関口尚のレビュー一覧

  • プリズムの夏

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    「わたしはわたしをやめたい。もう消えてしまいたい。」ネットで見つけた、うつ病女性の日記。高3のぼくは、書いているのが片思いの相手・松下さんではないかと疑い始める。映画館で働く美しい彼女にそんな気配はないけど、証拠は積み重なる。死へ向かう、日記の女性が松下さんなら、ぼくは助けたい。どんなに苦しいことがあっても―。ひたむきな想いを描く青春小説。第15回小説すばる新人賞受賞作。

    【感想】

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    2017年08月22日
  • 君に舞い降りる白

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    ごく個人的な、もしくはプライベートと呼ぶべき事象で、しばらく長い文章が読めなくて、そのリハビリとしてはいかがな行為と思うが、当時読みかけで中途半端な中の一冊として本書を読み切ることに決め、一年かけ、やっと終わった。
    そういう意味では全く他者にとっては参考にならないが、個人的には非常に大きな意味となる読書だった。

    内容としては、三章に分けた、それぞれの女性に対する物語、ついては付属する男性の物語でもあるが、主人公は平凡でありながら、傷ついている大学生でもある。

    主人公がアルバイトで勤務する職場が宝石を扱う所から、それらにまつわる繋がり、それぞれを”見送る”物語であり、再生の物語とよく言うが、

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    2017年04月26日
  • はとの神様

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    ネタバレ

    前半に登場する小学生の主人公たちは皆、
    家庭環境や学校での生活に「歪み」を持っている。

    そのため、登場人物の性格もどこかしら
    ダークな感じで、かなり危険なラインまで
    捻てしまっているのがわかるけれど、
    話が進むに連れ上手く
    折り合いをつけていっている。

    最初こそお互いの利益や自己保身のために
    つきあっていたみなとや悟、ユリカが
    結果的に単なるなれあいではない
    共有意識を持つようになる流れは、
    小学生とは思えない位渋いと思った。

    後半の話が単なる後日談のハッピーエンドではなく、
    成人した主人公たちがその年に見合った問題を抱えているのが良い。

    何も目下の問題は解決できてはいないけど、
    読後

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    2014年04月21日
  • シグナル

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    映画が個人的にはまったので、原作もと手を伸ばした。
    設定はおおむね原作通りだったんだなぁ。映像が先の分、違和感を感じつつの読書にはなったけれど。

    ルカと恵介、ふたりのやりとりや緻密な映写のシーンなど好感が持てたし、分量はあるけれど読みやすかった。

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    2014年03月25日
  • 君に舞い降りる白

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    ネタバレ

    安斎と金田を二人だす必要があるのかなあ,と思った。人間っていろんな面を持っていて当たり前なんだから,この二人の人生を足して2で割った人物を一人設定すれば物語全体に行き渡るような気がする。それは,志帆のキャラクターにも言える。なんかそういうところが残念。

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    2014年01月11日
  • プリズムの夏

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    現実と折り合って生きていくって大変。
    各々の抱えている現実と向き合いながら、迷いながら生きていってる高校生二人の姿がなんだか懐かしい。

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    2013年07月14日
  • プリズムの夏

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    ネタバレ

    映画館で出会った受付の女性に憧憬の念を抱く高校生男子の話。
    歪んでいるかもしれないけれど、青春の物語。

    おもしろかったのは
    鬱病を題材にしているが、当人の視点ではないのと、鬱病に対する見方。
    鬱病日記否定派(あくまで鬱病否定ではない)の今井が、松下さんが日記の主とわかって葛藤したところもあったと思う。
    自分の考えを曲げる、変えるのは、意外にも悩むことだから。それを植野に話してしまっているから尚更。
    筝も捨てていたけれど、彼の悩んだ数日間を詳しく見てみたい気もする。

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    2013年07月02日
  • プリズムの夏

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    4月ごろに読んでた本。
    「本当のことは悲しみにぞくしているんだな。本当のことを知りたいと思っていた僕は、真実で傷ついた」という言葉が印象的。

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    2013年06月20日
  • 君に舞い降りる白

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    ネタバレ

    素性をなかなか明かさないミステリアスな少女に恋する… 同作者の「シグナル」と同じような設定の本作。こちらのほうが現実的な印象を受けましたが、それは「良くも悪くも」。斬新さにはかけるので、全体的なインパクトは薄味ではあります。

    でも石・鉱物を物語のキーアイテムに設定し、数多の種類のそれらと各場面や人物の心象を絡めて描いているところが印象的に映りました。「視線を奪われるような美人ではないけど気になる存在」的な作品、といったところでしょうか。

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    2013年03月18日
  • 君に舞い降りる白

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    綺麗なタイトルと、絵に惹かれ購入♪

    内容までとても綺麗な話で、読後は爽やかな気持ちになれました!!

