佐藤朔のレビュー一覧
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邦題「ああ無情」としても知られている名作です。
つまり名作ゆえに過去児童書等で何となくあらすじは知っている(…ような気がする…)ので改めて手に取るまでもなかろうと思いがちな作品の一つなのかもしれません。
ですが機会があれば一度は全編読み通してみることをおすすめします。
タイトルの Les Misérables は「みじめな人々」の意。
本来ならいわゆる社会の下層階級に属する弱者のことを指すのでしょうが、作品を読んでいくうちに、みじめな人々とは一体誰のことなのかと考えさせられます。
加えて19世紀フランスの社会情勢や民衆の生活が実に細かく描写されていますので、当時を知るための歴史資料にもなりうる一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
映画では自分がジャン・ヴァルジャンだと名乗りでた後も別に逮捕されていなかったと思うが、原作ではジャン・ヴァルジャンは再度逮捕・服役。その後、海に投げ出されそうになった人を救いつつ再脱獄。なんか20世紀少年のオッチョとイメージが重なる。
ワーテルローの戦いについてもかなり詳細に書いてあった(飛ばしたけど)。宿屋の親父とマリウスの親父とのエピソードは映画になかったよな
コゼットを救い出してパリに潜伏していたジャン・ヴァルジャンがジャヴェールに見つかって逃げ、修道院に匿われるというシーンは映画だとどうなってたかなぁ。。。それにしても修道院そのものについて延々と語られても。。。ということでここもかなり飛ばした。
レトリックについての本を読んだ後だから、いろんな手法に気がついた。直喩や隠喩はもちろんガンガン使うし、列挙とかもうやめてほしいレベルだし、対比はよくやるし、あとわざと途中までしか言及せずにあとはわかるよね?という感じの表現もちらほら。
1行毎に話者の変わる台詞のページもあって、2ページ改行なしの台詞だけじゃないんだなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレレミゼは自分の中での位置づけが難しい。
モンテクリスト伯と同じくらい大好きな本だけど読み終わると当分読みたくないと思う。
好きな本は何度も読み返すタイプだがレミゼは一旦読み終わると次に手に取るまでにかなりの期間があく。
読みた……い気もするけどいや今はいいや……を1年以上かけて10回程繰り返したあとに読みたいが勝ってまた手に取る。そうすると一気に読む。で、また当分見ないこれ、となる。
理由は全部、ジャン・バルジャンがかわいそすぎるから!!!!!
同じ理由で読み終わる頃にはマリユスが大嫌いである。
マリユスに関しては読みたい気持ちが勝ったときでも普通に大嫌いである。もーほんとにもーーーーーーー。
全然話は変わるがこれとモンテクリスト伯を同時に読むとフランス革命がどういうものだったのか、いろんな側面から見れてそこも面白い。 -
Posted by ブクログ
『ナポレオン三世』の評伝を読んで、興味が沸いたので手にとってみた。岩波少年少女文庫で一度アブリッジされたものを読んだ覚えがある。第一巻は「ファンチーヌ」を収めており、「正しい人」ミリエル司教の生活や、ジャンバルジャンの境遇などが語られ、ファンチーヌがパリ大学の学生であったトロミエスにすてられ、その間にできた子供のコゼットをテナルディエ夫婦にあずけ、失意のまま故郷にかえるという内容が語られている。山場は、巨万の富をえてマドレーヌと名のり、市長となったジャンバルジャンが、自分と間違えて逮捕されたシャンマチウを救うために裁判所へ赴く所の心理描写や、馬車の故障や裁判所の雰囲気などであろう。ファンチーヌがコゼットのために髪を売り、歯を売り、売春婦に没落していく様子はまさにタイトルのごとく「悲惨なる人々」を表現している。この巻は、ジャンバルジャンがファンチーヌとの約束を果たすため、コゼットを母のもとへ連れ帰ろうとするが、刑事ジャヴェールに逮捕される所で終わる。ファンチーヌは死んで共同墓地にすてられる。善人と悪人の書き分けがはっきりしすぎているとの評価があるようだが、ジャヴェールのなかにある「正義」への屈折した感情や、テナルディエ夫婦の悪のなかにある狡猾さなどは、決して一面的な人物描写ではない。善人とされるジャンバルジャンも、自分が逮捕されたら、市政がだめになる、最大幸福を考えれば、自分が逮捕されるのはよくないことだと、逡巡を見せ、そこに神の意図を読み取ろうとする。こちらも決して一面的な描写ではないのである。ここで問題になっているのは、功利主義的正義観と良心の呵責の問題である。マイケル・サンデルの正義論との関係も指摘できるだろう。また、格差社会や孤独死などがクローズアップされている現代にあっても「レミゼラブル」は存在するのであり、意味を失わない小説であろう。
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Posted by ブクログ
ネタバレコゼットに恋心を抱きながらも声をかけられずにいたマリユスだったが、ファンチーヌの力でコゼットの家を突き止め、コゼットとの愛を育む。
一方、パリでは革命が起こりつつあり、二人の仲に影を落とす。
密かにマリユスに恋心を抱くファンチーヌと、ふとしたことからコゼットの恋心に気づくジャンバルジャンの二人が間に入り、マリユスとコゼットはすれ違ってしまう。
絶望したマリユスが、死を望み、革命に身を投じる。
ジャンバルジャンの捨てたと思われた欲が、コゼットを通して顕となり、人間の業を考えさせられる。悲劇的とも言える運命の中、各々がどんな行動を取り、結末を迎えるのか、最終巻が気になる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前巻から場面が変わり、マリユスという青年が主人公となる。
マリユスは祖父に育てられ、その祖父と父は、政治的な信条の相違から疎遠に。そのため、マリユスも父に愛されていないと感じていたが、ひょんなことから父親の真意を知る。それをきっかけに、マリユスは独り立ちする。
貧窮の中、なんとか生活を立てた中、彼はコゼットを恋する。ただ、彼の住まいの隣には偶然にもコゼットの養父であった、テルナディエが住んでおり。。。
最後はサスペンスや冒険活劇を思わせる山場。
偶然ながら、マリユスの目の前で、ジャンバルジャン、ジャヴェール、テルナディエが邂逅する。
辛くもジャヴェールから逃げおおせたジャンバルジャンだが、やはり過去が追い縋ってくる。