清水由貴子のレビュー一覧

  • 初めて書籍を作った男 アルド・マヌーツィオの生涯

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    特に深い理由もなく、題名に惹かれて購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の主人公アルド・マヌーツィオは15世紀後半~16世紀前半のイタリア人で、現代にもつながる多くのイノベーションを出版分野で生み出した人物。本のオビにも書いてありますが、今では当たり前の目次、カンマ、ページ番号、献辞、文庫本というスタイルを生み出しました(ところでオビは誰が発明したのでしょう?)。私は出版業界の人間ではありませんが、本書によれば、出版業界の人間からすれば活版印刷を発明したグーテンベルクと同じくらい有名な人物のようです(2015年には没後500周年を記念した大々的なイベントが世界的に行われたとのこと)。

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    2023年05月08日
  • パードレはもういない 下

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    大団円!でいいんだよね?

    フルスピードで駆け抜けたはずの上巻からさらにスピードがあがるあがる
    幻の6速ギア、ルシファーズハンマーかよ!というね

    急展開の連続でもうわけわからんくなって迎えたラストでシリーズ最大の謎が解き明かされ…ないのよ!w
    あの人が実はあの人であの人があの人にあーもう!
    これから読む人のためにはほんのちょっとの匂わせもできません!

    とにかく面白かった!

    そして気になるコロンバとダンテの仲は?!
    ふふふふ( ̄ー ̄)ニヤリ

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    2022年08月22日
  • パードレはもういない 上

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    最初からこれで大丈夫なの?

    マリオカートのロケットスタートが成功した時のように物語は唸り声をあげて始まります
    そしてその後もさながら熟練のプロゲーマーのようにAボタンから指が離れることはなく走り続けます

    もう最初からクライマックスのような、普通なら物語の終盤に見せるよなスピード感で大丈夫なん?って思いましたがそのまま上巻を駆け抜けてしまいました
    でもよく考えたら三部作を一つの物語と捉えればもう終盤でこのスピード感にも納得です

    衝撃の結末を迎えた前作から15ヶ月、女刑事コロンバは警察を辞め隠遁生活を送っています
    ある夜、近隣で起きた殺人事件に巻き込まれ行動開始…

    そして遂にバディが再結成

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    2022年08月22日
  • 死の天使ギルティネ(下)

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    よーし、そういうことならそこを動くな

    もちろんスッキリなどさせてくれなかった
    理由は簡単だ
    本作『死の天使 ギルティネ』はコロンバ&ダンテ三部作の第二部だからだ!

    最終章は7回くらい読み直した
    そのくらい衝撃かつ悲しい結末
    全てのことに気が付いたとき、本当に大切な人はいつでもそばにいてくれたと気付いたとき、いつだって自分を守るために己の限界を超えようとしてくれたと気付いたとき、自分の気持ちや信じてもらえない悲しみを押し殺してでも助けてくれようと立ち上がってくれたと気付いたとき…全ては遅すぎた?
    そんなことはない!まだ間に合う!
    理由は簡単だ
    まだ第三部があるから!

    ここでスッキリ

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    2022年08月13日
  • 死の天使ギルティネ(上)

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    もう!二人は一緒にいないとダメなのに!

    またしても停職をくらう女刑事コロンバと閉所恐怖症のコンサルタントダンテは相変わらず苦難の連続だ
    だからこそ二人は互いに助け合わないといけないのにすれ違ってばかりだ
    相手を信じられないのは相手を信じる自分が信じられないからだ
    もっと自信を持って助けてと言えばいいんだ
    お互いに
    自分は相手が助けるに値する人間だって自信をもって

    上巻は最後までイライラしっぱなしだ
    つまりは作者の思い通りということだ
    もう!
    下巻でスッキリさせてくれなかったらグーで殴ってやる

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    2022年08月13日
  • パードレはそこにいる 下

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    もうやめてあげて!