    恋がしたくなるなー
    美味しいコーヒー飲みたくなるなー

    この本に出会えてよかっです☆

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    2013年02月11日
  • 君に舞い降りる白

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    表紙がとてもきれいで、タイトルもなんかすごくきれいで思わず買ってしまった本です。
    あらすじを読むと大学生の恋愛話ということで良いなと思ったんですけど、鉱石店というのがいまいちピンとこなかったです。
    読んでみると盛岡が舞台の話で嬉しくなりました(今私は盛岡の大学生なので)。知っている地名とか出てきたりして、情景が思い浮かべやすかったです。

    3部構成で主人公の恋愛模様、アルバイト、周りの人達といった感じで話が進んでいきます。読んでて続きが気になってしまうというか、ついつい入り込んでしまうような話だと思いました。面白かったし、終わりがすっきりしていたので良かったです。

    話に出てくる石の描写がとて

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    2012年08月23日
  • シグナル

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    舞台が足利!
    おもわず引き込まれました。

    大学生の恵介は、
    学校を休学し地元の映画館でバイトを始める。
    そこで出会った、映写技師のルカ。

    1.ルカの過去について質問しない。
    2.ルカが神経質になる月曜はそっとしておく。
    3.恋愛は禁止。

    この約束のうえで、
    ルカと一緒に働く恵介。

    映写室は
    暗くて、狭くて、音や油、
    きっと本当に特別な空間。

    そこで一緒に仕事をしながら、
    お互いの内側を少しずつ見せていく。
    近づいてくふたりだけど、
    過去と現在が邪魔をする。

    レイジは読んでて気持ち悪くなったー。
    江花なんて可愛い。苦笑

    3年間も外に出ないで、

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    2012年08月16日
  • 君に舞い降りる白

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    ほんとは3.5にしたいところ。
    主人公はじめ、登場人物がみんないい人たちばかり。それにみんな少なからず暗い過去を持ってる。
    雪衣がミステリアスに描かれすぎてる気もしたけど、読後感がさわやかだからまぁいいか。

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    2019年05月26日
  • ナツイロ

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    人間もみかんみたいに見た目じゃ決められないってことみ改めて気づかされました。
    外見に多少難があっても内面はいい人だったりその逆もあったり…
    自分がダメな人間だと思っても変わっていけるんだよというアドバイス、変わっていく勇気をもらえた気がします。
    僕自身、事なかれ主義的なところがあるので、イエスマンと言われるような事なかれ主義の主人公がノーと言える、自分の意志を貫けるようになっていったのは見習いたいと思いました。

    ただ、最後がちょっと寂しすぎかな…

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    2012年07月30日
  • シグナル

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    映画化されるとは知らずに読みました。解説を読んで映画化を知ったんですが、正直あまり映像には向かない作品のような気はしました(個人的に、ですw)。
    なぜだか「ぼくのメジャースプーン」「凍りのクジラ」等の作品群をふと思い出してしまったヒロインの境遇はさておき、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」を連想させる映写技師との交流は楽しい展開。あれを若い男女にすると、日本ではこうなりますか(萌え要素が入り込む?)そうですかw という感じ♪
    渡良瀬橋の風景は映像に向いてるとして、多分 小説の文章から想像する脳内映像 の方が映画よりもいいんだろうな~、でも小説を読まないという人も居るんだろうから映画にする価値は

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    2012年06月05日
  • シグナル

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    恵介と流花の関係素敵。
    二人とも心に傷を負いながら、でもその傷と向き合って必死にお互いを理解しようとしている。
    良い話だった。レイジを除いては・・・(笑)

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    2012年05月19日
  • 空をつかむまで

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    第22回坪田譲治文学賞受賞作。

    水泳部の3人が市町村合併で無くなってしまう中学校の名を残すため、トライアスロン大会に挑む!

    希望をつかむことは、空をつかむようなことなのかもしれない。

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    2012年05月07日
  • シグナル

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    昔こんな感じの映画館で映画を見てた時のことを思い出しながら読んでました。
    昔は立ち見をしたり、同じ映画を続けて見たり・・・
    今の映画館も好きだが、昔もよかったなと。
    なんか論点がズレてる気が。

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    2012年05月06日
  • 君に舞い降りる白

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    タイトル、そして目次に魅かれて衝動買い。
     第一章 さよならの水晶
     第二章 とまどいの蛍石
     第三章 思い出のアレキサンドライト
    ちなみに、ハードカバーの時のタイトルは『あなたの石』だったそうです。
    今回文庫化にあたって改題したとのこと。

    もうひとつ衝動買いの理由が。
    背表紙に書かれたあらすじの一行目。
     「もう誰も、好きにならない。」
    なんかねー、今読むべき本だという気がした。ただこの一文だけで。

    主人公は、鉱石店でアルバイトをする大学生。
    ちょっとしっかりしすぎてる感はある。
    だけど、こういう奴はたしかにいるよ。

    あることがきっかけで、もう恋はしないと決めた主人公。
    でも、バイト先

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    2012年05月04日
  • シグナル

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    学校サボっては
    昭和な映画館で
    三本立てを観てた自分には
    かなりツボな作品。


    安全性を重視し誘導灯を点けたままの今と違って
    昔の映画館は、
    完全な闇が支配する密室空間。


    それは自分にとって、
    日常を忘れ、
    映画に浸るためだけにある
    優しくて甘い闇でした。



    時給1500円に釣られて、
    映写技師の助手をすることになった
    大学生の恵介。

    そこで出会った
    21歳の映写技師・杉本ルカは、
    3年間も一歩も外を出ることなく
    映写室で暮らす
    ミステリアスな女性。


    恵介は

    ☆ルカの過去は聞かない。

    ☆月曜日のルカは
    ナーバスになるから
    そっとしておくこと。

    ☆ルカとの恋愛は禁止。

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    2012年03月28日