佐藤朔のレビュー一覧

  • レ・ミゼラブル(三)

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    本当に面白い。はらはらドキドキしてしまう。

    マリユスがコゼットを追いかけているのを警官だと勘違いして逃げられる。
    「マリユスー!」

    隣人がテナルディエ夫妻だった。
    「お前らかこの野郎!」

    「ジャヴェール警部に会いたいと言えばよろしい」
    「あかーん!」

    この巻は一番面白かったです。新しく出てきたマリユスが、今までの因縁や伏線を見事にあの一室で回収しながらのアクション。
    ジャヴェールが登場してその場を収めるシーンは小説ではなくドラマや漫画のような雰囲気。
    ジャンはどうなる事やらと、助けてもらった後のいざこざを心配していたので、逃げてくれてよかったです。窓から逃走。次の巻を買っておいてよかっ

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    2013年12月04日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    父がいつか読みたい本と言っていたので、気になって購入。
    比較的早く読み終えてしまい、早く続きが見たい。
    ドキドキハラハラして、ジャン、マドレーヌに感情移入してしまう。
    彼は確かにパンを盗んだ。たったそれだけのことでここまで善行や幸せを許されないのは何とも悲しい話です。
    これからどうなるのか、あと三冊。ジャンに平穏は訪れるのか・・・。

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    2013年09月28日
  • レ・ミゼラブル(五)

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    ネタバレ

    第五部「ジャン・ヴァルジャン」
    暴動のさなか、コゼットのためにマリユスを助けに行くジャン・ヴァルジャン。自分のためでなく、また、自分の血のつながった娘ではないにもかかわらず、コゼットのために動くジャン・ヴァルジャンは格好良かった。また、コゼットとマリユスが結婚した後、身を引こうとするジャン・ヴァルジャンも揺らぎながらも自身の正義に従って生きているかんじがして、格好よかった。マリユスに自身の生い立ちを語ったのも、司祭に習った正義に従ったため、というのも良かった。
    ティルディナイがジャン・ヴァルジャンを救ったり、マリユスの誤解を解く手がかりとなったりしたことが、作者の構成力の高さをうかがえた。

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    2013年08月04日
  • レ・ミゼラブル(四)

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    ネタバレ

    第四部「プリュメ通りの牧歌とサン・ドニ通りの叙事詩」
    やはり、印象的なのは、やっと巡り合うことができたコゼットとマリユスの邂逅シーン。そして、テルディナイの娘なのに(という偏見だが(笑))マリユスのために尽くすエポニーヌの献身さ。この二つであろう。
    途中途中の解説や作者の私見は興味深く、勉強になるが、話の腰を折っている気がしてならない。

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    2013年08月02日
  • レ・ミゼラブル(三)

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    ネタバレ

    第三部「マリユス」
    新たな主人公、マリユスの一族の話とマリユスの生い立ち、そして、思考の変化を追っていった。最後は、マリユスの父親の恩人であるテナルディと対峙して終わっていく。
    全体的に面白くなかった。思想的な話もイマイチに思えた。

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    2013年07月31日
  • レ・ミゼラブル(二)

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    ネタバレ

    第二部「コゼット」
    最初の時代描写のためだとは思うが、ワーテルローの戦いがすごく詳細に書かれており、うっとおしかった。
    大きなつながりがあるわけではないのなら、少しは割愛してほしかった。
    ただ、コゼットを奪還しそれを守るために知恵を振り絞るジャン・ヴァルジャンは格好良かった。また、そのをやってのけた後に平和に暮らす二人の描写はほほえましかった。

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    2013年07月27日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    ネタバレ

    第一部「ファンチーヌ」
    ジャン・ヴァルジャンの生い立ちと司祭との出会い。そして、その司祭に感化され改心して登りつめた地方の市長の座。それを、葛藤はあったとはいえ、捨て去る決心をして、濡れ衣を着せられているものの所へ自分の正体とともに救いに行く。司祭の教えだけで、これほどまでに利他的になれるのは、すごいことと思った。また、ファンチーヌの娘への愛情やジャヴェールの不正を憎みすぎる気持ちの描写が細かく、そういう点も含めて、名作と言われているような気がした。

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    2013年07月27日
  • レ・ミゼラブル(五)

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    ネタバレ

    読み終わったいまとなっては、もはや感動しかない。内容のレビューなんてとてもする気にはなれない。
    そもそもこれは本当に小説なのだろうか。小説とはなんなのだろうか。
    この作品は、小説という形を借りた、小説とは違うもっと別の「なにか」のように思えてならない。しかしそれはなんなのだろう、と考えたときに、うまく言い表せる言葉が見つからない。
    この作品では、作者の言いたいことすべてが余すところなく綴られている。いわゆる「小説」ならば蛇足となることも、すべて書かれている。正直、読んでいて辟易としたが、これはなくてはならないものだと思う。物語としては必要はないのかもしれないが、この作品はただの物語ではないと考

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    2013年07月07日
  • レ・ミゼラブル(四)

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    ネタバレ

    クライマックスへ向けての大きなうねりに飲み込まれた。
    コゼットとマリユスの逢瀬がとても純情で、美しく、幸せに満ちていた。読んでいて幸せな気分になった。

    だけど、それをドン底まで叩き落すのがこの作品。相変わらずのジャック・ナイフ的な二律背反。

    マリユスにも幸せになってほしいし、コゼットも救われてほしい。だけど、ジャン・ヴァルジャンにも加護があるように祈りたい。

    物語はいよいよ大詰め。クライマックス。楽しみでしかたがない。

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    2013年06月19日
  • レ・ミゼラブル(三)

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    ネタバレ

    うんちくが長くて長くて、辟易としたけれど、やっぱり面白い。マリユスが絶望的な二者択一に迫られるシーンは、本当に手に汗を握った。

    登場人物たちが複雑に絡み合ってきて、いよいよ、という状態で3巻は終了する。役者はそろったのか、これからが本番という感じがするので、感想は後ほどまとめて書くことにする。

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    2013年04月21日
  • レ・ミゼラブル(五)

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    読み終わりました。
    ここまで良いとは思いませんでした…このような作品に出会えて、幸せです。

    映画は見ていませんが、やはり原作は良いですね。
    誰もが一度は読むべき作品です。

    あー、幸せ!本当に幸せ!

