あらすじ
第二部「コゼット」。みずから自分の過去を明らかにしたために、市長から一転してふたたび監獄生活にもどったジャンは、軍艦で労役中にマストから海に飛びこんで巧みに脱出する。自由を得た彼は、死に瀕した売春婦ファンチーヌとの約束にしたがって、幼くして捨てられたその娘コゼットを悪辣な養父母のもとから救い出し、彼女を伴ってパリの暗闇の中へと潜入する……。
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魂が震えるような感動がある。
所々難しい部分もあるが、途轍もなく面白い。ジャンバルジャンとフォーシュルバン爺の企てにはハラハラドキドキしたし、コゼットを救い出した時には心が痛快になった。
荘厳な作品とはまさにこの作品の事を言うのかもしれない。次巻も楽しみ。
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2巻も素直に面白く読めました。
2巻の読みどころは、コゼットを取り戻すに来たジャン・ギャルバンと強欲な養父母とのやり取り、手に汗握るパリ市内の追跡劇、ジャンを命の恩人と慕う修道院の庭番の活躍など。
冒頭のワーテルロー戦の詳細な記述、終盤のユゴーによる修道院の功罪論は少々退屈でした。2巻の挫折ポイントと思いますが、物語を深く鑑賞する為に必要な記述と思います。
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第二部「コゼット」
最初の時代描写のためだとは思うが、ワーテルローの戦いがすごく詳細に書かれており、うっとおしかった。
大きなつながりがあるわけではないのなら、少しは割愛してほしかった。
ただ、コゼットを奪還しそれを守るために知恵を振り絞るジャン・ヴァルジャンは格好良かった。また、そのをやってのけた後に平和に暮らす二人の描写はほほえましかった。
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第一部「ファンチーヌ」がハラハラドキドキの展開であるとすれば、この第二部「コゼット」は実に粛々と物語が進んでいく。ゆっくりと、沁みるように。
第二部はいささか話が難しく、読むのにすこし手間取った。フランス革命について、修道院についてと、本題とは別に(知識としてあったほうがよいので書いたのだと思うけど)学術的、哲学的な記述が多かったためだと思う。
全体的に緊張感のある内容で、薄暗い印象の第二部。しかし最後には雲間から光が差し込むように、幸福の兆しが見えてきたので、穏やかに読み終えることができた。
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一気に読み終えた。
ジャベールからの逃走劇、修道院からの脱出。手に汗を握る展開。
修道院についての余談に、ユゴーの思想が強くでていて興味深い。
ワーテルローの戦いのくだりは、歴史と地理の知識があればもっとおもしろいんやろなぁ。
「正しい人は眉をしかめることはあるが、決して悪意の微笑は浮かべない。私は怒りは理解できるが、悪意はみとめない。」p.336
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第二部「コゼット」。自ら自分の過去を明らかにしたために、市長から一転して再び監獄生活に戻ったジャンは、軍艦で労役中にマストから海に飛び込んで巧みに脱出する。自由を得た彼は、ファンチーヌとの約束にしたがって、幼くして捨てられたその娘コゼットを、悪辣な養父母のもとから救い出し、彼女を伴ってパリの暗闇の中へと潜入する──。
テナルディエ家でのコゼットの凄惨な生活に、とても胸が締め付けられた。そこに突然現れたジャンによって救い出され、安息を得たのも束の間、今度はジャンがジャヴェールによって追われることになる。その息つく間もない逃亡劇に、時間を忘れて夢中で読んだ。
辿り着いた先での修道院の下りは、説明はよくわからなかったが、フォーシュルヴァン爺さんとの再会や一度門の外に出るためにジャンが採った方法の奇抜さは実にユニークだったと思う。
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名作中の名作。ユゴーの代表作の一つ。何人かに訳された中の1つで佐藤朔訳版。訳が古いので文体なども古く、いま読むと読みづらい作品です。ユゴーの作品はストーリーを追うだけではなく、当時の物語の背景などわき道が多く更に読みにくい。しかしユゴーワールドに入り込んだら最後、次を次をとどんどん惹かれ最後まで目が話せなくサイドストーリーなども楽しみになってしまう。フランスに興味が出てくる作品です。
