藤井清美のレビュー一覧
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サミュエルソンやフリードマンが活躍した時代背景を学んだり、経済史としても勉強になるが、それ以上にライバル関係だったこの二人のドラマとして楽しんだ。敵対しつつも互いを認め合う関係。時代を築いた天才たちの話だ。宇沢弘文の影響でフリードマンはあまり好きではなかったが、印象が変わったのもこの本の影響だ。
しかし、先に言ってしまうと、特にフリードマンは経済顧問として政策介入しながらも、その成果は煌びやかなものではなく、失敗も多い。結局の所、この天才二人をもってしても、市場を自由に操作する事は不可能であり、それができるなら我先にと利確に動く合理的期待形成が起こるから、実際、経済をコントロールすることは容 -
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ネタバレ章ごとに、最後にまとめ・考えるべき問いを記載してくれているのが、とても親切に感じた。
「イノベーションの流れ」「競争」「顧客の信頼」が、縦から横に変化している
接続性が参入障壁の高い伝統的な産業をも崩壊させた
オンラインとオフラインの要素を統合して、総合的な顧客体験を創造することが重要
3つの主要セグメント→若者・女性・ネティズン(ネット市民)
セグメンテーション→ターゲティング
他社より目立ち、少数の精選した重要なタッチポイントで顧客と有意義な繋がりを築く。
究極の目標は、顧客を感動させて、忠実な推奨者にすること 93
顧客ロイヤリティーの構築は、顧客を引きつけ、好奇心をか -
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【ロシアは株式会社なんだ。非公開のね】(文中より引用)
ソ連崩壊により過去の遺物になったと思われたKGBのインナー・サークル。彼らはいかにして資金とネットワークを確保し、クレムリンへの影響力を維持・拡大することに成功したのか。著者は、「フィナンシャル・タイムズ」のモスクワ特派員として活躍したキャサリン・ベルトン。訳者は、経済関係の翻訳に定評のある藤井清美。原題は、『Putin's People: How the KGB Took Back Russia and then Took on the West』。
圧倒的な情報量と調査力に、「これがジャーナリズムの底力か」と感嘆せざるを -
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ゲームと比べて現実は不完全である、というコンセプトでスタートして、ゲームの考え方で世界を変える方法を実践交えて書いてある。
ゲームを「反逃避」と位置づけて、ゲームの考え方や、ゲーマーたちの能力、そして未解決の巨大な課題を解決するにはゲームの力しかない、という説得力を感じる。
自分も数十年にわたりゲームをやり、現在小規模ながらもゲームを作っている身として、ゲームのデザインで現実世界に影響を及ぼすことができればいいなと強く感じた。
また、10年前の本なので現状で動いているプロジェクトは少ないかもしれないが、参加型のゲームについてはいくつかやってみたいと感じたので、早速調べてみよう。
こうい -
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<目次>
はじめに
第1部トレンド
第1章マーケティング3.0へようこそ
第2章マーケティング3.0の将来モデル
第2部戦略
第3章消費者に対するミッションのマーケティング
第4章社員に対する価値のマーケティング
第5章チャネル・パートナーに対する価値のマーケティング
第6章株主に対するビジョンのマーケティング
第3部応用
第7章社会文化的変化の創出
第8章信仰市場における起業家の創造
第9章環境に持続可能性に対する取り組み
第10章まとめ
P19.マーケティング1.0 製品中心のマーケティング
マーケティング2.0 消費者志向のマーケティング
マーケティング3.0 価値 -
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コンピューターゲームの問題点ばかりがメディアで取り上げられがちですが、この本はゲームがもたらす良い点について、実際に行った研究をもとにして解説し、うまくゲームを利用すること、ゲーム的な考えを実生活に取り込むことの方法を紹介しています。
ゲーム好きな私としては、自分の子供たちには適度にゲームを楽しんでもらいたかったので、どうやってゲームと付き合っていくかを教えていく参考になりました。
本の内容をもとに、子供たちと一緒にゲームをするようになったら、子供たちの情緒が安定するようになり、良いコミュニケーションツールにもなっています。
とはいえ、本の中にも書かれていますが、コンピューターゲームに関しては -
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1章は、ゲームのなかの世界にこそ生きる価値があることについて。2章はNike+のような「現実と密接に同期させたゲーム」の登場の背景と展開について。「現実の出来事をゲームによって意味付ける」ということの奥深さを知った。
3章は「ゲームが現実を救う」というお話。現実は不完全であり、それは受け入れがたいことを前提としている。ゲームを通して現実社会への学びを進めることによって、困難なタスクに取り組んで「成し遂げる」という結果につなげていくという考え。
全体を通して読んだ感想としては、ゲームのネガティブな面にはあまり触れずに「今ゲームに何ができるのか」という問いへの著者なりの回答としてたのしく読めた -