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英国情報部〈サーカス〉の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。引退生活から呼び戻された元情報部員スマイリーは、困難な任務を託された。二重スパイはかつての仇敵、ソ連情報部のカーラが操っているという。スマイリーは膨大な記録を調べ、関係者の証言を集めて核心に迫る。やがて明かされる裏切者の正体は? スマイリーとカーラの宿命の対決を描き、スパイ小説の頂点を極めた三部作の第一弾。著者の序文を付した決定版電子書籍化
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スパイ小説の金字塔
ル・カレの世界を堪能させていただきました!
荒木飛呂彦風にいうならば、男が泣ける、男の悲哀を感じさせるサスペンス、というところでしょうか。★5つでは足りません!
実は、紙の本で積ん読数年。その間に新訳が出て、電子化されて、やっと読みました!何でもっと早く読まなかったんだろう?
まあ、確かに本をパラパラっとめくった時に感じる重苦しいオーラに、つい本棚に戻してしまう、ということを繰り返していました。
電子書籍にはその拒絶感がありませんね(笑)。
内容に関しては随所で語り尽くされていますが、とにかく暗く,重く、緻密でスリリング。
組織に潜む2重スパイを捜し出すことを命じられた、老いた元諜報部員スマイリー。
彼とその仲間たちが、ひたすら資料と聞き込みで真実に迫っていく姿が、この長い小説を通じて全く緩むことのない緊張感を持続させます。
派手なアクションはほぼありませんが、なにより人物描写がすばらしい。特に、弱さも見せながらも冷徹なプロフェッショナルを貫くスマイリーの造形は完璧です。
そして縦横に張り巡らされた伏線。1回読んだだけでは、話のつながりを理解できない部分も多々あって、ちょっとモヤモヤしますけど。なんたって最大の伏線はタイトルですから。
ところで某所のレビューでは、新訳がヒドいと話題ですが....
新訳はとにかく読みやすいので、どうせ何度も読むなら入口としては良いのではないでしょうか?
最後の部分を旧訳と並べて読み比べましたが、確かに旧訳のほうが「雰囲気」はあります。次は旧訳を読んでみようと思います。
その前に映画!ですね。『裏切りのサーカス』という残念な邦題になっていますが、評判は素晴らしく高いので見ないわけにはいきません。トレイラーをみると、もうスーツなオヤジばかりで渋すぎます。
というわけで長い積ん読を後悔しながら、3部作の残り『スクールボーイ閣下』『スマイリーと仲間たち』もあせらず読んでいこうと思います。
Posted by ブクログ
「寒い国から帰ってきたスパイ」に続いて、ジョン・ル・カレを読む。
私は、「寒い国から帰ってきたスパイ」の方が好きだったけれども、この小説も、スパイ小説の傑作と評価されていて、自分もそういう風に読んだ。
この作品は「スクールボーイ閣下」「スマイリーと仲間たち」と続く、三部作の一作目。たぶん、30年以上前にスパイ小説を数多く読んでいた時期に、この「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」までは読んだ記憶があるけれども、あとの二作はおそらく読んでいない。この作品の主人公である、ジョージ・スマイリーが登場する小説は、あと一作、「スパイの遺産」という作品があるようで、この三作品は、読んでみようと思っている。
「寒い国からかえってきたスパイ」の感想にも書いたけれども、この作品の背景となっている東西冷戦、そして、東側と西側の諜報戦というのは、現在ではリアリティはないけれども、諜報活動、インテリジェンス活動は、世界中で現在でも活発に行われているはずであり、そういう意味では、物語としてのリアリティは損なわれていないように思う、
Posted by ブクログ
有名すぎるほどに有名な古典的スパイ小説。どうして今まで読まなかったのだろうか、というくらい。
今になって読んでみて、すごい、面白い、につきますね。
最初の方は人の名前とか、よくわからなくて、文体も理解しにくくて、私も年をとったな、名前覚えらんないや、と思っていました。他の人のレビュー見て、あ、私だじゃなかったのね、とちょっと安心。
さらにレビューでよく書かれていた映画の「裏切りのサーカス」もみました。私は原作を先に読んだので、ああこのシーンね、とわかったのですが、映画だけ見た人にはわからないことも多かったのでは。
若い頃に読めばそれはそれで面白かったでしょうが、今、読んでよかった。
組織への忠誠とはなにか、信条とはなにか、人生において、それは、いかなる意味があるのか、ないのか。
愛もまた、同じように繰り返し問われている。国への愛、妻を、恋人を、愛するものを信じること、裏切ること。愛ゆえに自分を裏切るものもいれば、自己愛ゆえに自分を裏切らないものもいる。
スパイ小説、探偵小説であるとともに、愛の物語だったりするところが、この話のずるいところ。犯人が分かってそれで終わりにはならないのはそのせいだ。
最後の方に行けば行くほど、この話が切なく、深くなるのは、問いかけの果ての答えが、この伏線の多い、二重スパイがテーマにふさわしく、複層だからだろう。
Posted by ブクログ
映画「裏切りのサーカス」を観てから読みました。
ストーリーの大まかな流れは同じだけど、原作のこちらの方がかなり濃密で複雑。
冷戦の知識がないので苦労しながら読み進めました。
面白い!
頭脳戦でスリリングで、緻密な描写は風景が見えるよう。
自分も一緒に相手の眉の動きや目線の行方を見てるような気持になった。
お陰で読むと疲れたけど(笑)
冷戦下のスパイは本当にこんなことしてたの?
情報をめぐる攻防戦がすごすぎる。
そしてピースが集まったら怒涛の終盤への流れ、
読む手が止まりません。
レビューでは翻訳が分かりにくいとの評判でしたが、読み進めるうちに慣れました。
ちょっと古臭く?感じる表現もあるけれど、逆に時代背景に合っていたように思う。
話の流れも映画で予習済だったのでそこまで困らず。
とっても面白かったけどボリュームが大きいのでなかなか再読出来ない。
でもまた読みたい作品です。
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小説・文芸
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