有賀裕子のレビュー一覧
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上質か手軽かのどちらかを極める事が最も効果的なブランディング手法だと言う事を、欧米の良書らしく多数の事例紹介とともに繰り返し発信していておもしろい。iPhoneもこれからの戦略次第ではあっという間に「不毛地帯」に陥ると予測していて興味深い。ただ、巻末解説(内田和成氏)の数ページが最も簡潔でまとまっている。
・リーダーはなにをすべきかだけではなく、何をすべきでないかにも細心の注意を払う
・上質の頂点か、手軽の頂点か、どちらかひとつの軸で一番になれば市場に君臨できる
・人とのつながりを代表する社会的な価値は何よりも大きな意味を持つ
・上質=経験+オーラ+個性(愛されるか)
・手軽=入手しやすさ+ -
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"デジタル・テクノロジとの距離の取り方を考察した本。
便利になったが、心の平安が得られているのであろうか?
7人の賢者の教えから著者の哲学が語られる。
1.プラトン
距離の取り方。考えを巡らせるときに郊外に出かけていたプラトン。デジタルツールを家に置き、散歩に出かければよい。
2.セネカ
内面の探究、ネットの人脈を棚卸。ごく内輪の集いの場を作ることもよい。
3.グーテンベルク
テクノロジーを生かして内省をする。ネットとの接続を立った状態で活用するのもよいのでは?
4.シェイクスピア
紙の本を読む。ノートにメモをとる。
5.フランクリン
自分なりの習慣づけを工夫しては
6.ソロー
ネ -
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【生きる領域】
ブルーオーシャンに出し続けることはむずかしいと思います。1個や2個は出すことができると思いますが、出し続けることは困難です。しかし、ブルーオーシャンの発想は重要ですし、そういう考え方をすると楽しいです。
だれもいない海へ漕ぎ出す、こんなワクワクすることはありません。
まだだれも踏み入れていない未開の地、いいですね。
ただ現在では全く未知の世界はほとんどなく、少し見方を変えた未開の地はたくさんあるように思います。あるものに極端に特化したものなどはある意味ブルーオーシャンです。
スマートフォンなどは新しい市場を切り開くほどのインパクトがありましたが、そこまでのインパクトは必要あ -
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これからのリーダーシップは、女性的な要素が重要になってくる、という本。
と書くと、「男性的とか、女性的とか、言っている時点で性差別じゃん」という声が聞こえてくる(私だけか?)が、ちゃんとした統計調査に基づいていて、タイトルのイメージから想像されるより、ずっとしっかりした本です。
まず、グローバルなアンケート調査で、いろいろな資質が男性的か、女性的か、どちらでもないか、ということを調べる。
そして、その調査をした人以外の人に対して、さまざまな資質が、リーダーシップとか、成功とか、幸福にどの程度関係しているか、という調査をやる。
そうすると、これからは、従来、どちらかというと女性的と捉えられてき -
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元USA Todayのテクノロジー担当記者だったケビン・メイニー氏の著書です。
記者として数々の企業トップなどへのインタビューや取材を通して培った経験を基に話題となったビジネスモデルや商品を分析した見解を紹介する内容となっています。
この本の視点は、「上質か、手軽か」の一点に集約されています。
中途半端はダメで、「上質か、手軽か」のどちらか一点を目指し、他は捨てることこそ戦略であると論じています。
「上質とは愛されることであり、手軽とは必要とされることである。」という記述は、ビジネスの成功モデルの本質をうまく掴んでいる言葉だと思います。
上質か、手軽かという視点はありそうでなかった視点 -
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主にアメリカ国内の事例で、これまでの消費のトレンドと毛並みの異なるサービスやプロジェクトとそれに関わる人たちを紹介しながら世の中の志向が変わってきていることを伝える一冊。誰もが、意思をもって、より希望を感じるお金と時間の使い方をすることで、そのサービスは育ち好循環が生まれていっている。取り上げられていたのは地域通貨の話や地産地消にまつわる話、親子の読み聞かせを促進するプロジェクトなどなど。自分たち、お客さま、地球環境の三方良しのプロジェクトを顧客である自分たちは選ぶことができ、そういう消費が世の中の動きを加速する。政治よりもそっちの方が結局自分たちにできることとしては大きいのかもしれない、とも
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ジャーナリスト だったゆえに
非常にわかりやすく 切り口も鮮明だ。
ただ ちょっと まとまりすぎていて 浅さも感じられる。
上質をめざすのか?手軽さをめざすのか?