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11/21- まあ100ページまでジャン・バルジャンが出てこない笑 イギリスとの戦争の話なので、内容的には必要なのかな? コゼットがミュージカルよりひどい扱いされてて可哀想だった。
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前巻で亡くなったファンチーヌの娘、コゼットと、刑務所から脱獄したジャンバルジャンの交流を軸に話が展開する。
途中、ナポレオンの敗戦と修道院に関する、本筋と離れた著者による解説がある部分が、やや読みにくいが、その他は古典といえるほど古い話であっても、引き込まれる面白さがある。特に最終盤の不法に侵入した修道院から、いかにしてジャンバルジャンが逃げ出すか、というのは、現代ミステリーにも一脈通じるスリルが味わえる。
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一巻目のファンチーヌの話は、本当にハラハラしながら読みましたが、二巻目のコゼットの話はゆったりしたかんじで読みやすかったです。
ジャンバルジャンは、再び牢獄に入ってしまい、ファンチーヌとコゼットのことについて約束したことはどうするのかなと思いましたが、ジャンバルジャンは見事に牢獄から抜け出して、コゼットを助けに行ったので良かったです。
牢獄から抜け出したジャンバルジャンですが、ジャベールに追われながらコゼットと逃げるシーンは、ハラハラドキドキしながら読みました。でも、無事に修道院で庭師として働いていたフォーシュルバンに助けてもらい、コゼットと共に修道院で暮らすことになったので安心しました。
映画にはないシーンが本にはたくさんあるので、夢中になって読んでしまいました。
三巻目は、いよいよマリウスが登場するので、楽しみです。
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1巻と同様、始まりの100ページが長い!
時代背景の描き込みかも知れないが
途中で修道院の話が、もうひとつ加わると
物語のどこに、どうつながるのか、そっちが興味の対象。
とは言え、コゼットを軸に、ジャベールやフォーシュルヴァン
を加えてにドラマもしっかり動いており
物語の大きな流れ、うねりを感じる五分の二
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あっというまに読んでしまった・・
コゼットのターン。
もう、ぜんぶおもしろいんですけど、あーたまらん、って思ったポイントは、
宿屋で虐げられているコゼットが、しかられたくなくて平気でおかみさんに嘘つくところ(なんてミゼラブル・・!)と、修道院の描写でした。
レミゼはたまに本筋に対しては補完でしかないようなことをえんえん書いてるくだりがありますけどそれがなんともいえずすばらしい・・。
あと、ふたりが愛にめざめるところもすてきでした。
つぎはついにマリユスか・・ひきつづき3巻にとりかかります。
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映画では自分がジャン・ヴァルジャンだと名乗りでた後も別に逮捕されていなかったと思うが、原作ではジャン・ヴァルジャンは再度逮捕・服役。その後、海に投げ出されそうになった人を救いつつ再脱獄。なんか20世紀少年のオッチョとイメージが重なる。
ワーテルローの戦いについてもかなり詳細に書いてあった(飛ばしたけど)。宿屋の親父とマリウスの親父とのエピソードは映画になかったよな
コゼットを救い出してパリに潜伏していたジャン・ヴァルジャンがジャヴェールに見つかって逃げ、修道院に匿われるというシーンは映画だとどうなってたかなぁ。。。それにしても修道院そのものについて延々と語られても。。。ということでここもかなり飛ばした。
レトリックについての本を読んだ後だから、いろんな手法に気がついた。直喩や隠喩はもちろんガンガン使うし、列挙とかもうやめてほしいレベルだし、対比はよくやるし、あとわざと途中までしか言及せずにあとはわかるよね?という感じの表現もちらほら。
1行毎に話者の変わる台詞のページもあって、2ページ改行なしの台詞だけじゃないんだなと思った。
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全5巻。ジャン・バルジャンの善と悪の葛藤の日々。ラストは号泣。司祭様に救われるシーンが一番好き!けどね、全3巻くらいにまとめられると思う。読むのツラかったよ。
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あれ、(1)を選択したつもりやってんけどなあ。。いいストーリーじゃない?やっぱりいい作品っていうのは子供が読んでもいいもんだね。もっとも子供のときはこのやたら哀しいストーリーを読み返すほど私は不幸せではなかったけれども。
