村上博基のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
SF?SFなのか?これ。
ロンドンの中心部にそびえ立つ超高層マンションで起こる不条理劇。
世間的地位はあるものの知的な感じが全くしない住人たちなので普通の感性を持ってる人なら最初から住みたいとは全く思わないマンションが舞台。
その時点で既にもう歪んでる。
その上全てが整えられた環境が少しずつ崩されていく。
住民たちは対処法を考える。という理性はなく
人間の本能のまま行動する。エロ&グロがあるのだがなんとなく紗幕1枚隔てた所で行われている感じがあって「生々しい」というより「浮世離れ」している。
そういう点では「SF」のカテゴリーに入れて良いんだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジキルとハイドとはこういうことだったのかぁ。
人間の心とは複雑なもので、決して平面的に見られるものではないってことか。
立体的だから、どこか一カ所の側面ばかりに重心を置いたら転がっちゃう。
その正反対の自分と向き合わないと、バランスがとれない。
善人と悪人は表裏一体かもね。
自分でも信じられないくらいの汚い部分があるから、それを発散させることで善人である自分を保っていられるのね。
つまり善人でいるには、自分の汚い悪人の部分もちゃんと知っておく必要がある。
…じゃあ善人代表のキリストが人間だとしたら、自分の邪悪な側面をしっかりわかってるってこと?そうじゃないとおかしいもんね。人に説法するくらいだし。。。(´ _`)
完全なる善人はオバケだな。
とってもそれが分かりやすくて、同時にミステリーとしてワクワクしながら読めた。
メッセージ性が強い。 -
Posted by ブクログ
前半は単調でただただ辛かったけれど、後半に入ったら俄然おもしろくなってきた。先に映画を見てたせいで、ギラムの人物設定にちょっと違和感があったけど、なんかちょっとくたびれた感漂うギラムも悪くない(こっちが原作なのに)。あと、ジム・プリドーの最後の行動の理由がすっきりわかる。映画もよいけど、情報が詰まりに詰まって、人物の心中が(複雑ではあるけれど)文章でじっくり読み込めて、原作もいいなぁと思った。
ただ惜しむらくは翻訳のセンスのなさ。ペンのインクを消すために『消しゴム』を使ったり、『ベルがチリンと鳴る』なんて言ったり、あとは『ステートメントを数センテンス』なんて書いてみたり、英語の比喩表現をそのまんま直訳したり…。文章がいかにも翻訳調なのは仕方ないにしても、単語やフレーズの訳ぐらいはせめて、もうちょっとなんとかならなかったのか…。翻訳ものは翻訳も含めての作品だと思うので、ちょっとそこが残念でした。難しそうだからあえて原書は見てすらいなかったけど、続きは英語でがんばってみようかなぁ…