内村鑑三のレビュー一覧

  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    内村鑑三が1894年夏休みに箱根に若者を集め、講演した内容の書き起こし、「後世への最大遺物」。
    それを現代でもわかりやすい言葉遣いにし、登場人物等にふんだんに注釈を加えた前半。
    そして後半は元外務省主任分析官の佐藤優さんの解説。

    時は明治27年。日清戦争開戦の時代。
    黒人や女性軽視など、違和感のある部分もあるが
    致し方ないのかもしれない。
    内村鑑三の人間的な部分が垣間見える。
    欧米の事業家、思想家の名前もたくさんでてきて
    それに関する注釈を丹念に読むだけでも
    当時の世界の勢いとか情勢が浮き上がるきがする。

    生き方として
    まずお金を儲けなさい
    そして事業をしなさい(=働きなさい)
    それができ

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    2024年03月03日
  • 代表的日本人

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    内村鑑三先生が5人の代表的日本人を題材に日本人の道徳観を説いた本。外国人向けに日本の思想を紹介した内容であり、偏ったバイアスがないのが良く、日本人が客観的に日本を学ぶのに優れた本である。

    以下、中江藤樹より備忘しておきたい一文。
    ・“学者”とは、徳によって与えられる名であって、学識によるものではない。学識は学才であって、生まれつきその才能をもつ人が、学者になることは困難ではない。しかし、いかに学識に秀でていても、徳を欠くなら学者ではない。学識があるだけではただの人である。無学の人でも徳を具えた人は、ただの人ではない。学識はないが学者である。

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    2023年10月31日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    孫泰蔵さんの冒険の書に、後世への最大遺物が紹介されており、その流れで、改めて手に取る。64歳の内村鑑三が31年前の講演(1897年@箱根芦ノ湖畔)を振り返る改版に附する序、から引き込まれました。講演を本に起こしたものですが、なんとも素晴らしい本であります。北海道農学校出身の内村鑑三が語る北海道開発案(デンマルク国の話)も捨てがたい内容です(今からでも、この案を生かす形で北海道を開発できないものでしょうか)、どちらも★四つであります。

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    2023年06月27日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    ■ひとことで言うと?
    信念を貫いて生きる姿勢こそ、後世への最大遺物である

    ■キーポイント
    - 後世に遺せるもの
    - お金・公的事業・思想(著述と教育):遺すためにはある程度の才能が必要
    - 勇ましく高尚なる生涯=生き様:どんなに不遇な状況でも遺せる最大遺物
    - 「勇ましく高尚なる生涯」の選択 → V.E.フランクルの「態度価値」に通ずる考え方

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    2023年06月08日
  • 代表的日本人

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    5人のうち、気になる所から読んでみてもいいかもしれません。
    私が1番印象に残ったのは、二宮尊徳。正直二宮金次郎像のイメージしかなかった私ですが、この本で彼の精神や生き方を学び、像への見方が変わりました。笑

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    2023年05月02日
  • 代表的日本人

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    新渡戸稲造の「武士道」、岡倉天心の「茶の本」と並ぶ内村鑑三が書いた、日本の文化や人物を西欧に紹介する著書。内村鑑三が書いた

    西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5人について描かれている。

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    2023年03月19日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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     読書について、かつて私は興味のままに、片端から何でも読んでいましたが、ある時ふと何故かこんな風に考えました。

     いい年をして、いつまでも「乱読」ではないな。

     以降、もっぱら一番好きだった、近代日本文学を中心に読んできました。
     だからこの手の本は、最近あまり読んだことがないのですが、知り合いの女性にとってもいい本だと勧められて、読んでみました。

     なるほど、とってもいい本であります。
     まず、筆者内村鑑三についてですが、氏に対する私の知識はほとんど皆無であります。
    何となく知っていたのは、氏がキリスト教徒であることと、確か、何かの「不敬罪」と関係していたんじゃなかったか(本書を読んで

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    2023年01月17日
  • 代表的日本人 徳のある生きかた

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     内村鑑三によって、日本人を代表する5人(西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮)を紹介している。
     時代背景として、西洋人に向けて「聖書の教えに通ずる日本人がいたこと」を広めることを目的としているため、偉業を成し遂げた人というよりも、徳や正義に基づいて生涯行動し続けた人にスポットライトを当てている。だからこそ、現代人もその生き方に見習うべきポイントがあるように感じた。

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    2022年11月11日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    内村氏の代表的日本人を読みたがったが、なぜか手に取ったのがこの本。
    最近全集でこれを同じ講演を読んだが難しく。この本を手に取れてよかった。
    佐藤氏の解説もよかった。講演当時と今の日本社会は似ていると書かれていて信憑性が増した。
    またこの解説では、いま何をしたらいいのかも書かれており、親切だなと感じた。

    内村氏の講演について。
    正直、お金の話をしてるのにびっくりした。表題より精神論をキリスト教に関連して講演されているものと考えていたので、お金が大切だと言われ、( ゚Д゚)。キリスト教的な思想はあまり感じられなかったが、聴講者がキリスト教関係者だったからかもしれない。

    まずはお金儲け、事業を起

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    2022年10月23日
  • ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか

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    題名だけ知ってて読んでみたかった本。訳のおかげもあって思ったより平易で読みやすく、面白かった。
    強制的な改宗から始まったものではあったが、その清廉な信仰のよろこびと苦悩、熱意には胸を打たれた。武家の息子として八百万の神と儒教思想の中で育ってきた人間が、自分の根本・世界の原理としてキリスト教を受け入れるために格闘する。ごりごりの儒教思想の御父上も改宗させたというのは本当にすごい。しかし日本では信仰の渇きを満たすことができず、アメリカにわたって様々な宗派と出会い、キリスト教国に対する幻滅も味わい、神学に疲れ、それでも自分なりの真理と呼べるものはつかみ取って帰国した。