それは 技術の進歩によって 常に変化していく。
上質は オーラがあり 個性があり 愛される。
手軽は 入手しやすく、安いもので 必要とされる。
どちらを 選ぶのか?
それを多くは間違えることによって、
成功を失うことになる。
1 テクノロジーの進歩を見落としてはいけない。
2 商品やサービスの成否は、目新しいか、時流に乗っているかどうかよりも、
上質と手軽のさじ加減で決まる。
3 上質と手軽さのどちらをどれだけ重視するか -
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【インターネットと離れた生活の提唱】
携帯電話やPC(これらを総称してスクリーンと呼んでいる)を通じてインターネットをしている世界を雑多世界と呼び、それらと離れた世界を内面世界と呼ぶ。SNSやアプリ、メールチェックなど、人々はみなスクリーンに依存しており、それなしの生活など考えられない。
一見便利に見えるスクリーンも、人々から自分と向き合う時間や人生と向き合う時間、人と直接向き合う時間を奪った。それにより、人は奥深さを失い、ただ表面的で、薄い人間へになってしまってきている。
これからの社会を考えた時、スクリーン無しの生活は考えられないが、いかに付き合っていくかが大切になる。『つながらない生 -
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リーダーシップについて考えているときに、トップダウンではない、しなやかなリーダー像ってどんなものだろう?ということを考えていた。その一つの解が、この本の中にあると思う。
この本は、女性のリーダーについて書かれた本ではない。
実際に本書の中では紹介されているケースには多数の女性リーダーが登場するが、重要なのは、それが実際に女性か男性かであるかということではなく、リーダーシップを構成する要素として、従来「女性的」とされてきた資質――共感力、利他、協力、コミュニケーション、忍耐強さ、柔軟性など――が、従来「男性的」とされてきた資質――強い、勇敢、決断力、プライドが高い――よりも重要視されているとい -
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商品やサ-ビスがヒットするかのどうかの判断材料として、手軽さもしくは上質さのどちらかを追及しているかどうかの観点で見れば分かりやすいと主張している本です。
逆に手軽さと上質さのどちらも追求しようとした商品や会社は凋落の憂き目にアウトの意味を込めて本書のタイトルは「トレ-ドオフ(片方を手に入れるともうひとつは捨てざるえない)」としたのだと思いました。
企業戦略に関する本を読んでよく記載されているのは、戦略とは何を選び何を選ばないか選択することとの考えがよく出ます。本書で語られている「手軽さ」・「上質さ」どちらかの追及も、その考えに沿った内容に思いました。
2011年の本ですので、事例として -
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ネタバレ経営戦略というよりは経営哲学書。
「仕事に就く際の5つの真実」として本書の冒頭部分に語られていることが一番印象的でした。曰く、
1. 未亡人である自分の母親が一生の蓄えをこの会社に投資している。
2. 上司は兄 / 姉。必要なときは迷わず進言し、決して諂わない。
3. 部下は皆幼なじみ。彼らの行いを好意的に解釈して、進歩を助けるために出来る限りのことをする。
4. 会社の主な顧客は自分の子供。喜ばせ、満足させる。
5. あなたには、自立できるだけの経済力がある。誠実でない行いをするなどということは断じてない。
確かに、自分自身が所属する組織はどこまでこれができるのか、と。あるいは、自分自身