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史実としての戦争や宗教の語りはなかなか理解して読めなかったけど、コゼットが救われていくところは感動した。
「人間の高潔さの中で最も神聖なもの、他人のための贖罪だ」
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ユゴー 「 レミゼラブル 2 コゼット 」 ジャンバルジャンの破滅 と コゼットとの出会い
ワーテルローの戦い
*ナポレオンの破滅→世界の方向転換
*勝利の後に急速に成長するのは 未開民族だけ〜しはしば戦争に負けて進歩を遂げることがある〜負けるが勝ち
*フランスは諸国民の魂を目覚めさせるためにある→自由はフランスから光を放つ
著者の思想
*ニヒリズムに価値はない→虚無は存在しない→全ては 何ものかである
*人間はパンより肯定で生きている→哲学はエネルギーでなくてはならない→人間の改良に努力しなければならない
*理想とは 人間精神にとって 呼吸でき 食べることができるものでなければならない
「信仰と愛という2つの原動力なしに 人間を出発点と考えられず、進歩を目的と考えることもできない」
*進歩は目的である。理想は典型である。理想は神である
*理想、絶対、完全、無限 どれも同じ金額である
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#レミゼラブル #ユゴー #奇跡
『180度のことさら』
コゼットが闇にたたずみ、震える世界から、
ジャンバルジャンとの奇跡的な出会いによって、
人生が変わりはじめる。
コゼットとジャンバルジャンとの運命的な出会い。
その瞬間が私にとって心に染み渡るストーリー。
しかし、ユゴーの戦争や宗教に対する辛辣な吐露がときには惹きつけ、時には弾き飛ばされる。
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脱線が多いが、実は脱線ではなく上手い伏線だったりする。また話がとても上手に繋がっていて感心する。結局、ユゴーは敬虔なカトリック教徒だったのだろうか。
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第二部「コゼット」
またも前半約100Pは本筋と関係ないw辛かったw
いや、でもこの時代の背景とかはよくわかるようになってますけどね。
さりげなくテナルディエが絡むのは面白いし。
エポニーヌの妹とか、
バルジャンとジャベールの追いかけっことか、修道院での暮らしとか、
ミュージカルではごっそりそぎ落とされた部分が満載の巻。
個人的には後半の墓地云々の部分が面白かった。
ユゴーの語る宗教観も読みごたえあり。
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コゼットと出会っていよいよ話が動きだしました。ジャベールの手を何とかすり抜けて穏やかな暮らしをするジャン・ヴァルジャンの幸せな時間でしょうか。
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第二部「コゼット」である。とはいえ、ファンチーヌの娘、コゼットのことが語られているのではなく、二つの大きな挿話、というより、ユゴーの時代描写が大部分を占める。第一の挿話は、テナルディエを引き出すためのワーテルローの戦いであり、第二の挿話は修道院の制度や暮らしぶりである。ワーテルローでは、ナポレオンの天才が、堅実なウェリントンに敗れるところを詳細に描き、19世紀という理性の時代がナポレオンの独裁を許さなかったことを示し、修道院の話では、聖と俗の対比をめぐる思索が展開されている。フランス革命の理性主義は、信仰にも及ぶのであるが、ユゴーはなお「真の宗教」を認めている。しかし、修道院生活が自由をを圧殺することを批判してやまない。こうした自由の放棄をとおして、他人のために贖罪を行う人間の気高さが描かれているともいえよう。ストーリーとしては、ジャンバルジャンがコゼットをテナルディエから救い出し、パリでジャヴェールの追跡をふりきって、プチ・ピクピュス修道院に逃げ込み、そこで、以前馬車の下敷きになっているところを助けたフォーシュルヴァンと出会い、修道女の葬式を利用して、棺桶にかくれ、脱出したあと、コゼットをつれて、フォーシュルヴァンの弟として修道院で働くようになるまでを描く。ジャンバルジャンが監獄と修道院について、欠乏生活や社会との断絶や、贖罪という点が両者に共通しているが、一方には怨嗟があり、もう一方には愛があると気づくところは、幸福について深く考えさせるものである。