小栗虫太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【黒死館殺人事件】好きなんです߹ㅁ߹)♡
角川文庫から文ストコラボカバーで発売されたので、早速コレクションの為購入.☆.。.:*・°
こちら、探偵小説デビュー作の【完全犯罪】も収録されていました。
(漫画『文豪ストレイドッグス』では小栗虫太郎の異能力が「完全犯罪」らしい…。)
【黒死館殺人事件】を読んだのは結構前なので、読み辛さをうっすら忘れていましたが【完全犯罪】で蘇る蘇る…(^▽^;)
読む速度が、現代小説の倍かかりました笑(短編なのに…)
しかもこの【完全犯罪】舞台が南支那(現代の中国本土)であり、中国語の名前…またもや多国籍入り交じり系ですね(-∀-`; )
193X年5 -
Posted by ブクログ
まず装画が怪しげで綺麗!いわゆるジャケ買い
あとタイトル『疵の迷楼』別世界へと誘い込まれるような魅惑的な感じに加え、名だたる文豪たちの作品に興味を引かれてしまう。
まだ、このとき耽美という言葉の意味を理解していなかった。ただ「美しい」くらいにしかとらえていなかったので読んでみたら本当の意味を思い知らされ、常軌を逸した世界への入り口だった。
なかなか普通の感覚では理解、共感し難い作品ばかり。どの作品も何かに心を奪われていたり、病的にのめり込んでいたりと現実からかけ離れていて危うい空気が漂っている。
抗いがたい好奇心や欲望、まるで[パンドラの箱]を開けてしまったようなそんな感じだ。
収録されて -
Posted by ブクログ
秘境を冒険する13の物語。
ルビと文体が独特ですが、舞台のようなセリフの言い回しや文体のリズムに思わず没頭してしまいます。お気に入りは『天母峰』『水棲人』です。
天母峰
「ユートピア!? しかし僕は、小説にあるような美しさは求めていない。きっとそこには、冬眠生理でもあるような人間がいるだろう。ながい冬は眠り、短い春は耕す──そういう世界にこそ、ユートピアはあるのだ」
水棲人
「人間はちいさな機会などに眼をくれていたら、大きなのを失うよ。誰にも、一生に一度はやってくる大かいやつを、俺は捕まえようってんだ(後略)」
「面白くもない私の生涯に、過ぎゆく女性の衣摺れの音を聴いたのも、まったくあなた -
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日本三大奇書のラスボス的存在。
とにかく最初から最後までペダンティックを突き詰めたような作品。
大量のガジェット、推理そっちのけで行われる蘊蓄の大洪水!
正直読んでて話の1割理解出来てるかどうか怪しいレベルだけど、なんというかはっちゃけ過ぎてどうでも良くなったというか...w
またいつか再チャレンジしたい作品
ちなみに本書には作者のデビュー作である「完全犯罪」も収録されていますが、こちらは短いうえに黒死館よりもペダントリーが少なく比較的読みやすかったので普通に話が理解出来た、ただこっちはこっちで「ようそんなん思いつくな...」と言いたくなるほど、超トンデモトリック。いやぁ凄い... -
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ネタバレつまり、1番複雑に思われるものが1番簡単なんだよ」
いや、そんなもんわかるかーい(^O^)
独特のルビと難解な文章で幻惑されながら読むと、意外にもごく普通の探偵小説の様式を纏っていた。実現可能性や論理性が微塵もないのが逆に好きだけど、過剰な装飾と奇想天外なトリックは7割が意味不明なもので、もはや誰にも到達できない域に達している。百年前の作家なのに一人だけ千年先のミステリを書いているのでは…?
これ誰かが我々一般読者にも伝わるように分かりやす〜くリライトしたら、小栗虫太郎のトリックメーカーとしての資質がバレるんじゃないかな。『後光』の心理トリック、『聖アレキセイ寺院』の鐘トリック、『夢殿』 -
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ネタバレ■江戸川乱歩「鏡地獄」
既読を再読。
■谷崎潤一郎「人魚の嘆き」
未読のまま。
水島爾保布の挿画ありの中公文庫で読みたいので。
■小栗虫太郎「方子と末起」 ★
初読。まさことまき。
百合、スール、手紙のやり取りという少女小説、にして不思議の国のアリスモチーフ。
推理小説<恋愛小説。
■泉鏡花「妙の宮」 ★
初読。
たった4ページだが、なんでこんな風景を思い描いたのだろう? と。
■木下杢太郎「少年の死」
高原英理・編「少年愛文学選」で既読。
■坂口安吾「蝉―あるミザントロープの話―」
初読だが、混乱をそのまんま文章にした風情で、よくわからなかった。
Misanthrope はフランス -
Posted by ブクログ
ネタバレ総題の漢字よし。
収集箱じゃつまらない、蒐集函なのだ。
カバーイラストも素敵。
新潮文庫nexというレーベルで、ヤングアダルトにこの作品たちを差し出した編集部、GJ!
■坂口安吾 桜の森の満開の下
既読を再読。
■芥川龍之介 影 ★
初読。
芥川といいえばドッペルゲンガーなのでそういうことかと中盤で思わせておいて、ラストなんと映画だった? 夢だった? というオチ!
しかもそれすら真実かどうか不明な放り出し方。凄い。
しかし、「歯車」でも感じたことだが、狂気に飲み込まれそうな感覚を、それでも作品化「しちゃえる」ことが、逆に悲劇だったのかもしれないと考えたりもした。
■江戸川乱歩 芋虫
既読 -
Posted by ブクログ
ネタバレ耽美とは何なのか未だ理解できていないが、収録作から思うに愛憎、背徳、情念、倒錯、フェティシズム、幻想、狂気etcが入り混じったものか。そこにタナトス≒死への衝動が加味された、名だたる文豪らによる10編。
「桜の森の満開の下」(坂口安吾)や「瓶詰地獄」(夢野久作)は本書のコンセプトをまさに体現している作品か。作家のフェチ全開「刺青」(谷崎潤一郎)、美しくニューロティックな幻想「夢十夜」(夏目漱石)、サスペンスからの意外な結末「影」(芥川龍之介)もそこに沿ったものかと。
"美"という点では泉鏡花の「浮舟」、折口信夫「身毒丸」なのだろうが、個人的には独特の文体含め作品世界にハ -
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