藤田宜永のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
こどもにとって母親とはどういう存在なのか。どのように接していたとしても母親は母親であって、かけがえのない寄るべき存在なのか?そうじゃないケースもきっとある、そのケースを赤ちゃんを誘拐して母親になろうとした当時の犯人に会いに行き、もしかしたらその犯人のこどもとして育っていったなら、もっと違った母親との関係になったんじゃないか?というストーリー展開で本書は進んでいく。
その犯人の女は、再婚して相手の連れ子との関係が最悪だったり、田舎町のよくわる閉鎖的な環境に身を置くなど複雑な関係があったり、主人公も家の金をもちだして家出するなど破天荒な背景設定であるが、紗に構えつつ、本気になれない青年の困った気持ちがあちこちに散りばめられており、飽きさせない展開であった。しかし自分の周囲にはこういう展開はないな... -
Posted by ブクログ
ハードボイルドかなあ(2回め)。フランス在住の私立探偵鈴切信吾が、持ち込まれた些細な依頼を片付けようとして、殺人事件に巻き込まれていくシリーズ。
個人的に酷評した「標的の向こう側」では、日本のヤクザとその娘と恋人だったけど、今度は芸術家ネットワークと銃器密輸ルートの話。ヤクザよりは人間性が描かれているので、それなりに読みやすい。
相変わらず、私立探偵が動けば動くだけ、人が殺されていくのだが、何でほぼすべて日本人なのよ?という違和感は相変わらず。フランスで話を拡げる意味がわからない。
しかし本作では、鈴切さん(そもそも生涯ほぼフランスにいるのに、漢字の名前って不思議だが)には、幸いにしてキャラクター付けが曖昧で、非常に薄いのに対し、周りのキャラクターの濃さが際立っているため、うまく展開出来ている方だろう。
肝心の事件の解決は、予想以上にあっさりと裏もないものなので、印象は薄いが、まあ読める方の作品であろう。
ただ、タイトルの意味がわからなかった。どの辺に「野望」が有るの?ちょっとセンスねえなあ。 -
Posted by ブクログ
1971年、主人公浜崎順一郎は31歳の時、父親が遺した
探偵事務所を引き継ぐ。
留守電もファックスも普及していない、パソコン、携帯も
なかった時代の話。
公衆電話を多用し、連絡がつかなければ会いに行ってみる
考えてみると大変な労力だなぁ〜
その労力分、ページ数も多くなったのか、と意地悪な
見方をしてしまう。
物語は浜崎がとあるデパートで女性達がバーゲンのワゴンに
群がっている中、スリの現場を目撃
この小さな出来事が事件の幕開けとなっていきます。
ある日、若い女性が尋ねてきて浜崎に「母を探して欲しい」と
調査依頼をします。栄子の母親は元女優の神納絵里香
絵里香は所属していた、日新映画の社長の愛人であり
社長と揉めてからは映画界から姿を消していた
浜崎は当時の親しかった知人から絵里香を見つけ出し
栄子と一緒に会う約束を取り付けたが
当日、依頼主の栄子が来ない、そして部屋で待っているはずの
絵里香も電話に出ない。
娘が来なかった事を伝えるため、絵里香の部屋へ行くと
神納絵里香が殺害されていて第一発見者となってしまう
警察の事情聴取で浜崎は栄子という女性が母親探しを
依頼していないと聞き混乱する。浜崎は警察に疑われ
栄子に会うために再び、家に行ってみると
彼女は事務所に調査依頼をしにきた女性とは別人で
浜崎がデパートでスリ事件を目撃した時の被害者女性だった。
栄子に成りすました女性は何者だったのか
父親の一周忌に目撃したちょっとした事件から
始まり、父親が亡くなる直前に調査していた
現金輸送車襲撃事件が浮上してくる、絵里香殺しと
微妙な線でどう繋がっていくのか。
王道なハードボイルドで70年代の風景が甦ります
映画界のドロドロにヤクザやスリ女
浜崎のお気に入りがバヤリースのオレンジジュース
女性の服装はパンタロン、
若い人には分からないであろう用語も多々
う〜ん私は違和感なく読めてしまいました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやぁなんていうか。
本のタイトルからすると異様にかけ離れた内容でしたね~~
っていうか、このタイトルちょっと意味不明。
もともとはキッドナップというタイトルだったそうで、読み終えてみるとなるほどそっちのほうがしっくりきます。
なんで替えちゃったのかな~~~??
