関口尚のレビュー一覧

  • 君に舞い降りる白
    前半の方を読んでみて、勝手にSF的な話の展開を想像していたけど全然そんなんじゃなかった
    石の花を中心にそれぞれのストーリーが混じりながら展開されていく、ほっこりする小説
  • 君に舞い降りる白
    清々しい読後感の恋愛小説。
    幸せな未来を感じさせる余韻がいい。
    傷つきながらも、新しい世界へと踏み出す登場人物すべてに声援を送りたくなる。

    鉱石店「石の花」のスタッフと、お店を訪れる過去に大きな傷を抱えた人たち。
    その誰もがお店に安らぎと居心地のよさを感じているが、やがてはそれぞれが自分の問題と向...続きを読む
  • 君に舞い降りる白
    感想
    どれだけ待てるか。自分だって距離を詰めたい。でも相手に信頼してもらわなければ。いつだって恋愛は相手のあること。自分だけで完結しない。
  • 空をつかむまで
    優太、姫、モー次郎たち、美月の歓声や叫び声、そしてひとりのときのひっそりとした泣き声が聞こえてくるようだ。自分の力だけではどうにもできないことがあることを知る時期かもしれない。大人じゃないけど子どもじゃない、子どもじゃないけど大人じゃない。佐野元春は「つまらない大人にはなりたくない」って歌っていた。...続きを読む
  • はとの神様
    鳩レースをメインに据えた青春小説です。かなり珍しい題材ですね。
    最近は鳩を飼っている人は非常に珍しいし、アレルギーの元になったりする事もあるので、嫌っている人も相当数います。
    思えば生まれたマンションの隣のクリーニング屋さんの屋上には大きな鳩舎が有って、鳩はなじみのある鳥でした。あまりに普通の光景過...続きを読む
  • プリズムの夏
    久々に時間に余裕ができ、車内にいながらぼんやりと物語に浸かりたいと思い、夏っぽい高校生の青春ものというイメージに惹かれ読んでみることにした。

    主人公の植野とその親友である今井は映画館で出会った受付の女性松下菜那に出会い、その容姿・性格様々なアンバランス具合に心惹かれ、彼女のことをもっと知ろうと探り...続きを読む
  • シグナル
    東京の大学を休学して地元足利に戻り映画館で映写技師の助手のアルバイトをする男の子と、三年間映画館から一歩も出ていないという何やら過去に一物あった風な映写技師の女の子を中心とした物語。 風景や映画館の描写などはすごく良かったのだが、登場人物、とくに技師の女の子がいまいちピンとこず。三年も外界に出られな...続きを読む
  • プリズムの夏
    青春もの。そんなに好きなジャンルではないけど、少年たちのまっすぐさがキラキラしていた。みんなが幸せになれればいい
  • プリズムの夏
    松下さんとアンアンが同一人物かの謎解きミステリーとして楽しんだ。解説の人間の性格を形成する5つの要素は興味深く為になった。
  • シグナル
    2019.10.4 本棚の整理のために再読。
    辛い過去を持ちながらも教師という夢を持ち、前を向いて努力する主人公・恵介と、映画館の映写室に3年間引きこもり、辛い過去と向き合えないでいるヒロイン・ルカが、映写技士の仕事を通して惹かれあい、ルカが過去を乗り越えていく青春純愛作品。
    始めは、ルカが3年間引...続きを読む
  • 明星に歌え
    登場人物の人数、それぞれの個性、会話と描写の割合、ストーリー展開、全てのバランスが絶妙だった。
    何かしら問題を抱えた学生が、夏休みに一大イベントに参加して、みんなで成長していく、ある意味ベタな内容。ただ、四国のお遍路というテーマが非常に斬新であり、物語の中で良いアクセントになっていると感じた。
    映画...続きを読む
  • 君に舞い降りる白
    久しぶりに恋愛小説を読みました。ダークな要素のない物語は新鮮でした。
    鉱物のお店のお話なので、鉱物のことを知ることが出来ます。蛍石って本当に光るとは知りませんでした。

    購入
  • ナツイロ


    大学のリゾートバイト研究会に属する主人公。
    恋愛傷心も兼ね、住込みのみかんアルバイトとして、愛媛へ。
    海と山しかない大自然の中で一人の女の子と出会う。いや、見かける。そして、絡まれる。
    その女はシンガーソングライターだと。
    瀬戸内の青空から、舞台は東京へ。そして、30万円を持ち逃げされ、再び愛媛...続きを読む
  • 君に舞い降りる白
    雪に浄化されたみたいにすっきりと透き通った読後感だった。ナチュラルでいてくっきりとした登場人物たちも良い。舞台となる元々コーヒー喫茶だった鉱物ショップ石の花が素敵。浮気で不倫をした彩名にリアリティを感じて印象的だった。相手の思惑をはっきり答えられなかったり、二番目で良いという悲壮な決心に自己陶酔した...続きを読む
  • プリズムの夏
    20180609

    年上の女性に憧れる高校生の話。

    最後まで読んでみたが少々切なさが残る。

    ミステリーかと思ったが、苦手な分野の純文学だったような。

  • 明星に歌え
    お遍路を通しての若者たちの成長担。
    面白かったが、各札所がさっさとすぎてしまったので、そこに絡んでのイベントを書き込めればよかったなと思った。
    さらに言えば、装丁の絵に5人しかいない。吉田を入れてやれよ!
  • シグナル

    関口氏の作品はどれも透明感があるね。
    『パコと魔法の絵本』、『君に舞い降りる白』などなど。

    さて、本作は、映写室に三年間引きこもる女の子と、そこでバイトをすることになった男の子の物語。

    細微な描写が非常に綺麗。川端康成にも通じるような気がする。
    誰かを想うという、純粋さが心を浄化する一冊でした...続きを読む
  • 君に舞い降りる白
    怒りではなく感謝
    死者は語らず、ただ生き残った者が後悔を重ねていく生活の中、
    また生きる希望が湧いたエピソードが良かった
    あと、解説がすごく納得でした
  • ナツイロ
    予想を裏切る意外な結末。
    こんな形での人間成長物語は初めて読んだ。
    あまりきれいな話とは言えないが、「やられた」という感じになる。
  • シグナル
    映画館でバイトを始めた恵介。
    そこで出会った映写技師のルカは一歩も外へ出ることなく映写室で暮らしているらしい。
    なぜ彼女は三年間も閉じこもったままなのか?
    「ルカの過去について質問してはいけない」など三つの不可解な約束に困惑しながらも恵介は固く閉ざされたルカの心の扉を押し開いていく。