清水由貴子のレビュー一覧

  • パードレはもういない 下

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    サンドローネ・ダツィエーリ『パードレはもういない 下』ハヤカワ文庫。

    第1作の『パードレはそこにいる』から始まったサイコミステリー三部作の完結編。

    ダンテがギリギリの状態から生還し、コロンバと共に『パードレ』事件の全貌を明らかにするという、まさに完結編にふさわしいストーリー。ダンテもコロンバもこれ以上無いというくらい傷付きながら、事件の真相へと辿り着く。

    誰も信じてはいけない……

    個人的にはこの三部作はいずれもミステリーランキングの上位に入ってもおかしくないと思うのだが、前の2作がランキングに掠りもしなかったことを思うとこの完結編もランキング外になるんだろうな。しかし、泥々したサイコミ

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    2019年10月23日
  • パードレはもういない 上

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    サンドローネ・ダツィエーリ『パードレはもういない 上』ハヤカワ文庫。

    三部作の完結編。第1作の『パードレはそこにいる』の衝撃度は語り尽くせない。そして、結末がスッキリしないままに唐突に終った第2作『死の天使ギルティネ』。本作はいよいよ『パードレ』と『ギルティネ』、『レオ』、『ダンテ』の謎が明らかになり、行方不明のダンテと引退したコロンバの運命が描かれるのだろう。

    第1作を凌ぐほどの面白さ。相変わらずコロンバは酷い目に会い続け、『パードレ』の一連の事件には壮大な陰謀があることを匂わせながら、いつレオが牙を剥くのかという恐怖を感じるうちにストーリーは進む。

    ダンテは生きているものの未だに行方

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    2020年05月18日
  • パードレはそこにいる 下

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    上巻の終わりから下巻にかけてはさらに没入。
    時間が過ぎるのがすごく早く感じました。

    続編の「死の天使ギルティネ」
    早く読みたいです。

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    2020年04月02日
  • パードレはそこにいる 下

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    ネタバレ

    やっと読めた。いや〜噂通り面白かった!一気読み。カリン・スローターのウィル・トレントが最近のお気に入りだけど、ダンテも凄い。続編をすぐに読みたくなるラスト。

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    2018年01月26日
  • パードレはそこにいる 下

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    ネタバレ

    (上巻より)

    途中から、そんな不満も気にならないぐらい、
    怒涛の展開になって、
    ああ、国家的陰謀なのかと思ってからの、
    最後のどんでん返しは、本当に素晴らしかった。

    途中で描かれていた、
    囚われて社会的接触を断たれていた期間を補う、
    その時代の西洋のポップカルチャーを集めた
    ”時間の箱”の存在も同じぐらい素晴らしい表現だった。

    そして、最後の謎の電話は。

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    2017年11月23日
  • パードレはそこにいる 上

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    ネットで見かけて。

    休職中の美人元機動隊副隊長、
    警官たちから尊敬のまなざしで見られるほど優秀だったという設定だが、
    そこが詳しく描かれていなくてちょっと不満だった。

    何せそのライバルというか、パートナーは、
    元囚われの少年が、その経験を生かし、
    次々と人々の嘘を、真実を鮮やかに見抜いていく。

    途中までは。

    (下巻へ続く)

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    2017年11月23日
  • 死の天使ギルティネ(下)

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    ネタバレ

    上巻は、ダンテとコロンバが別行動したり、警察内の軋轢描写なども多かったのだけど、下巻に入ると二人の犯人追跡行がメイン。そこに”サボテンブラザーズ”、新たな敵・味方、そしてギルティネが絡んで物語が一気に進む。
    ギルティネは、同じ監禁時代を過ごしたダンテの表裏一体の存在であり、同時に同じ陰謀の犠牲者でもあることを示唆しながら物語は過去にもおよび、ますますストーリーが膨らみ、前作ラストに現れた”弟”の存在もついに…。

    これ3部作らしく、ギルティネとの攻防は片が付くものの、大きな陰謀や弟の存在は次作に続く、で終わって、これはこれで十分読み応えがあったものの、早く次を読みたい!

