小栗虫太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【黒死館殺人事件】好きなんです߹ㅁ߹)♡
角川文庫から文ストコラボカバーで発売されたので、早速コレクションの為購入.☆.。.:*・°
こちら、探偵小説デビュー作の【完全犯罪】も収録されていました。
(漫画『文豪ストレイドッグス』では小栗虫太郎の異能力が「完全犯罪」らしい…。)
【黒死館殺人事件】を読んだのは結構前なので、読み辛さをうっすら忘れていましたが【完全犯罪】で蘇る蘇る…(^▽^;)
読む速度が、現代小説の倍かかりました笑(短編なのに…)
しかもこの【完全犯罪】舞台が南支那(現代の中国本土)であり、中国語の名前…またもや多国籍入り交じり系ですね(-∀-`; )
193X年5月11日 南支那
八仙寨はっせんさいの神秘と云われる異人館に起こった世にも不思議な殺人事件。
いわゆる館モノであり、探偵役はソ連の軍人。
苗族共産軍、中華ソヴェート共和国西域正規軍 赤軍組織の若い指揮官、ワシリー・ザロフ。
仲間と共にエリザベス・ローレル夫人の館を訪れた軍人達。軍人達の休息にと娼婦達を呼び寄せる。
そこで、殺人事件が起こる。
死体のある部屋へ行くには、事件が起こった時刻、どうしても軍人達の前を通らなければならなかった…。
いわゆる密室状態。
さて、感想の結論を言うと…
クセが強い(*´艸`)笑
ザロフが色々な推理を披露していくのだが「そんなバカな」と思わず言ってしまう。
科学的、心理学的な推論なので、実際そうなんだろうなぁと思うのだが…実際どうなんでしょ。
面白かったのは確かです(๑¯∇¯๑)
真相に至っては、わかるかーーい!とつっこんでみました笑笑
まさに完全犯罪でしたよ。
なんせ動機が素晴らしい!!
それだけで評価が爆上がりです♡
短編なのですが、あれやこれやで多方面に話が展開し、お腹いっぱいになる作品でした(〃´-`〃)
【黒死館殺人事件】に挑む前に、軽く小栗節に触れておくのにも最適なお話かなと思いました^_^
私は好きです。
面白かったです!
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【黒死館殺人事件】再読
角川文庫でパラパラと再読しました。
図面が読みやすい字に綺麗に整えられている♡
じっくり読んでも奇書は奇書。
理解なんて到底不可能なので、ここはサラッと行かせていただいた笑
以前、無人島に1冊本を持ち込めるなら何にする?とフォロワーさんと話しました。
私もフォロワーさんも、偶然同じ本。
断然【黒死館殺人事件】です。
なぜなら、飽きなそうだから笑笑
ひとつの話を通して読んでると思えないんです笑(私だけかもしれない笑)
主人公法水が降矢木の館、通称『黒死館』と呼ばれる洋館を訪れるのですが、そこで殺人事件が起こります。
『黒死館』には家族の他に『弦楽四重奏団』なる異国人が住んでいる。
気になるのはテレーズ夫人に似せて作らせたという巨人のような体躯の自動人形の存在(ღ*ˇ ˇ*)
人形が事件に関係しているのか?
