関口尚のレビュー一覧

  • プリズムの夏
    「わたしはわたしをやめたい。もう消えてしまいたい」ネットで見つけたある女性の日記。
    高3のぼくと親友の今井、あこがれの年上の女性・松下さん。
    ひたむきな想いを描く青春小説。
  • プリズムの夏
    内容に重みが出てくるにしたがって、筆が軽くなっている印象。

    さっと読むことは出来るし、ところどころ良い表現もある。
    しかし、題材に特殊なものやなにか事々しく扱うようなものを選ばない限り、この作家は同じだけ軽やかな作品を仕上げることは出来ないのではないだろうか。
  • シグナル
    途中はちょっとありがちな展開だったけど最後が良かったです。登場人物の倍は年齢を重ねているけど恥ずかしく思うことなく読めました。
  • ナツイロ
    個人的には終盤が自分好みではありませんでしたが、世の中きれいごとばかりじゃないと思えば自然な流れ?でしょうか。

    登場人物たちらしさが貫かれたという意味では、印象を残す作品でした。
  • シグナル
    うーん。関口さんの作風は好きなので、全然読み進めたのですが、★3つなのは、ちょっと自分では消化不良感があるところですかねぇ。

    大体途中で物語の最後のほうまでの流れが予想できてくると、やっぱりその通りになるのか?みたいな。

    あと、レイジの使い方がちょっとねぇと。もう少しアクの強いキャラなので使って...続きを読む
  • シグナル
    映画化原作ということで読んでみた。
    登場人物たちの過去が語られるのが全て“語り”だったのがちょっとやぼったかった。
    過去を語らせるのにもっと違ったアプローチがあればより面白くなったのかなと思う。
    漆田の異常性が描きたかったのだろうけどそのまま放置でなんだかなーと思った。
  • プリズムの夏
    何年か前に読んだんだけど、登録し忘れていたみたいなので今頃。
    この作者は、女性をミステリアスな感じに描くのが好き?
    まだ2冊しか読んだことないけど。
    「謎」な感じに惹かれるのかな。
  • ナツイロ
    住み込みのみかんアルバイターとして愛媛まで出かけた
    東京の大学生の譲が主人公。
    名前通りの性格で他人と争うのが苦手で、
    周囲からはイエスマンとさえ揶揄されることも。

    そんな彼がバイト先で一つ年下のシンガー志望の女の子と
    知り合い、良く言えば自由奔放、悪く言えば適当で無責任に
    見える彼女に振り回され...続きを読む
  • ナツイロ
    前半はドタバタしてるが、話しが進むにつれ盛り上がってくる。ラストは別の形が好みだな。
    2012.6.30
  • 君に舞い降りる白
    「出会いと別れがはっきりした恋愛小説」という印象。
    「石」を中心に置いて話が進んでいくのは面白いなと思った。



    最後に類家さんとかももう少し出してほしかったなと思う反面、出さないことで旅立っていった人たちの希望みたいなものを感じられるのかもしれない。
  • プリズムの夏
    主人公は映画好きの高校生男子二人。
    二人でよく行く小さな映画館の受付に居る女性、
    松下さんに二人ともなぜか惹かれていく。

    一方、個人の映画批評サイトに書かれたうつ病日記の
    女性(アンアン)についても二人は興味を持ち、
    やがてふとしたことからその女性が松下さんなのでは
    ないかと、疑惑を持ち始め・・・...続きを読む
  • 空をつかむまで
    トライアスロン大会のリレーパートに出る羽目になった中学生の物語。
    大会に向けて準備を進めるうちに友情が芽生え、強固なものとなり、
    3人は強力なライバルに真っ向から立ち向かうことに。

    と、書くとかなり爽やかなスポーツもののようですね。
    でも、ちょっと違うんだな~

    家族の問題。けがの「後遺症」。過去...続きを読む
  • プリズムの夏
    男の子はこんなにも単純に人を好きになったり、嫌いになったりするのかな。
    一人の女性のために、こんなにもひたむきになれるものなのかな。

    うつをどうとらえるかは難しい。
    確かに今、薄っぺらくうつ病が持ち出される機会が多くて嫌な気分になる。
    けれど、それでも苦しみは当人にしか分からない。
    私はうつ病もノ...続きを読む
  • プリズムの夏
    第15回小説すばる新人賞。

    ネットのうつ病女性の日記が、片思いである女性と疑いながら高校生の主人公が駆け巡る。

    真実の持つ苦さを感じながら、あえてその苦しさを味わうことで真実を受け入れようとする二人の少年の物語。
  • 空をつかむまで
    男の子たちの心理描写が素敵です。
    特に主人公のヒロインに対する純粋な想いがとっても綺麗です。
    展開は意外なところに落ちましたが、傷つきながらお互いを大切なものにしていく過程がコロコロと読みやすい文章で綴られている作品です。
    少し詰め込みすぎなところと結局この話は何が言いたかったんだ?と思ってしまう一...続きを読む
  • シグナル
    三年間も映画館での引きこもり生活を続けているルカ。休学して実家に戻った大学生の恵介が彼女と出会うところから物語は始まります。

    序盤は、ルカのミステリアスな境遇をのぞけば、奇をてらったところのないさわやか〜な青春小説な印象。直球ストレートな内容ですが、僕は結構この序盤は好きでした。

    ただ、レイジが...続きを読む
  • シグナル
    最初に3つの約束に「おー?」とさせられるけど、なんだかそれがあっけなくて「えー?」てなってしまった。

    全体的な雰囲気は好きだけど、読めてしまうラストにちょっとショック…。

    でも、心があったまる物語です。

    ちなみに引用の「好きだ。」はこの小説のこの場面だからこそ、とてもとても惹かれました。
  • プリズムの夏
    今にも死にそうな鬱病ブログの著者があこがれのあの人かも……っていうのは、かなりキツイ。
    でも関口尚らしく読後感は(まあ)爽やか。
  • プリズムの夏
    「ぼくらはまだなにを失ったのかよくわかっていない。」

    全体的にみずみずしい感じがした。
    虚構の世界と現実の世界の、強さと弱さ。
  • 空をつかむまで
    帯には「トライアスロン小説」とありますが、競技そのものよりも主人公たちの中学生らしい(あるいはらしくない)悩みや葛藤、精神的成長を描くことに主軸がおかれていたように思います。だからなんだかジュブナイルなノリがする。

    中学生って頑張ることを格好悪く感じてしまう年頃のような気がします。
    他人からの評価...続きを読む