    下巻はテンポが良いし

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    2017年09月14日
  • 死の天使ギルティネ(上)

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    ネタバレ

    今回も過去と現在が並行しながら物語が進む。特に過去編は前回はトッレの悲惨な生活だったが、今回はその逆の様で、被害者ではなく犯人の過去。
    その犯人が仕掛けたのが列車テロ。冒頭のテロのすさまじい描写は前作の”爆破”シーンをほうふつとさせる。
    犯人を追うのがコロンバとトッレというのは同じで、今回も警察上層部からありとあらゆる横やりが入ってくる中二人の捜査が続く。
    前作と違うのは、コロンバに男性の陰が見え隠れするてんと、”サボテンブラザーズ”の登場。この3人組のキャラがなかなかいい。

    テンポが良く視覚的に派手な場面が続く展開はまるでサスペンス映画の様で、ローマのように絵面がいいところだけに是非映画化

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    2017年09月11日
  • パードレはそこにいる 下

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    ネタバレ

    色々凝った設定はあるものの、上巻を読んだ限りでは、サイコサスペンス調の展開であり、幼児連続誘拐監禁事件の犯人を追う、心に傷を負った警官と元被害者、という構図で話が展開すると思っていたら、下巻冒頭の軍隊シーンで一気に煙に巻かれてしまった。

    そこからの展開はことごとく意表をついてきて、そもそも誘拐の動機が全く違っていて、まるで”Xファイル”調の動機であること、事件を追っていた二人が、今度は濡れ衣を着せられて警察から追われる立場になり、さらにはその捜査の過程でダンテ自身の出生自体が謎に覆われていると言う急転直下の展開・・・、う~ん、実に鮮やかで見事。
    次々と関係者が登場して、わかりにくいイタリア姪

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    2017年07月31日
  • パードレはそこにいる 下

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    いやー、壮大な事件でした。もうこの人の他に犯人はいないだろう、と思ってたらその人でした。予想当たっても全く気にならないほどの怒涛の展開で、ぐいぐい引き込まれました。しかし、このラストは反則でしょう。そりゃないよー。

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    2017年07月29日
  • パードレはそこにいる 上

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    ネタバレ

    先日までドイツ物を読んでいたが、今度はイタリア。
    ということで相変わらず名前が覚えずらいが、ドイツよりはましかな?
    しかし、内容は面白い。とてつもないトラウマを持った女刑事と失踪人を探すプロ。二人が連続児童誘拐犯を追うというストーリー展開だが、何より二人のキャラが良くできているうえ、会話もユーモアをまぶしながらも歯切れが良い。トラウマ描写もスパイスになる程度で物語の足を引っ張っておらず、誘拐犯との知恵比べが次々に展開されて、テンポも良い。
    凝った構成にも引き込まれるし、作者の描写力も視覚的にも迫力があって、”爆破シーン”の描写なんてすさまじい。
    いよいよ犯人像が浮かび上がって情感は終わるが、下

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    2017年07月25日
  • パードレはそこにいる 下

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    イタリアの作品ですが、イタリア感はあまり感じません。むしろ、アメリカっぽい感じがします。

    物語終盤、衝撃的な事実が判明していきます。「まさか彼が!」と言う人がパードレなんですねぇ。ミステリーの王道からいうと、ちょっと邪道な設定ではありますけどね。

    最後の最後、次に続きそうな展開で終わります。案の定、ダツィエーリのこのシリーズの次の作品が出版されています。

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    2017年06月26日
  • 死の天使ギルティネ(下)

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    ネタバレ

    なんてことだ。ここで終わるの!?ねえ、ほんとに!?だって、最終刊出るのいつなのかわかんないのに!?

    ダンテはどうなるの?CCは立ち直るの?