それだけでもワクワクするのに、謎の暗号や印。
密室での殺人事件。
宇宙理論や星座。詩を用いた心理戦などなど。
あらゆる分野のあらゆる知識を用いて連続殺人事件を解いてゆく。
法水は詩を引用して、とにかく訳のわからん表現で、容疑者達を誘導し口を割らせようとする。
それで探偵特有の、何が分かったか教えてくれないやつ笑笑
物語の一部だけを取ってみても何度も読みたい。飽きさせない。
無人島に持っていくには最適の小説です( *¯ ꒳¯*)
(あと『ドグラ・マグラ』ね笑)
ラストも好きです。߹ㅁ߹)♡♡ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「芋虫」「駆け込み訴え」は読みやすかった。「駆け込み訴え」は聖書の新たな読み方って感じ。イエスがマリアに恋してたのかどうなのか、気になります。
「瓶詰地獄」は初めは近親相姦の罪か、くらいにしか思わなかったが、太郎の異常さに気付くとやばいです。アヤ子は太郎のことを好きじゃないが、太郎が好きだと勘違いしていると仮定すると、アヤ子に同情しかない。
「刺青」は谷崎潤一郎はこういう女が好きなのかなぁというのを感じた。少女が途中から女と表記が変わってるのも良い。女が作った網(色仕掛けとか?)に引っかかってきた男を肥料として成長するのを蜘蛛に見立ててるっぽい。足フェチっぽいのに、背中に墨を掘ったのは意外だった、なんでなのか調べてみようかな。
「影」は難しいけど、文章が綺麗なのとハラハラドキドキ感は伝わる。けど、難しくて日を置いて再読したい。
「白蟻」は推理小説。頭使いました。
「身毒丸」は恋には抗えないみたいな感じなのかな??
「浮舟」は難しすぎる。
「桜の森の満開の下」「夢十夜」は既読でした。 -
Posted by ブクログ
まず装画が怪しげで綺麗!いわゆるジャケ買い
あとタイトル『疵の迷楼』別世界へと誘い込まれるような魅惑的な感じに加え、名だたる文豪たちの作品に興味を引かれてしまう。
まだ、このとき耽美という言葉の意味を理解していなかった。ただ「美しい」くらいにしかとらえていなかったので読んでみたら本当の意味を思い知らされ、常軌を逸した世界への入り口だった。
なかなか普通の感覚では理解、共感し難い作品ばかり。どの作品も何かに心を奪われていたり、病的にのめり込んでいたりと現実からかけ離れていて危うい空気が漂っている。
抗いがたい好奇心や欲望、まるで[パンドラの箱]を開けてしまったようなそんな感じだ。
収録されている一部の作品の感想
『鏡地獄』 江戸川乱歩
鏡や凹レンズの魔力の虜囚となっていくKの話。
自宅の実験室で奇妙な物を作りその後Kは…
Kが見た世界は何なのか?鏡に纏わる話はたくさんある。異界の入り口、魂を抜き取られる、神の依り代。そんな鏡の持つ神秘性、恐怖感とあわせ、鏡に耽溺していく狂気の過程とKの末路が常人には理解し難くカオス。極めてはいけないものを極め、見てはいけないものを見た。
そしてKの見たものも語られていないから一層恐怖心と好奇心がわいてくる。
『妙の宮』 泉鏡花
少年士官が肝試しに妙の宮という神社を訪れ不可思議な光景に遭遇し不可解な結末を迎える。
明治28年の作品とあって文体が古臭くて読みづらい、けれどどこか美しい文章。たった四頁の中にはたくさんのメッセージが詰まっていた。
寂れた山中の神社が醸し出す妖しい雰囲気、夢か現実か幻か。いったい全体どこへ引き込まれてしまったのか?曖昧で幻想的な世界観にゾクリとさせられる。
金時計が意味するものは何なんだろう?時間を盗られた?
『死後の恋』 夢野久作
美しい宝石に魅入られ元貴族の男が罪悪感に耐えられず死後の恋というロマンスに変え自己正当化しようした?
宝石が持つ魔力と呪いが彼を狂気に導き歪んだ愛に発展させたのか。そもそも語り手の男の話がどこまでが真実かも曖昧。
実は敵軍に殺されたのではなく語り手の男が殺し話を美化したのかも。
戦争の狂気、宝石の魔力が男を狂わせたのか?
