清水茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ガンが発生した時、体内の免疫が正常に機能しない理由として、制御性T細胞の働きがあるということを先日のノーベル医学・生理学賞のニュースで見ました。
今回のノーベル賞時の受賞理由となった、制御性T細胞のコントロールができれば、がん細胞中にふくまれる制御性T細胞の働きを抑制し、通常の免疫系でがん細胞を攻撃できるようになる、というもの。
今巻ではその構図と同じ展開が描かれていたのが印象的でした。
ただ、前回、がん細胞が登場した時と同じく、「細胞として生まれたのに突然変異だから攻撃される」という状況に不満を持つがん細胞との戦いになるのですが、作者の立ち位置ががん細胞に同情的なのか、「なんのために戦うの -
Posted by ブクログ
外敵(細菌やウイルス)ではなく、体内で発生するがん細胞が取り上げられていたことが印象的でした。
細胞が複製される過程で生じる異常(バグ)により生じるがん細胞ですが、健康な人でも1日に数千個が作られているとのこと。それをNK(ナチュラルキラー)細胞をはじめとする体内の免疫系が駆除することで、健康が維持されているというのはきちんと知りませんでした。
免疫系で駆除しきれずにがん細胞が体内で増殖をを繰り返す、という状態になるのが「がんに罹る」ということなのですね。
がん細胞を攻撃するNK細胞は「笑うことで活性化する」という描写がありました。これを錦の御旗にして免疫力を上げればガンは治せる、という主