奥山真司のレビュー一覧
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稀代の戦略家による日本改造論。多くの示唆と知的な刺激に満ちている 明解な文章で、分かりやすい。
2019年12月の発行なので、世界情勢は少し前のことを書いているが、米中冷戦についての予言などは、的中しているものもあり興味深い事この上ない。
エドワード・ルトワックは本書以外にも日本に関する著作がある。彼は日本の歴史や戦国時代の合戦、明治維新の変遷、日清・日露戦争についてよく知っているし、日本人とは違った視点でそれを語ることのできる(決して批判的ではない)軍事戦略家である。
2018年に発行された「日本4.0」で彼は、日本人は極めて高度な戦略文化をもった民族だと述べている。日本は、必要にな -
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自身の人生への取り組み方を考えることができる。
戦略を自身の人生や生き方に取り入れることができる。
大切なのは、
自身がどう生きるべきか(大戦略)から紐解いて、
戦術にまで落とし込むことが大切。
技術レベルで活動をしていても、最終的にはレッドオーシャンに行き着くことが多い。思想になにを置くか。
どのようにして最後を迎えたいかを考えて、絵を書くことが大切。
順次戦略、累積戦略では、
うまく双方の歯車を回すことが大切。
一方で陰徳や、影の努力などは疎かにしがちなため、意識的に行っていくべき。
また、陰徳を積むことで「運」も良くなる。
なにか小さなことから陰徳を積み。
自身のブレイクスルーに向 -
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企業間や人間関係にも使えそう、なるほどと思ったことのいくつかを。
「国の規模が大きいほど外国への理解度は低くなる」
企業でも同じことが言えると。
「大国は小国に勝てない」
他国連携要素が生じてしまう。
国家そのものの性質、国体を見抜き理解し、どう取り扱うかが重要。
代表的なアメリカ人は「人類には文化を超えた普遍的な性質がある」と心の底から信じている。
人種的、文化的なバックグラウンドを公の場で表面するのが憚れる国がアメリカ。違っているから相容れないことがある、とは微塵も考えない。
人種差別主義者と思われたら、人として終わった扱いになる。 -
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稀代の戦略家と呼ばれる著者による中国論。
以下、本書より。
【日本政府への提言】
(2016年3月20日発行)
最後に現在の安倍首相や日本の対外政策担当者に向けて注意を喚起して、本書の結びとしたい。
「慎重で忍耐強い対応」というのは、通常はほぼ全ての国に対して勧められるもの。
だが、私がここで強調したいのは、中国のような規模が大きく、独裁的で不安定な国家に対しては、それが逆効果という事。
中国は、15年のうちに3度も政策を変更している。
さらに作戦レベルや現場レベルで、ソ連でさえ決して許さなかったような軍事冒険主義が実質的に容認されている。
これに対抗するには、有事に自動的に発動される迅速 -
ネタバレ 購入済み
外敵に備えるために
気になったところを一部、紹介します。
・勝つためには、あらゆる手段でサプライズを狙う必要がある。戦争の目的は「勝つこと」であり、「ルールを守る」ことではないからだ。それ故、機動の仕方だけでなく、メンタル面での柔軟性を身に付けねばならない。
・本当に実力のある軍隊は、全てを完璧に観客に見せるような演習(演劇)はできない。そのための練習を行うリソースがもったいないからだ。全ては本物の戦いのために使わなければならない。
・戦争で守る原則は「攻撃は最大の防御」「不測の事態を恐れるな」「リスクをとれ」である。
・地経学の目標は「国家の富の拡大、そして国民の就業率を最大化すること」 -
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ネタバレ独自の戦略論を持つ著者による、中国の対外戦略の推移とその問題点の指摘。及び、それに対して日本がどう対処すべきかの提案。
まあ、インタビューを元にまとめた物だけあって、サクサク読める(読めた)
中国に関しては「明日どうなるかわからない。何の担保も無い」以上、何らかの方針を立ててそれに基づいてこちら(日本)から働きかけるよりも、「封じ込め」と「リアクション」(中国が何をしでかしても対応できる様に各部署で準備しておいて、何かあったら「リアクション」)の方が適しているのでは?という案については、理解できる(中国相手にイニシアチブをとれるというのは傲慢すぎる)ただし、「国家のパラメータと変数」論について -
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ネタバレ2015年に習近平が訪米の時にオバマに提案した「新型大国関係」つまり「G2」提案は、日本のマスコミでは、日本は米中の挟間に取り残されるような取り上げ方をした。
本書によると、この習近平の「G2」提案は、キッシンジャーのアイデアで、しかも彼はアメリカの中で「G2」を信じている唯一のアメリカ人と喝破している。
別の本でも、中国はキッシンジャーへ莫大な資金援助をしているとのこと。
また、キッシンジャーの著書の中で、彼はドイツと日本は必ずアメリカを脅かす存在になると警告しているほどの日本嫌いなのだ。
しかし日本のマスコミは、中国問題になると、直ぐにキッシンジャーのインタビューを掲載したりして、中国寄り -
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中国を戦略的な視点から視ていることで、
中国の違った姿が 浮き彫りになる。
このルトワックという人は、スゴイな。
【エドワードルトワックの戦略論】
習近平が 『核心的リーダー』として登場している。
その意味を知るものはなく、
それを決めることができるのは、
習近平だけと言う中国の現実。
2000年以降、中国は三度、その戦略を転換してきた。
「チャイナ1.0」 =平和的台頭
『中国の国際舞台の台頭、経済は日本を超え、アメリカに迫る』
国際舞台には、戦略のロジックがあるが、それを抑えた。
「チャイナ2.0」 =対外強硬路線;胡錦濤時代
戦略ロジックを発動させた。大国の錯覚。
『胡錦濤は権力を充 -
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今は何度目かの地政学ブームだそうです。
年末の高市総理の台湾有事に関する発言以来、この世界がどう動いていくのか?興味を強く持ちました。中国はなぜ横暴とも言える一帯一路政策で海洋進出まで行ってくるのか?米国は自国第一主義 モンロー主義など世界の警察という立ち位置を変えたのか?日本はどうすればよいのか?どんな事がこれから起こりそうなのか?地政学は面白い。その国の元首の立場で考えると今起こっている事の合理性が見えてくる。目的は戦いに勝つことではなく次の局面をコントロール出来るか。日本は第二次世界大戦で負けたが米国は日本の復興に協力し対ソ勢力の強化しました。 -
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著者は元イスラエル諜報部員で現在はオープンソース・インテリジェンス(OSINT)を提供する民間諜報サービス企業を創業して国や企業へのアドバイスなどを行っている。「認知戦(影響力工作)」については「グレーゾーンの戦い」として認識はしていたが、著者による日本を取り巻く状況の分析に改めて現状の厳しさを確認させられた。
例として「福島原発のALPS処理水」問題でわかりやすく説明いている。
WHO飲料水基準の7分の1という水準でIAEAが安全性を確認したものに対して「汚染水」という名称でキャンペーンを展開した中国に対し、日本は評判を守るだけではなく、原発の冷却水を直接海に流している中国に対し、反撃しなけ