結末も曖昧なので読み手に委ねられる。
「強制的な肉体の結婚」という言葉が衝撃的だった。
『疑惑』 芥川龍之介
芥川らしい繊細な男の物語。
罪の意識、良心の呵責から「本当は妻を殺したかったから殺した」のではと悩み苦しむ男の話。そもそも本当に殺したいと思っていたら、そんな長期間悩まないのではないだろうか。
妻を愛していたが故に自分を罰するために「愛していないから殺したことにしたかった」という風に思いたい。
どうもこの物語の主人公の男が芥川自信の心の葛藤を投影しているように思えてしょうがない。
「今日私を狂人と嘲笑っている連中でさえ、明日私と同様な狂人にならないものでもございません」最後の台詞がこころに妙に残った。
耽美文学は面白いとか面白くないではなく
耽美的、幻想的な世界観を楽しむもののように感じた。
たまにはこういう変わった世界観を味わうのも良い読書経験になった。
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Posted by ブクログ
秘境を冒険する13の物語。
ルビと文体が独特ですが、舞台のようなセリフの言い回しや文体のリズムに思わず没頭してしまいます。お気に入りは『天母峰』『水棲人』です。
天母峰
「ユートピア!? しかし僕は、小説にあるような美しさは求めていない。きっとそこには、冬眠生理でもあるような人間がいるだろう。ながい冬は眠り、短い春は耕す──そういう世界にこそ、ユートピアはあるのだ」
水棲人
「人間はちいさな機会などに眼をくれていたら、大きなのを失うよ。誰にも、一生に一度はやってくる大かいやつを、俺は捕まえようってんだ(後略)」
「面白くもない私の生涯に、過ぎゆく女性の衣摺れの音を聴いたのも、まったくあなたのお陰」
『天母峰』何もしなくて良い、ということの先には虚無があるのだと思いました。私たちが生み出したものが私たちを豊かにしてきたのであり、皆が何もしないのであれば、ただ滅びゆくのみなのだ、と。
『水棲人』愛する人の幸せのために、あなたは一体どれほどのことができますか。愛する人の愛する人のために、生きることはできますか。 -
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日本三大奇書のラスボス的存在。
とにかく最初から最後までペダンティックを突き詰めたような作品。
大量のガジェット、推理そっちのけで行われる蘊蓄の大洪水!
正直読んでて話の1割理解出来てるかどうか怪しいレベルだけど、なんというかはっちゃけ過ぎてどうでも良くなったというか...w
またいつか再チャレンジしたい作品
ちなみに本書には作者のデビュー作である「完全犯罪」も収録されていますが、こちらは短いうえに黒死館よりもペダントリーが少なく比較的読みやすかったので普通に話が理解出来た、ただこっちはこっちで「ようそんなん思いつくな...」と言いたくなるほど、超トンデモトリック。いやぁ凄い... -
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『男はもはや孤独を怖れる必要がなかったのです』
桜の森の満開の下 坂口安吾
『誰かが後にいて、じっとその視線を彼女の上に集注しているような心もちである』 影 芥川龍之介
『そこの二階の六畳は、二人にとって唯一の世界であった』 芋虫 江戸川乱歩
『那時あの妓ーは緋の長襦袢を着て居ました。月夜のような群青に、秋草を銀で刺繍して』
浮舟 泉鏡花
『この美しい若衆はもて囃されていた』
身毒丸 折口信夫
『落盤に鎖された真暗な隧道の中で、十四郎は恐怖のために変貌を来たしてしまい』白蟻 小栗虫太郎
『この足こそは、やがて男の生血に肥え太り、男のむくろを蹈みつける足であった』
刺青 谷崎潤一郎
『この美しい、楽しい島はもうスッカリ地獄です』
瓶詰地獄 夢野久作
『あの人は、誰のものでもない。私のものだ』
駆け込み訴え 太宰治
『「何がって、知ってるじゃないか」と子供は嘲けるように答えた』 夢十夜 夏目漱石
美しい日本語に触れたくて読み始めましたが、十作のどれも不思議な世界にどっぷり浸かってしまいました