武村政春のレビュー一覧

  • 生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像

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    その説は聞いてみれば、なるほどと思う。確かに、獲得された有用な形質がウイルスによって広がるなら色々な疑問も解けるかと思います。

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    2025年07月08日
  • ウイルスの進化史を考える~「巨大ウイルス」研究者がエヴィデンスを基に妄想ばなしを語ってみた~

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    武村先生はリン・マーグリス等と並ぶ私の生物学の「推し」の一人で、基本的に著書を見つけたらなるべく買って読むことにしている。
    本作はその著書群のなかでも先生のウィルス研究の根幹となるような考えが表現されたものだと受けとめている。
    その語り口は科学的であることから逸脱しないようにしながら、まだ確定的ではない生物やウィルスの起源について伸び伸びとした筆致で描かれており、専門性を保ちつつとてもおもしろい。
    先生の著書のおかげで私の「生物」というものに対する見方がかなり柔軟になったと思う。特に本作はその思いが強い。

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    2024年10月13日
  • 基本がわかる 分子生物学集中講義

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    DNAとは何かから、RNAの説明、転写、翻訳の流れがめちゃわかりやすかったです。高校生物から大学生物の橋渡しの本に読むと最適そう。

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    2024年03月24日
  • ウイルスって何だろう? 正体から生物進化とのかかわりまで

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    講談社ブルーバックスの武村先生の著書に入る前に、児童書の方を読んでみた。新型コロナウイルスにも言及している最新版だ。(2020年8月時点)
    大変わかりやすくて、ウイルスは生物ではない根拠も、増殖の仕方もスッと頭に入ってくる。児童書向けに表現を簡素にして、難しいことを説明するのが容易でないのにも関わらず、構成も図式も素晴らしいとしか言いようがない。
    ウイルスは漠然としていて怖いものだが、実は生きものの進化にも密接に関わっているという仮説がある。この辺りの詳しいことは、講談社ブルーバックスの『生物はウイルスが進化させた』で補完できるのではないかと思う。

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    2023年11月23日
  • 生命のセントラルドグマ RNAがおりなす分子生物学の中心教義

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    DNA→mRNA→タンパク質という「セントラルドグマ」の基本原理について丁寧に解説した本。

    転写から翻訳に至るまでの一連の分子メカニズムについて、とても分かりやすく解説されていました。本書で紹介されている生命現象は実に巧妙な仕組みのもとで行われており、生命が長い年月をかけてこれらを形作ってきたことを思い知らされました。

    少し古い本ですが、分厚い分子生物学関連の専門書に入る前の取っ掛かりに最適な本だと思います。

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    2022年02月07日
  • ウイルスって何だろう? 正体から生物進化とのかかわりまで

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    図解入りのとてもわかりやすい本だった。子供でも小学校高学年なら十分に理解できるのではないか。わかりやすくは書かれているが、構造や仕組みなど少し高度なこともしっかり書かれているので、正しく恐れるためにためになる内容だった。

    余談だけど、天然痘の人の写真を初めて見て衝撃。天然痘の根絶までの過程は、インフルエンザやコロナウィルスの根絶に長い道のりが必要であることを示しているが、それでもウィルスがどんどん変異を遂げて、本来の強さを失っていく未来を願わずにはいられない。

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    2021年12月07日
  • 基本がわかる 分子生物学集中講義

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    分子生物学、今まで全く理解できていませんでしたが、この本はとても分かりやすく、勉強の助けになりました。
    苦手な人や、高校生物をやっていないのに大学で分子生物学をやらなきゃいけなくなった人、かなりおすすめです。

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    2021年02月02日
  • ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ

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    好き、自分が言いたかったことを言葉にしてくれた。
    コロナ流行で再版されてたが、それ関係は全くないし、コロナに関連しては何も役には立たないと思う。
    後半は著者の論説を説明するためのものになっていたが、それに至るまでも説明は丁寧で、面白かった。
    難しい言葉も多く、その場では理解したつもりでもやはり覚えきれず、何度も読み直した、ただ後からキーワードを確認する際には若干読みにくさあり。