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    2013年04月09日
  • レ・ミゼラブル(二)

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    ネタバレ

    第一部「ファンチーヌ」がハラハラドキドキの展開であるとすれば、この第二部「コゼット」は実に粛々と物語が進んでいく。ゆっくりと、沁みるように。

    第二部はいささか話が難しく、読むのにすこし手間取った。フランス革命について、修道院についてと、本題とは別に(知識としてあったほうがよいので書いたのだと思うけど)学術的、哲学的な記述が多かったためだと思う。

    全体的に緊張感のある内容で、薄暗い印象の第二部。しかし最後には雲間から光が差し込むように、幸福の兆しが見えてきたので、穏やかに読み終えることができた。

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    2013年03月13日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    小説を読んでいて、久しぶりに圧倒された。それが今日の作品ではなく、古典文学であるこの作品であるということは、少し残念ではあるけれど、しかし新しい出会いであることには変わりない。

    これがほんの第一部であるということへの驚きと期待。まだこの作品の世界が広がっているという喜び。そしてそれはある種の絶望的な情緒でもある。

    人間の喜怒哀楽が徹底的に描かれていて、それは読んでいて心地良いというレベルではなく、思わず目を伏せてしまうほどの描写で、それでもページをめくらずにはいられないという、「リアル」と「リアリティ」の紙一重で、読者(「読書家」とはあえて書かない)の倒錯的であるこの快感をひしひしと感じら

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    2013年03月01日
  • レ・ミゼラブル(五)

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    やっと最後までたどり着いた。バリケードからジャン・ヴァルジャンがマリユスをつれだすところ、テナルディエと会うところ、ジャヴェールと会うところ、微妙に映画と違う。重症だったマリユスがなんであんな簡単に回復して、あんな元気だったジャン・ヴァルジャンがなんであんなタイミングよく死ぬのかと疑問だったが原作で解決した。というか映画で最後フォンティーヌが出てくるのはやはりあれは司祭のほうが良かったのではないか。

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    2013年02月22日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    名作と呼ばれる作品は昔から苦手だったのですが、
    この本を読んで、その偏見がなくなりました!
    5巻すべて読むのに2ヶ月以上かかりましたが、読んでよかったと思います。

    だけど、作者が伝えたいことが(それもとても強く伝えたいことが)何かあるのはわかっているのに、それが何なのかがわからない。
    これかな?と思うと、なんだか違うな、って次に思わされたりして。
    時間はかかるけど、もう一度読みたいです。作者が何を伝えたくてこんな超大作を書いたのか、知りたいです。

    これだけ長いので、色々と心に響く部分はあるのですが、個人的にはジャンヴァルジャンが良心と欲求に葛藤している部分(数回あります)が、共感できてよか

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    2013年02月11日
  • レ・ミゼラブル(二)

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    一気に読み終えた。
    ジャベールからの逃走劇、修道院からの脱出。手に汗を握る展開。
    修道院についての余談に、ユゴーの思想が強くでていて興味深い。
    ワーテルローの戦いのくだりは、歴史と地理の知識があればもっとおもしろいんやろなぁ。

    「正しい人は眉をしかめることはあるが、決して悪意の微笑は浮かべない。私は怒りは理解できるが、悪意はみとめない。」p.336

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    2013年01月12日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    映画を見る前に再読。
    ものすごくおもしろかった記憶はあるのに、ストーリーを全然覚えていなくて、また新鮮な気持ちでよんだ。
    結局、映画を途中で観てしまったけど、本のほうが濃くておもしろい。
    回りくどいんやけど、いろいろなことがあとでつながっているから読み飛ばせない!

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    2013年01月12日
  • レ・ミゼラブル(五)

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    ミュージカルのレミゼにはまり、本も5冊まとめ買い。
    ストーリーに全く関係のない歴史的な難しい部分などがかなりあり、飛ばし読みしたところもある。

    でも、色々と考えさせられる本で、これぞ文学!という印象。
    最後は号泣した。

    もう少し歳をとったらもう一度読み直したい。

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    2011年07月15日
  • 革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    高校生の頃、サルトルゼミで、サルトルを読んでいました。ちょっとした解説や批評、文学以外はちんぷんかんぷんでした。この本を読んで、カミュに興味をもち、カミュの本もたくさん読みました。そういうきっかけを与えてくれた本なので、感謝しています。
    論争の表面的な言葉は、原文によらないとニュアンスが伝わらないと諦めているので、特に気にはなりませんでした。

    この本を読んで、カミュが好きになったことを記録します。それまでは異邦人しか読んだ事が無く、どう理解したらいいか分からずに、好きとも嫌いとも言えませんでした。本書を読んだ後、カミュの出ている翻訳はかたっぱしから読みました。

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    2011年08月21日
  • レ・ミゼラブル(一)

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    マブーフのじいさんが旗を立てに行くシーンが大好きです。ユゴー先生の修道院についての考察も興味深い。「修道院は結果として極度の自己犠牲を持つ極度の利己主義である」。
    訳も素晴らしい。

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    2011年03月23日