    ダメだ。シリーズ全巻発売してから読むべきだった。気になる気になる気になる!!!

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    2017年06月25日
  • パードレはそこにいる 下

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    パードレ捕まえた…!!
    下巻からはずっと落ち着かなくて先が読みたくて読みたくて。CCはかっこよすぎるし、ダンテは可愛すぎる。

    そしてこの終わり…!続きが読めるのはいつになるのだろう…。でもまたこの二人に会えるのかと思うと楽しみだぁ。

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    2017年06月03日
  • パードレはそこにいる 下

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    マジかマジかマジか!!パードレは君だったのか!!というかイタリア人なんだから、CCもダンテもちゅうのひとつくらいかましとけよ!!(錯乱

    しかもこれ続く感じ?二人の捜査はまだまだ続く感じなのね??

    あー久しぶりにドキドキハラハラワクワクした!
    二人がちゅうするまでは死ねないから早く続刊出てくれますように(・∀・)

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    2017年05月24日
  • パードレはそこにいる 下

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    下巻も予測不能の怒涛の展開が続く。

    ローマで起きた児童失踪事件に端を発し、コロンバとダンテは触れてはいけない事件の核心へと近付いていく。次第に事件の周辺で色濃くなる幼い頃のダンテを監禁した犯人パードレ(父親)の姿…

    イタリアのベストセラー・サスペンスというだけのことはある、ここ数年では5本の指に入る面白さ。良く練られたストーリーとダイナミックな展開。本当に面白い。

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    2016年10月05日
  • パードレはそこにいる 上

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    正直なところ余り期待していなかったのだが、上巻を一気読みした程のものすごく面白いイタリアン・ミステリーだった。

    ある出来事をきっかけに休職に追い込まれた女性捜査官コロンバと、少年時代に誘拐犯に監禁され続けた過去を持つ失踪人捜索コンサルタントのダンテの二人が、ローマで起きた女性の惨殺と彼女の六歳の息子の失踪事件を追う。

    早々にダンテの壮絶な過去は明らかになるのだが、コロンバが休職に追い込まれた理由はなかなか明かされない。その理由も気になるのだが、次々と驚きの展開を見せる女性の惨殺と六歳の男子の失踪事件からも全く目が離せない。

    これは絶対にお勧めの海外ミステリーだ。

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    2016年10月04日
  • 甘やかな陥落

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    とってもときめけたしとっても面白ろかったです!
    最初から最後までときめけたのは初めてかも!

    ラストがヘンリエッタとジェームズのラブラブエピローグでなく次に引っ張る内容だったのがちょっと残念。だってもっと浸りたかった!!

    でも、次のメアリーの話もまんまと気になってしまったので作者の手腕はすごい!

    シンスター家シリーズ の1つらしく。
    全部読みたい!!と思ってしまいました!

    次から作者買いしたいです❤︎

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    2016年01月30日
  • ローマで消えた女たち

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     無国籍のエンターテインメント大作『六人目の少女』で凄まじいデビューを飾ったイタリア人作家カッリージの長編第二作である。のっけからあれほどのアイディアを詰め込んでしまった彼が、第二作をどのくらいの意欲と自負とで書き始めたのか想像もつかないが、大抵の作家であればあのデビュー作を超える二作目というだけで、恐怖に震えそうだ。

     そうした周囲の期待を背負って作り上げねばならなかった本書は、作者がそうした期待にしっかりと応えるこれまた印象的な作品であり、さらに作者があとがきで書いているように、二つの大きな興味深い題材を何としても小説化したかったという確かな動機に支えられて生まれたものであろう。

     二

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    2014年10月28日
  • ローマで消えた女たち

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    これは面白い。久々にこんなに面白い本を読んだ。
    交錯する物語、次第に浮かび上がる真実。
    雑多に詰め込まれているように見えて、整列している。
    ミステリとはこんな物語のことを呼ぶ。

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    2014年08月05日