    コロンバとダンテのコンビは思わずそう叫んでしまいそうなほど苦難の連続です
    それでなくとも2人は大きなトラウマを抱えていてとんでもない弱点を抱えているのに
    なんとか頑張って危機を脱しても10ページも持たずに苦難の雨あられ
    二人合わせて少なくとも7回は死にかけます(集計適当)
    しかも最後にとんでもないのが降ってきてまだ苦しめるの?もうやめてあげて!と叫んじゃいますほんと
    それでも二人はお互いの弱さを認め助け合い、弱さを補ってあまりある長所を信頼しあって逃げずに闘い続け最後には互いがなくてはならない存在となっていきます
    この過程がいいんだまた

    思いもよらない人物の助けも借りつ

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    2022年07月09日
  • パードレはそこにいる 上

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    うひゃあ面白い!そして読みやすい!

    休職中の女性捜査官コロンバと失踪人専門コンサルタントのダンテはふたりともとんでとないトラウマを抱えていて生きづらい上に時にとんでもないピンチを呼び込んだりする

    この2人がバディとなってぶつかり合いながら信頼関係を築いていく過程がすごい良い!

    イタリアミステリー侮れないぞ!と思いつつ下巻へGO!

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    2022年07月07日
  • 三時間の導線 下

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    ネタバレ

    うーん。そうくるか。

    このシリーズは、最後の最後に驚きのどんでん返しが起きるような作品ではないので、予想外の事はあまり置きません。とはいえ、組織の頭目の最後はあっけなかったですね。途中で、「なんか、彼怪しいな。伏線?」と思っていたんですが、半分当たって、半分外れたという感じでしょうか。

    なにやら、シリーズは続くっぽいです。最初が“3秒”、次が“3分”、今回が“3時間”という事は、次は“3日”??長くね?

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    2021年08月20日
  • 三時間の導線 下

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    三時間は、三分や三秒と同じくらい長かった。

    いやぁ、これまた読むのを止められない小説だったことよ。グレーンスが走るところは胸がアツくなりますね。不自由な脚に、年老いた体に鞭を打って走る姿に。
    年々ガンコになるのかと思いきや、少しずつ丸くなっていく様で微笑ましさも。
    解剖技術者との展開気になるわ~~!!

    本筋事態は前作もそうだったんだけど組織犯罪の規模が大きくなると、犯罪者の狂気っぷりが小さくなるのが少し残念。

    そういや検事出てこなかったな。エリートは1人出せば充分なのかな笑

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    2021年05月24日
  • 三時間の導線 上

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    三秒、三分と続き今度は三時間!
    まだ上巻読んだだけですが、相変わらず読ませるな~。
    しかしグレーンス警部も年取ったなと思わざるを得ない感も、少なからずある。。。

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    2021年05月23日
  • 三時間の導線 下

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    グレーンス警部シリーズ第7弾。難民問題が事件へとつながっていく。大量の難民がコンテナで運ばれ亡くなっていく現実。そこにビジネスとして介入する組織。人を人とも思わないような環境に置くこと。それに対するグレーンスの怒り。いつも苛立ってばかりのグレーンスだけれど今作は信頼というのも一つのテーマにもなっていてある交流でこれまであまり見れなかったグレーンスの姿が見える。アクションシーンも冴えているけれど今作は特に感情の面で読み応えがある。ラストもなんとも言えない気持ちが残るし事件の大きさ、悲惨さが読み終えた後も残り続ける。

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 下

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     グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。

     『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。

     以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 上

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     グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。

     『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。

     以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 下

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    初期の頃のバリバリの社会派の影を薄めつつ、うまく路線変更してきてるかなと。
    なんにしろグレーンスの変貌ぶりに愛情を感じた。

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    2021年05月08日
  • 三時間の導線 下

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    アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 下』ハヤカワ文庫。

    グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。2017年にコンビを組んでいたベリエ・ヘルストレムが急逝したことにより、アンデシュ・ルースルンドの単独名義で書かれた最初の作品になる。

    本作は、西アフリカとスウェーデンを舞台にした北欧冒険ミステリー小説と言っても良いだろう。クレイグ・トーマスの傑作傑作小説『闇の奥へ』に優るとも劣らない非常に面白い作品である。ストーリーの面白さもさることながら、登場人物の関係も『闇の奥へ』の主人公、ケネス・オーブリーがグレーンス警部なら、パトリ