    終盤にある、真理の話がとても

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    2022年03月22日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    内村鑑三 戦争の影響のなか、著者の事業観、国家復興論を中心とした名言満載の講演録

    「後世の最大遺物」は、社会をよくするために お金をどう使い、未来のために何の種を植えるのか、自分で考え、人々の反対に打ち勝って、それらを実行せよ というメッセージ

    「デンマルク国の話」は、戦争に負けても、善き精神を持った国民と未来のための事業があれば、国は亡びないというメッセージ


    お金と事業について
    *金は後世への最大遺物の一つであるが、遺しようが悪いと害をなす
    *金を使う力を持った人が必要〜事業とは金を使うこと
    *金を溜める人(金持ち)と事業家(金を事業に変ずる人)は別物

    思想と事業について
    *事業は

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    2022年03月21日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    10代、20代の頃内村鑑三の一日一生と言う本に心身ともに支えられた。この本は前半部分を内村の伝説的講演を現代的に分かりやすく書き直したパートで成っている。とても読みやすく馴染みやすい文体で、言葉の一つ一つが心に染み、若い頃よりも今読むと、さらに自分の生き方やキャリアにヒントを与えられたように思う。お金、事業、思想を自ら生きた遺産として世に残すことを若いクリスチャンたちに勧める内容となっていて、その「何故か」の部分が信仰から生まれた思想でより重要となる。人がこの世の命を終えて天国に帰るとき、この世でかき集めたものは何一つ持って行くことはできない。だからお金を儲けるのは好ましくないというのが旧教的

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    2021年12月17日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    母校の先輩でもある内村鑑三曰く、人生をかけて後世に残すべき(わかりやすい)ものは「金か、思想か、事業か。」

    とはいえこの3つは誰もが遺せるものではない。内村鑑三はこう言う。

    この3つよりももっと尊きものがある。それが人生だ。
    高尚なる人生はだれにでも遺せるチャンスがある。

    とにかく善く生きろと。

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    2021年12月16日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    なかなかに読みやすい本でした。
    内村鑑三に興味があるというよりは、解説の佐藤優さんてどんな人かな?という思いで読みました。
    わかりやすい解説でした。
    佐藤さんは頭のいい人なんだとわかりました。

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    2021年09月15日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    弱った精神に柱が立ちます。この本は今の日本人に必要になってきている精神論を記載していますが、義侠心や隠忍自重の精神にして努力怠らないものが必ず成功を治めていく、と言うことをあらゆる歴史に照らして、また著者のキリスト教精神に照らし綴っております。

    非常に面白く読めました。また勇気が湧いてくるので、何か物事を貫く必要がある方や、行き詰まりを感じている方、悩みを抱えている方が読むと、あらゆる薬やストレス発散を行うことに勝る読後の妙薬を得られるように感じました。

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    2021年08月23日
  • 代表的日本人

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    著者内村氏が、自身が諸外国に対し、日本人の代表として紹介したい人物を記した本。

    前情報なしに読んで、タイトルだけ見て、所謂日本人らしい日本人を書いた本かな、と思っていたので、想像とだいぶ違ったが面白かった。

    小学校で下手な道徳の授業を行うより、この本を読ませる方がよっぽどいいのではないかと思える。

    また、人の上に立つ立場の人間にこそ読んでもらいたい本であると感じる。

    このように世界に誇れる誇れる日本人を紹介しようと思うと、誰を選べるだろうか。

    ただ、最後の日蓮だけ毛色が違ったような気がするし、なんとなくもやっとする。

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    2021年08月01日
  • 代表的日本人

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    英文1894年M27刊行1908年M41改番日本訳版。
    札幌農学校第二期生キリスト教に改宗著者が西洋から野蛮で無知との日本への偏見を覆す為に選んだ5人の賢者
    西郷隆盛(薩摩藩革命家)上杉鷹山(封建領主藩政改革者)
    二宮尊徳(小田原藩農業指導者)中江藤樹(西近江陽明学者)
    日蓮上人(安房小湊村法華経開祖)自らの損得ではなく人々の幸せを願い何度も挫折しながらも清貧で愚直に与えられた使命を全うする生き方はプロテスタントの教えと
    一致するのかも。

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    2021年07月09日
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話

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    「後世への最大の遺物」は不敬事件の影響で極貧生活を送っていた内村鑑三が1894年の箱根での夏期学校の講演をまとめたもの。
    明治の立身出世主義の正反対の思想。立身出世から零れ落ちた人々に共感を呼び、希望の灯となる。聖書の聖者からではなく、日本の歴史上人物の生き方から説いていく。

    「デンマルク国の話」は、1911年、朝鮮併合の翌年に発表された。ドイツとの戦争に敗れ、肥沃な領土を失ったデンマーク復興の鍵は何かを語る。
    まさにSDGs。

    「代表的日本人」も読んでみたい。

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    2021年05月27日
  • 代表的日本人

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    偉人たちは軸を持って生きている。
    それぞれの軸。
    自分に近い軸を見つけて、それを育てるヒントにしたい。

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    2021年05月21日
  • 代表的日本人

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    ちょいトンデモ本だけど、上杉や中江はあまり知識なく勉強になった。すげーな 徳がすべて そのためには良い事を行い続ける…

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    2021年05月01日