おハナシは、裕福な高校生が、家庭に嫌気がさし家出し、過去に自分を誘拐した女に会いに行き、そこで生活を始めてしまうというもの。
ばれないようにウソをつきうまく住み込みのバイトに紛れ込んで、周りの人たちともうまく交流し、最後にはその周りのいやな人とのいざこざに巻き込まれてしまうんですが・・・。
その、ヒミツがばれるばれないあたりの部分がやはりおもしろかったです。
設定が主人公(映画では松雪泰子演じる女が主人公になってるみたいですけど)が高校生にしては、まあ下ネタのオンパレードで、いったい何の話なのか時々わからなくなりつつ読んでましたヽ(;´Д`)ノ
ことあるごとにそのシーンの描写がでてくるんですよね~~
それが、今どきの高校生ってものを描いてるのか(ありえない理由での女子高生の自殺とかでてくるし・・・)、単に主人公を表現しているのか、わからないんですが、それにしても多すぎました。もういいやんって思うほど。。。
しかも、子宮の記憶というからには、期待するじゃないですか!!
最後まで、そのどんでん返しはありませんでした・・・ ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
それもちょっと尻切れトンボのような終わり方。
続編でもあるといいんですが。
それにしても、誘拐した女に松雪泰子はまったくイメージではありません。
どちらかというと、その友達のほうだったらまだありえるかな。。。
原作ではもっと普通の中年のおばちゃんっぽい感じで描かれてます。
映画の公式サイトを見る限り、そのスナックのママである友達とか、連れ子の美佳がでてこないのかな??っと思われるんですが、このママとか美佳とのかけあいがストーリーの中でけっこうおもしろかったりします。
でもまあ下ネタ多すぎるし、厳密に忠実には映画化しにくいちゃあしにくいストーリーかも。
きっと(まだ見てないので)幻想的な感じに仕上がってるのかな~~って思いました。
ロケ地も沖縄だし。
(実際は房総半島あたりだったかな)
いやでも、けっしてよくなかったわけではなく、けっこうおもしろかったですよ。 -
Posted by 読むコレ
長いっ(笑)。でもこの長さを苦にさせないところが
筆者の上手さですよね。主人公の強さと弱さとが
織り交じって描かれる中年男性像は、もう既に
自分の年齢と変わらなくなってきており、いちいち身に染みる。
主人公が必死になってしがみ付いて守ろうとした古ぼけた
バッティングセンターのようなものを果たして自分は持っているんだろうか?
自分にとって守るべきものは何なのか...。音楽だったはずなんだが
この数年その自信がなくなってきた。流行になるでもなく、
一般に受け入れられるでもない環境の音楽に対して
ここまで闘えるのか...。歳をとるってのは臆病風に吹かれ弱く
なるって事がこんなに切実に身に染みるとは思わなかったなぁ。
でも、弱気になるだけじゃなくて、勇気付けてもくれるし、
不安や疑問を抱えつつ日々働く中年男性にゼヒ読んで欲しい作品。 -
Posted by ブクログ
ミステリーかと思って読みましたが、そういった謎解きではありませんでした。
生後3日で新生児室から連れ去られた過去を持つ17歳の主人公、真人が、その誘拐した女、愛子に会いに行く話し。
実の親とうまくいかず家を飛び出し、誘拐した女を探し出して、嘘をついて一緒に暮らす。そして、その地でいろんな人と知り合っていく。そんなストーリです。
とくに、ぐっと泣かせるシーンもなく、あれよあれよと読み進めることが出来ました。いつ、嘘がばれるのか。ばれたときの愛子と真人はどうなるのか?といったところが気になって読み進めていく感じです。
真人にも愛子にもどちらにも感情移入できず、読後感もスッキリしない作品となりました。
この手の作品は苦手かも(笑)