岡崎琢磨のレビュー一覧
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ネタバレ道然寺の住職の息子である一海さん視点の語りで物語が進みます。この寺に住む中学二年生の双子、ランとレンのふたりが一海さんの身の周りでおこった様々な出来事に対して推理をおこない事の真相を解き明かし当事者を救うという構成になっています。
双子による推理は事件の性質と二人の性格とも相まって、片方の推理にちょっとした誤りが含まれており、もう片方の推理がそれを正すという構図なのですが、1~3話まではいわゆる”安楽椅子探偵”の様相を呈しており、後から語られるほうの(=真相を言い当てている)推理がなぜそのように行き着いたのかの手がかりが乏しい、あるいはラン or レンだけが知っている事実によって推理が展開され -
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ネタバレタスクがタスクでタスクを頼まれるお話。
学校では成績優秀だった長原佑(ながはら たすく)は、勉強と違って正解が存在しない"仕事"というモノに付いて行けず、入社二年で会社を辞める。
実家に戻って、ふと出かけた書店で、店主に声を掛けられて…
1ST TASK『告白』 2ND TASK『飼育』
3RD TASK『破局』 4TH TASK『再生』
…と、だんだんと盛り上がりを見せる展開はいい感じ。
ただ、書店とバーの二足のわらじは、やっぱりどちらも物足りないものに思える。
たとえば、一人前に書店を回せるようになった、というくだりがあるけれど、書店員として成長するエピソードは書 -
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ネタバレさくさく読めました。
そんなに深い物語でもなく
登場人物とその人生背景も
わかりやすかったからでしょうか。
書店とバー。それぞれに私が愛する空間です。
人の生き方を変えるなにかが、そこにはあります。
十八子さんとの出会いが佑を変えますが
それは十八子さんに変えられたからではありません。
人には人を変える力などありません。
人が変わるのは、変わらなくてはならない時に
必然として出会う人を触媒として、自ら変わるのだと。
これは私自身の強い経験則です。
そうして書店やバーには、言うまでもなく出会いがある。
その強い契機をはらむ場としての強さを
もっと描きこんでほしかったです。
十八子さ -
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「夜半のちぎり/岡崎琢磨」
シンガポールの新婚旅行で奥さんが殺される。そこで元カノも結婚していて、彼と来ている。その彼が実は今の奥さんとも付き合っていて犯人というだけの話。
「透明人間は密室に潜む/阿津川辰海」
これは力作ですね。なぜか肌が透明になる人たちが現れてきて、そうなると透明人間は不便。人とぶつかるし、食べ物は見えるし、病院で患部の診察もできない。それでメイクを施すことになる。透明であることを利用して殺人事件を試みるのが出足。倒叙ということになる。身体に吸収したものは老廃物でも透明だがそれ以外は見えてしまうので爪の間の垢、歩いた時についた泥なども危ない。人通りの少ないところを探すのに -