内村鑑三のレビュー一覧

  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    我々が後世に残すことのできるものを論じた本です。以下4つを後世に残す事ができるものとしてあげており、

    1.金
    2.事業
    3.思想
    4.勇ましく高尚な生涯

    4つ目の「勇ましく高尚な生涯」を最大遺物と述べています。著者が言うように無数の方々の生涯が今を生きる我々に良い影響を与えているのは確かです。弱きを助け、艱難に打ち勝ち、品性を修練し、義侠心を実行し、情実に勝つという普遍的に大切であり、かつ困難な行動を続ければ、それは後世に繋がり、実りをもたらすという勇気付けられる話でした。

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    2023年05月06日
  • 代表的日本人

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    うろ覚えだが…ケネディ大統領が尊敬する日本人は誰か、と聞かれて「上杉鷹山です」と答えた、というエピソードがあったらしい。

    …上杉鷹山って誰だ?そんなマイナーな人をよく知っているもんだ、さすが大統領は違うと、日本人記者は感心したという。おそらく、ケネディさんはこの本を読んだのだろう。この本は元々内村鑑三が英語で書いた本だからだ。

    もっとも、日本人である私にも理解できない部分があり、時代的な差異を感じる。もしかしたら、これを読んだ外国人の方の経験を追体験できたのかもしれない。

    この本で紹介されているのは、先の上杉鷹山のほか、西郷隆盛、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5名。それぞれのエピソードが

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    2023年01月30日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    思想家内村鑑三を佐藤優氏が解説した本。
    内村鑑三さんの考え方は面白い部分もあるが、自分の肌に合わない部分もあり、さらっと読み流して終わらせてしまった。自分には思想に関しての基本的な理解力が不足しているのかもしれない。

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    2021年10月09日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    本書は1894年7月16日夜7時と翌日の17日朝8時に当時34歳の内村鑑三が箱根で99名の若者の前で行った講演会の記録。
    現代と比べて、人々の精神はより大人であり成熟していると感じてしまう。
    曽於反面、現在でも人々の悩みは、同じなのではないかとも感じる

    気に入った言葉
    ・今一番足りないのは、元気(Life)ではないでしょうか
    ・この世を作った天は、いつも人間を助けようと思ってい、私たちに恩恵を与えてくれる。だから私たちは天の事前法則に従えば天は自然に私たちをたすけれくれる
    ・脅す宗教と脅しのない自己啓発

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    2021年06月20日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    前半は内村鑑三の講演の話が書いてある。
    後半は著者の佐藤優さんの解説と考えが書いてある。

    内村鑑三は決して高い身分ではなかったが、自分の努力次第でどうにでもなるということを伝えている。
    そこで大事なのが、お金、事業、思想を残す、だと述べている。

    佐藤優さんが言う
    ・嫌いな人は自分の影かもしれない。
    ・学歴よりも学問知識を大切に

    この2つは、ふむふむと思ったところだった。

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    2021年04月19日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    ネタバレ

    天文学者ハーシェル:わが愛する友よ、我々が死ぬときには、我々が生まれた時より世の中を少しなりともよくして行こうではないか
    後世へ我々の残すものの中にまずは一番に大切なものがある。何であるかと言うと金です。我々が死ぬときに遺産金を社会に残して逝く、己の子どもがに遺して逝くばかりでなく、社会に残していくと言うことです

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    2021年03月17日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    以前一度、内村自身のものを読んだが、本屋で平積みされておりなんとなく手に取った。最近読書をおろそかにしていたので、ハードルの低いものからと思った気がする。
    佐藤の現代語訳は大変読みやすかった。内村の豪胆さが感じられ気持ちよかった。コンプライアンス意識がいきわたった現代語訳だが、メタ的にもこの本が掲げている「生き方」としてのメッセージを含むようだ。

    後半は佐藤自身の現代を生き抜くためのメッセ-ジと言ったところだが、内村に対して言及している部分は面白かった。内村の信仰は強制されたもの、しかし強制されたものであったがゆえに自分で選んだものよりも内面化した、という柄谷行人の言及を引用しているところは

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    2021年03月05日
  • 余はいかにしてキリスト信徒となりしか

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    いかにして、ちということで、なぜキリスト教徒になったかを書いているものではない。著者は日記をつける習慣があり、本書は、その日記をもとに、そのとき考えていたことを振り返りながら、著者がいかにしてキリスト教徒になっていったかを現実の生活とともに書いてある。
    内村は武士階級で育ってきたため、当初は神道や朱子学に重点をおいて育ったが、それがキリスト教に帰依した成り行きと、信徒になってからの行動、思想などに触れられる。

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    2020年11月15日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    後世のためにこれだけの金を溜めたというのも結構、事業をのこしたというのも結構、思想を雑誌の一論文にかいてのこしたというのも結構、しかしそれよりも一層よいのは、後世のために私は弱いものを助けてやった、これだけの艱難に打ち勝ってみた、これだけの品性を修練してみた、義侠心を実行してみた、情実にかってみたという話をもって、再びここに集いたい。
    人間が後世にのこすことのできる、そして誰にも残すことのできるところの遺物で利益ばかりあって害のない遺物がある、それは、勇ましい高尚なる生涯である。

