柴門ふみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柴門ふみが明治・大正・昭和の“往年の名作”をぶった斬る痛快エッセイ。
どんな著名な作家であろうと、その作品が名作ともてはやされていようと、魅力がないと思えばバッサリと斬って捨てるし、面白い素晴らしいと思えばどこがどう良いか理由とともに述べられており、分かりやすい。
そして、“文豪”と呼ばれる作家たちもその私生活や人間性は結構しょーもなかったりするんだな。
結局人間のエゴとか業とか、男と女の惚れた腫れたは100年経っても変わらない。
それにしても、当時の文学って今の小説よりも展開も描写も格段に激しいよね……。
現代では官能小説や昼ドラの世界でしか描かれない人間関係のドロドロや性描写が、臆面 -
Posted by ブクログ
「恋、と書いたら、あと、書けなくなった。」
何度目だろう。また性懲りもなく恋をした。
太宰治の言葉に。
読んで数分ぼうっとただただその言葉にとりつかれる
これほど贅沢な恋があるだろうか。
「あさましくてもよい、私は生き残って、
思うことをしとげるために世間と争っていこう。」
「戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、本当にすき、本当にこがれる、恋しいのがしようがない、すきなのだからしようがない、こがれているのだからしようがない。」
軽やかながらサイコ。
それでもかず子は一旦は上原とうまくいっちゃって
(あ、デジャブ)
「『しくじった。惚れちゃった -
Posted by ブクログ
「恋、と書いたら、あと、書けなくなった。」
何度目だろう。また性懲りもなく恋をした。
太宰治の言葉に。
読んで数分ぼうっとただただその言葉にとりつかれる
これほど贅沢な恋があるだろうか。
「あさましくてもよい、私は生き残って、
思うことをしとげるために世間と争っていこう。」
「戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、本当にすき、本当にこがれる、恋しいのがしようがない、すきなのだからしようがない、こがれているのだからしようがない。」
軽やかながらサイコ。
それでもかず子は一旦は上原とうまくいっちゃって
(あ、デジャブ)
「『しくじった。惚れちゃった -
無料版購入済み
ノスタルジックな作品
絵柄は40年前のイメージであるがストーリーの舞台はバブルといういずれにしてもノスタルジックな作品である。
ストーリー内容も登場人物たちの言動もかなり古めである。現代の女性ならもっとさばさばした態度 行動をとるだろうなと思われる。昔を懐かしむ気分で読むには良い作品である。 -
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せつない
ご存知、90年代初頭の稀代の名作ドラマの原作。
当然、原作も過去に読んでいるはずなんだけど、今回改めて読むとドラマ版とかなり展開が異なり、非常に新鮮だった。
バブル末期の作品だけに、原作もドラマもバブル期特有の派手で軽い雰囲気があり、その点は今ではもう古臭く感じる。
ただし、この原作の4人の主要キャラの微妙な心の動きは今でも全く色あせておらず、さすがは柴門ふみというところ。
このあたり、「トレンディドラマ」としてエモいセリフやシーンばかりを狙って使っているドラマ版よりもずっと好ましく感じる。
(むしろ、ドラマ版は後半のクライマックス以外は今見ると古過ぎる感あり)
未だに柴門ふみの最高傑