体の正体は何か、病原体はいかにして人間の生活空間に侵入し、人々に伝染していくのか。そして、人類はどのようにそれらと戦う方法を見いだしたのだろうか。
歴史を学ぶことは、次への備えをすることにつながるため、過去、どのような感染症が流行し、どのような影響を歴史に与え、どのように対策し、収束したのか、非常に細かく紹介されています。
その歴史のなかで、南北アメリカ大陸やアフリカ大陸だけに流行した感染症の存在やワクチンの語源など、歴史的な事実も合わせて参考になると思います。
▼新型コロナウイルスなど、伝染性の病気は、「感染症」と呼ばれる
▼感染症とは、病原体となる微生物が体内に侵入することによって発生する病気で、人から人へ伝染するものと、そうでないものがある
▼日本の「感染症法」では、危険度が高い順に主要な感染症を分類
・一類:ペスト、痘そう(天然痘)
・二類:結核
・三類:コレラ、腸チフス、細菌性赤痢
→一~三類の疾患に対しては、患者だけでなく無症状感染者にも入院や就業制限といった措置が取られる
・四類:黄熱、マラリア、狂犬病
→感染を媒介する生物の輸入規制、消毒などの措置
・五類:梅毒、アメーバ赤痢
→発生動向の情報収集などの措置
・指定感染症:新型コロナウイルス
→一~三類に準じた対応を必要とするもの、1年間を期限。危険性が恒常的とされたものは、正式に一~三類に入れられる
・新感染症:人から人に伝染し、すでに知られている感染性の疾病とは症状や有効な治療法などが異なり、蔓延すれば国民の生命および健康に重大な影響を与える恐れがあると認められるもの
▼感染症を引き起こす主要な病原体には、「細菌」「真菌」「寄生虫」「ウイルス」の4種類
▼ウイルスは細菌とは異なり、遺伝子を持っているが、細胞構造がない。サイズは非常に小さく、細菌の50分の1ほど。代謝をせず、細胞分裂も起こさず、宿主となる生物の栄養を奪って自分の複製を次々とつくり出す。一般的な生物とは異なり、「生物の一歩手前の存在」
<目次>
Part1 人類と感染症
Part2 人類史に影響を与えた10の感染症
ペスト
インフルエンザ
コレラ
マラリア
赤痢
結核
天然痘
黄熱
チフス
梅毒 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本ではアート(美術)は、モノとして「きれい」「技術が高い」など優れていることが重視されるが、欧米ではコンセプトとして「価値観」「考え方」が優れていることが重視されるという指摘に納得した。日本では美術鑑賞というと、前提知識無しで観て感じた感想という感性を鍛えることが重視されている理由がわかった気がする。
その他;
・アートには正解がない。その意味で、「正解のないものをどう受け止めるか」を考えるヒントになる。
アートは鑑賞者にとっての鏡、起こる反応(感想)はその人の内面の心象風景そのもの。そのあいだの心理学的パターンを感じ取るトレーニングにもなる。
など、得ることが多かった。 -
Posted by ブクログ
監修の神野正史(1965年~)氏は、立命館大文学部卒、河合塾(名古屋地区)の世界史講師。インターネット予備校の『世界史ドットコム』を主宰するほか、様々な予備校、メディア等で講師・顧問を務めている。著書も多数。
本書は、題名の通り、世界で、歴史の一時期に隆盛を極めた都市或いは現在の大都市30について、栄えた年代順に、それぞれの辿った歴史を10ページ程度でまとめたものである。
取り上げられている都市は、(地域別にすると)以下の通り。
<東・中央アジア> 長安、京都、サマルカンド、北京、上海
<東南・南アジア> アンコール、マラッカ、デリー、シンガポール
<中東・アフリカ> バビロン、エルサレム、アレクサンドリア、バグダード、チュニス、イスファハーン、ドバイ
<ヨーロッパ> アテネ、ローマ、コンスタンティノープル、モスクワ、ヴェネツィア、サンクトペテルブルク、パリ、アムステルダム、ロンドン、ウィーン
<南北アメリカ> テオティワカン、ニューヨーク、リオデジャネイロ
<オセアニア> シドニー
私は公私含めて世界の各地を訪れる機会が比較的多く、それぞれの都市の見所に留まらず、その歴史も知っておきたいと思い本書を手に取ったのだが、これまでに訪問・駐在したことのある14の都市については新たな発見があったし(訪問前に読めていれば、また違った角度で滞在を味わえたと思う)、今後、そのほかの都市を訪問する機会があれば、事前に本書を読み返すことによって、多様な視点でその街を見ることができると思う。
読み物としてだけではなく、観光ガイドブックを補うという観点からも有用な一冊である。
(2020年12月了)