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    2020年08月10日
  • 代表的日本人

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    日本人の生活信条の中には,キリスト教に匹敵するものがあるというモチーフが透ける。
    内村は,キリスト教を一度解体し,日本的キリスト教を作って,非武装的に本を作りたかった。日本人の魂の開放を本気で信じ,実行した人。
    特に中江藤樹の冒頭の「君子たれ」という教育は,西洋の教育ひ引けを取らぬという論説が良い。イギリスの一部名門パブリックスクールと同等の教育が伝統的に日本で行われていたと解釈できるのではないか。

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    2020年05月28日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    後世への最大遺物は高尚なる人生である、と筆者は言う。後世に残す価値のあるものとして、お金、事業、思想が挙げられている。どれも残せない、と嘆く人に対してのメッセージ。高尚なる人生(自分は生き様だと捉えた)が、残された人たちにとって価値があるのだ、と考えさせられた。

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    2020年05月16日
  • ヨブ記講演

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    無教会派隆盛のきっかけにもなった伝説の講演会の記録。文語体なので、講演の内容そのままではないだろうが、それでも当時の熱気が十分に伝わる。共感できる部分と疑問の残る部分が半々という感じだった。又「ヨブ記」全体ではなく、中間部の註解を大幅にカットしてあるのが少し残念だった。

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    2020年04月07日
  • 代表的日本人 徳のある生きかた

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    代表的日本人についての本。徳と素直さが驚くレベルですごい。

    <メモ>
    ・徳を高める
    徳は自立から磨かれる
    日々の積み重ねが成長に
    ・試練を好機と捉える
    苦しい時こそ希望を見出す
    目の前の課題に全力で当たる
    ・ゆるぎない信念を抱く
    民の声は天の声
    成功体験が信念を醸成する。
    ・リーダーシップを育む
    今最も適したものを考え出す
    命にかえる覚悟をもつ
    ・実践の人となる
    現場での気づきを大切にする
    判断基準は動機が誠実かどうか
    新しい解釈を世に問

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    2018年11月16日
  • ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか

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    内村鑑三の札幌農学校〜アメリカ留学時代の内的記録です。特に前半は明治初期の若者の西洋知の受容の様子がユーモアを交じえて綴られています。キリスト教もその一部であり、一時的な熱狂が過ぎ去ると、離れていく者もあり、真実、信仰の道に入る者もあり、という流れがみてとれます。後半は生真面目で誠実な若き内村の、キリスト教を通じたアイデンティティの模索と葛藤が語られます。個人の記録としてだけでなく、当時の時代感、空気感を感じとることができます。

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    2015年12月26日
  • 代表的日本人

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    ネタバレ

    西郷隆盛:運動はいったん進む方向さえ決まれば、あとは比較的簡単な仕事となる 地は深く、山は高く、夜より静かなり、人語は聞こえず、ただ天を見つめるのみ 上杉鷹山:「施して浪費することなかれ」が彼のモットーである 二宮尊徳:「自然は、その法に従う者には報いる」という明快な原理に基づくこととなった 大宇宙に後押しされているのだから、その仕事に不可能はないのである 日蓮上人:人間にとって宗教とは、人生の理解の方法である 

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    2015年03月20日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    この本は、内村鑑三がおこなった講演を記述したもので、「我々は何を後世に遺すことが出来るか」というテーマについて語られている。

    要旨としては、次のようなことだ。
    『お金を遺すことも立派なことである。しかし、それは誰にも出来ることではない。お金を遺すよりは事業を遺すほうが影響は大きいだろう。事業よりも、更に影響が大きいのは思想だ。そして、我々が遺せるもので最も影響が大きいことは、生き様を遺すことだ。』

    内村鑑三は、生き様を遺すことだけが立派なことと言っているのではなく、お金や事業や思想を遺すこともそれぞれに立派なことだと言っている。ただ、それらは才能が必要で誰にでも出来るということではない。

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    2020年07月15日
  • 代表的日本人

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    西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5人について、内村鑑三が書いた伝記的読み物。この本は、新渡戸稲造の「武士道」と同じように、英文で書かれたもので、それが和訳されて逆輸入されたような形になる。
    この本が出版されたのは、今からちょうど100年前の1908年。こういう、日本のことを世界に伝える本の需要があったのは、日清戦争、日露戦争が終わった直後で、世界の注目が日本に集まっていた時期だったからだろうと思う。
    もし、自分が100年前に生きていて、外国人から「日本というのはどういう国なんだ?」と尋ねられたら、この本をプレゼントしていたかもしれない。

    内村鑑三は、「私の貴ぶものは二つのJ

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    2020年07月15日