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    2020年12月15日
  • 生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像

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    タイトルの通り、ウイルスが生物の進化にどのように関与してきたかということを、筆者の考えを中心に述べてあった。筆者も述べている通り、内容の多くが仮説であったが、その仮説が非常に面白かった。というより、ここまで生物とウイルスの関わりが深かったのか、と驚きを隠せなかった。ウイルスが感染した細胞性生物の中で作り上げる様々な構造と、我々の体を作っている細胞との間にここまでの類似性があることに驚いたと同時に、本書で述べられている仮説は仮説ではなく、事実なのではないかと一人で勝手に興奮してしまっていた。もしかしたら未来の教科書に、本書の内容が載るのではないかと思った。そうなったら本当に面白い。

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    2020年08月31日
  • 生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像

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    この時期だから、読んでみた。
    メディアでの露出度の高い感染症学者の視点ばかりが強調されるが、もっと足元のことが知りたい。免疫学やウィルス学、更には集団感染の現場で指揮をとったディーパットの方々の話などだ。
    その中で今回選んだのがこの本。
    「ウィルスって生物なの?」と立ち止まって考えたり、タイトルのように「生物とウィルスの関係性」に想像を馳せたりすることができる。
     武村先生はオタクっぽくも感じるが、研究者ってこういう方が多い。そうでないと、自分のオリジナルの仮説の確からしさを解明するために何度も、挫折を味わっても立ち上がれない。(いやそんなことをしているからそういう雰囲気が漂うようになるのかも

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    2020年05月12日
  • 新しいウイルス入門 単なる病原体でなく生物進化の立役者?

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    ネタバレ

    まずこのご時世ウイルスが人工に膾炙しているわりに、自分がほとんどウイルスについて知らなかったのでこの本を手に取った。内容は、生物学を全く知らない人には読みづらいかもしれないが非常に面白いものだった。
    ウイルスの構造、生活環、多様性や生物との違いなどしっかり学ぶと似て非なるものが多々あり非常に興味深く感じた。個人的に学びとなったのは、哺乳類の胎盤はもともとウイルス由来の遺伝子によって作られるものであること、ウイルスの起源の仮説、多細胞生物の本当の姿の考察、また食品添加物にウイルスが利用されていることなどである。ウイルスを悪者のようには思えなくなりそうだ。

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    2020年03月29日
  • 巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト

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    「生命の最小単位は細胞である」とする細胞説は、義務教育でも教わるように現在の生物学における支配的なパラダイムです。
    著者はこの細胞説に真っ向から挑戦します。
    その鍵となるのが、2013年以降に発見された巨大DNAウイルス達です。

    彼らの大きさは光学顕微鏡下で観察できるほどであり、また保持する遺伝情報量も細菌と同等以上のものでした。
    この「全くウイルスらしくなく、かといって、これを生物とみなすにはあまりにもウイルス的」な存在の発見は、科学界に大きな議論を巻き起こします。
    著者は、細胞を持たない存在である巨大DNAウイルス達を、新たな生物のグループとみなすことを提案します。つまり、細胞説を否定す

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    2019年09月28日
  • ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ

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    非常に分かりやすく書かれている。

    ①ウイルスは細菌の1/10から1/100
    ②2003年巨大ウイルス発見1)ウイルスが生物の創造主2)生物はウイルスを増やす存在
    ③ウイルスは24時間で100万倍増える
    ④生物の定義1)細胞2)代謝3)自己複製4)巨大ウイルス
    ⑤ウイルスの基本形 カプシド 二十面体 バクテリオファージ
    1)吸着2)侵入3)脱穀4)合成5)熟成6)放出
    ⑥ジェンナー パスツール ワクチン
    ⑦レトロウイルス RNA →DNA に変えて増やすすごいやつ
    ⑧バクテリア アーキア アメーバ P 133
    ⑨セントラルドグマ: DNA 転写 RNA 翻訳アミノ酸
    ⑩ウイルスの起源1)細胞が