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    2021年05月07日
  • 三時間の導線 上

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    アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 上』ハヤカワ文庫。

    グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。つまりはグレーンス警部シリーズにして、ピート・ホフマン・シリーズでもあるのだ。

    64歳となったグレーンス警部の前に再び奇妙な事件が立ち塞がる。これまでのシリーズ同様、予想外の事件から幕を明け、スウェーデンはおろかヨーロッパを飛び出し、世界の暗部で起きる壮大な事件へと展開していく。

    ストックホルム南病院の遺体安置所で22体しか無いはずの遺体が1体増えるという事案が発生。増えた遺体はアフリカ出身の男性であること以外は素性は全く不明

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    2021年05月06日
  • パードレはもういない 下

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    終わった…ふたりの長い戦いがやっと…
    たくさんの犠牲が本当辛くて…コロンバはどんな気持ちなのかと思うとなんかもう、抱きしめたくなる。
    そしてダンテ含め全員が、パードレによって、あの場所によってたくさんのものを失い狂わされたんだなぁ。なんてやるせないんだろう。

    三部作、最後まで読めてよかった。

    ルーポ!お前本当もう!!

    これからは、穏やかに、美味しいコーヒーとともに過ごすふたりでいてほしい。
    ふたりの関係はめちゃくちゃかわいかった…なんなのもうふたりともかわええ。そこだけが癒し…。

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    2019年11月26日
  • パードレはもういない 下

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    「パードレは、そこにいる」
    「死の天使ギルティネ」と続く三部作の完結編

    下巻!!ここ最近での一番のおすすめ本

    失踪人探しのスペシャリストであり、自身も誘拐、監禁事件の被害者であるダンテと、とある事件で(心身共に)傷を負った破天荒警官のコロンバのコンビが、昔ダンテを誘拐した男「パードレ」を追うシリーズ

    原本が出て、いつ翻訳されるのか待ちに待っていたものの、いざ発売されたら嬉しくて大事に読もうと全二作を読み返した。(なんか照れて、発売日に買わなかった…という奇行)

     海外ドラマでは、たいがい一話完結の話をこなしつつ、ラストの方で主人公が対峙しなくてはならない一番のテーマや宿敵に挑む話を持っ

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    2019年11月11日
  • パードレはもういない 上

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    「パードレは、そこにいる」
    「死の天使ギルティネ」と続く三部作の完結編

    前回から2年くらい経ってるので前作を読み直してから、読み始める。

    失踪人探しのスペシャリストであり、自身も誘拐、監禁事件の被害者であるダンテと、とある事件で(心身共に)傷を負った破天荒警官のコロンバのコンビが、昔ダンテを誘拐した男「パードレ」を追うシリーズ

    …何というか、二部のギルティネが凄まじくぶった斬られたまま終わってしまったため、読んだ当初は「えっ!」
    と叫んでしまったが(ややキレ気味)
    今回再読してみると、当時は続きが気になり荒々しく読み進めてしまっていたのだと反省…
    しっかりと面白かったです。

    そんなわけ

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    2019年11月07日
  • パードレはもういない 下

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    終わったー!!
    パードレがついに完結んんんん!
    長かったよ〜三部作長かったよ〜

    ダンテくんもコロンバも相変わらずで、そして少しばかり進歩していてよかった。

    少し前作から時間が空いて忘れてる部分もあったから後でギルティネも読み返そうかな。

    そしてなんだかレオくんが可愛そうだったな。

    『パードレ』は第一作で死んだにも関わらずこうしてラストまでその存在でダンテやコロンバだけでなく読者をも恐怖におとしいれる。その悪は、殺しても捕まえても破壊しても次から次へと形を変えて、やってくる。

    それはまるで現実世界への風刺のような。

    二人の物語はこれで終わりだけれど、ダンテくんとコロンバがあーだこーだ

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    2019年11月03日