内村鑑三のレビュー一覧
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うろ覚えだが…ケネディ大統領が尊敬する日本人は誰か、と聞かれて「上杉鷹山です」と答えた、というエピソードがあったらしい。
…上杉鷹山って誰だ?そんなマイナーな人をよく知っているもんだ、さすが大統領は違うと、日本人記者は感心したという。おそらく、ケネディさんはこの本を読んだのだろう。この本は元々内村鑑三が英語で書いた本だからだ。
もっとも、日本人である私にも理解できない部分があり、時代的な差異を感じる。もしかしたら、これを読んだ外国人の方の経験を追体験できたのかもしれない。
この本で紹介されているのは、先の上杉鷹山のほか、西郷隆盛、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5名。それぞれのエピソードが -
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以前一度、内村自身のものを読んだが、本屋で平積みされておりなんとなく手に取った。最近読書をおろそかにしていたので、ハードルの低いものからと思った気がする。
佐藤の現代語訳は大変読みやすかった。内村の豪胆さが感じられ気持ちよかった。コンプライアンス意識がいきわたった現代語訳だが、メタ的にもこの本が掲げている「生き方」としてのメッセージを含むようだ。
後半は佐藤自身の現代を生き抜くためのメッセ-ジと言ったところだが、内村に対して言及している部分は面白かった。内村の信仰は強制されたもの、しかし強制されたものであったがゆえに自分で選んだものよりも内面化した、という柄谷行人の言及を引用しているところは -
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この本は、内村鑑三がおこなった講演を記述したもので、「我々は何を後世に遺すことが出来るか」というテーマについて語られている。
要旨としては、次のようなことだ。
『お金を遺すことも立派なことである。しかし、それは誰にも出来ることではない。お金を遺すよりは事業を遺すほうが影響は大きいだろう。事業よりも、更に影響が大きいのは思想だ。そして、我々が遺せるもので最も影響が大きいことは、生き様を遺すことだ。』
内村鑑三は、生き様を遺すことだけが立派なことと言っているのではなく、お金や事業や思想を遺すこともそれぞれに立派なことだと言っている。ただ、それらは才能が必要で誰にでも出来るということではない。
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Posted by ブクログ
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5人について、内村鑑三が書いた伝記的読み物。この本は、新渡戸稲造の「武士道」と同じように、英文で書かれたもので、それが和訳されて逆輸入されたような形になる。
この本が出版されたのは、今からちょうど100年前の1908年。こういう、日本のことを世界に伝える本の需要があったのは、日清戦争、日露戦争が終わった直後で、世界の注目が日本に集まっていた時期だったからだろうと思う。
もし、自分が100年前に生きていて、外国人から「日本というのはどういう国なんだ?」と尋ねられたら、この本をプレゼントしていたかもしれない。
内村鑑三は、「私の貴ぶものは二つのJ