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    2019年03月10日
  • ろくろ首の首はなぜ伸びるのか―遊ぶ生物学への招待―

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    架空生物の謎を最新生物学で解き明かす。学術名まできちんとつけて、科学的に大まじめに考察していて、それがまたすごくおかしい。

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    2019年02月05日
  • ろくろ首の首はなぜ伸びるのか―遊ぶ生物学への招待―

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    ネタバレ

    真面目な体をなして実にふざけています。
    それは著者がきちんと
    生物の構造を知り尽くしているからこそできる
    高度なお遊びともいえましょう。

    解説の中には
    ご親切にも図がついていて
    明らかにこれはあり得ないだろー(笑)
    となっても信じ込んでしまうような恐ろしい
    魔力を持っているのです。
    恐ろしい著者…!!

    面白かったのは百メートルの腸を持つ
    ケンタウロスやカオナシはどうやって声を出したのかを
    まあ真面目でおバカに解説するのです。

    文献もさも当然のようにあるように見せかけて
    ないという巧妙っぷり。
    人によってはお怒りになるかも。
    でも嫌いじゃない。

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    2018年05月14日
  • 生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像

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    ネタバレ

    2017/6/10 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2018/10/1〜10/5

    ミミウイルスという巨大ウイルスが見つかった、という話は知っていたが、その学術的意義についてはあまり知らなかった。この本はそのあたりと生命の進化に関して書かれており、凄く面白かった。良い本でした。

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    2018年10月05日
  • 生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像

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    『ウイルスの本体は「ヴァイロセル」、ウイルス粒子は”生殖細胞”に過ぎない』など、腰帯の『「常識が覆る快感」を味わう、極上の生命科学ミステリー。』に、偽りを感じませんでした!

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    2017年05月04日
  • 巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト

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    思い出した。伝える一方で久しく遠ざかっていた知的興奮。たかだか20年で生物の常識も変わった。ドメイン(超界)の話題から、さらには仮定混じりの(SFチックな?)話まで。中学・高校時代にこの本を読んだなら、その方面の研究に進みたいと心底思っただろう。

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    2016年01月08日
  • 新しいウイルス入門 単なる病原体でなく生物進化の立役者?

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    ネタバレ

    ウイルスの基本的な構造・生活環、ウイルスによって病気が起こる仕組みから、ウイルスの起源と生物進化との関わりについての最先端の研究の知見まで、薄いわりに内容のぎゅっとつまった本。DNAとRNAの違いやセントラルドグマなど、基本的な話から始めてくれるので、初心者にもおすすめ。

    「ウイルスは生物ではない!」なんて思っていたが、いよいよそんなことも言ってられなくなってきた。ホットで興味深い話題がたくさん!もっと詳しく知りたい。

    ・ノロウイルスの感染と血液型には関連がある?
    ・タバコモザイクウイルスの内部の細長い空間を使ってナノマシンをつくる試み
    ・私たちヒトゲノムのおよそ半分に、ウイルス由来の塩基

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    2014年11月17日
  • たんぱく質入門 どう作られ、どうはたらくのか

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    生命そのものであるタンパク質。
    基礎基本から高校生物の内容を少しはみ出す程度まで、とても分かりやすく解説してある一冊。
    一度では内容を暗記しきれないですが、なにせ印象的な言い回しなので数回読めば、日常のタンパク質事情はバッチリでしょう。

    第一章 たんぱく質の性質
    第二章 たんぱく質の作られ方
    第三章 たんぱく質のはたらき
    第四章 たんぱく質の異常と病気
    第五章 Q&A 身近なたんぱく質への質問

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    2014年07月21日