清水由貴子のレビュー一覧
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特に深い理由もなく、題名に惹かれて購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の主人公アルド・マヌーツィオは15世紀後半~16世紀前半のイタリア人で、現代にもつながる多くのイノベーションを出版分野で生み出した人物。本のオビにも書いてありますが、今では当たり前の目次、カンマ、ページ番号、献辞、文庫本というスタイルを生み出しました(ところでオビは誰が発明したのでしょう?)。私は出版業界の人間ではありませんが、本書によれば、出版業界の人間からすれば活版印刷を発明したグーテンベルクと同じくらい有名な人物のようです(2015年には没後500周年を記念した大々的なイベントが世界的に行われたとのこと)。
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最初からこれで大丈夫なの?
マリオカートのロケットスタートが成功した時のように物語は唸り声をあげて始まります
そしてその後もさながら熟練のプロゲーマーのようにAボタンから指が離れることはなく走り続けます
もう最初からクライマックスのような、普通なら物語の終盤に見せるよなスピード感で大丈夫なん?って思いましたがそのまま上巻を駆け抜けてしまいました
でもよく考えたら三部作を一つの物語と捉えればもう終盤でこのスピード感にも納得です
衝撃の結末を迎えた前作から15ヶ月、女刑事コロンバは警察を辞め隠遁生活を送っています
ある夜、近隣で起きた殺人事件に巻き込まれ行動開始…
そして遂にバディが再結成 -
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よーし、そういうことならそこを動くな
もちろんスッキリなどさせてくれなかった
理由は簡単だ
本作『死の天使 ギルティネ』はコロンバ&ダンテ三部作の第二部だからだ!
最終章は7回くらい読み直した
そのくらい衝撃かつ悲しい結末
全てのことに気が付いたとき、本当に大切な人はいつでもそばにいてくれたと気付いたとき、いつだって自分を守るために己の限界を超えようとしてくれたと気付いたとき、自分の気持ちや信じてもらえない悲しみを押し殺してでも助けてくれようと立ち上がってくれたと気付いたとき…全ては遅すぎた?
そんなことはない!まだ間に合う!
理由は簡単だ
まだ第三部があるから!
ここでスッキリ -
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もうやめてあげて!
コロンバとダンテのコンビは思わずそう叫んでしまいそうなほど苦難の連続です
それでなくとも2人は大きなトラウマを抱えていてとんでもない弱点を抱えているのに
なんとか頑張って危機を脱しても10ページも持たずに苦難の雨あられ
二人合わせて少なくとも7回は死にかけます(集計適当)
しかも最後にとんでもないのが降ってきてまだ苦しめるの?もうやめてあげて!と叫んじゃいますほんと
それでも二人はお互いの弱さを認め助け合い、弱さを補ってあまりある長所を信頼しあって逃げずに闘い続け最後には互いがなくてはならない存在となっていきます
この過程がいいんだまた
思いもよらない人物の助けも借りつ -
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グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。
『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。
以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、 -
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グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。
『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。
以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、 -
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アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 下』ハヤカワ文庫。
グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。2017年にコンビを組んでいたベリエ・ヘルストレムが急逝したことにより、アンデシュ・ルースルンドの単独名義で書かれた最初の作品になる。
本作は、西アフリカとスウェーデンを舞台にした北欧冒険ミステリー小説と言っても良いだろう。クレイグ・トーマスの傑作傑作小説『闇の奥へ』に優るとも劣らない非常に面白い作品である。ストーリーの面白さもさることながら、登場人物の関係も『闇の奥へ』の主人公、ケネス・オーブリーがグレーンス警部なら、パトリ -
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アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 上』ハヤカワ文庫。
グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。つまりはグレーンス警部シリーズにして、ピート・ホフマン・シリーズでもあるのだ。
64歳となったグレーンス警部の前に再び奇妙な事件が立ち塞がる。これまでのシリーズ同様、予想外の事件から幕を明け、スウェーデンはおろかヨーロッパを飛び出し、世界の暗部で起きる壮大な事件へと展開していく。
ストックホルム南病院の遺体安置所で22体しか無いはずの遺体が1体増えるという事案が発生。増えた遺体はアフリカ出身の男性であること以外は素性は全く不明 -
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「パードレは、そこにいる」
「死の天使ギルティネ」と続く三部作の完結編
下巻!!ここ最近での一番のおすすめ本
失踪人探しのスペシャリストであり、自身も誘拐、監禁事件の被害者であるダンテと、とある事件で(心身共に)傷を負った破天荒警官のコロンバのコンビが、昔ダンテを誘拐した男「パードレ」を追うシリーズ
原本が出て、いつ翻訳されるのか待ちに待っていたものの、いざ発売されたら嬉しくて大事に読もうと全二作を読み返した。(なんか照れて、発売日に買わなかった…という奇行)
海外ドラマでは、たいがい一話完結の話をこなしつつ、ラストの方で主人公が対峙しなくてはならない一番のテーマや宿敵に挑む話を持っ -
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「パードレは、そこにいる」
「死の天使ギルティネ」と続く三部作の完結編
前回から2年くらい経ってるので前作を読み直してから、読み始める。
失踪人探しのスペシャリストであり、自身も誘拐、監禁事件の被害者であるダンテと、とある事件で(心身共に)傷を負った破天荒警官のコロンバのコンビが、昔ダンテを誘拐した男「パードレ」を追うシリーズ
…何というか、二部のギルティネが凄まじくぶった斬られたまま終わってしまったため、読んだ当初は「えっ!」
と叫んでしまったが(ややキレ気味)
今回再読してみると、当時は続きが気になり荒々しく読み進めてしまっていたのだと反省…
しっかりと面白かったです。
そんなわけ -
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終わったー!!
パードレがついに完結んんんん!
長かったよ〜三部作長かったよ〜
ダンテくんもコロンバも相変わらずで、そして少しばかり進歩していてよかった。
少し前作から時間が空いて忘れてる部分もあったから後でギルティネも読み返そうかな。
そしてなんだかレオくんが可愛そうだったな。
『パードレ』は第一作で死んだにも関わらずこうしてラストまでその存在でダンテやコロンバだけでなく読者をも恐怖におとしいれる。その悪は、殺しても捕まえても破壊しても次から次へと形を変えて、やってくる。
それはまるで現実世界への風刺のような。
二人の物語はこれで終わりだけれど、ダンテくんとコロンバがあーだこーだ