あらすじ
■“武器”に頼っていたら奴隷になる!
この本で言う“武器”とは、スキルのことである。
スキルとは、たとえば
「TOEICで〇〇〇点を取る」
「パワーポイントを使いこなす」
「ソーシャルメディアを使ってマーケティングを行う」
など、いわゆる技術のことを差す。
こと技術といえば、わが国は「モノ作り大国」である。
その日本が今、置かれている立場といえば、
ソニー王国の凋落を代表するように、途上国にその地位を奪われている。
これは人生についても同じこと。
スキルはいつか新しいスキルに生まれ変わる。
そのとき、あなたは新たなスキルを追い続けるのか?
スキルにすがるとき、あなたはスキルの奴隷となっていく……
■地政学・戦略学者が説く人生攻略法
著者は「戦争で勝つためにはどうすればいいか?」
という「戦略学」を研究している。
その彼が、なぜ「人生」について語るのか?
実は「戦略学」は「人生戦略」そのものに落とし込めるからである。
自己啓発本マニアでもある著者は、
専門の研究をしている間に、
戦略学と人生戦略の相関性について考え続けた。
そこで導き出されたのが、
日本人にとって一番適した人生の目標設定法であった。
それは戦略学で言う「順次戦略」と「累積戦略」と呼ばれるものだ。
この2つを同時に行うことにより、
日本人に最も適した目標設定ができるという。
この2つの戦略とは何か?
これまでにはなかった新しい考え方を提示する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自身の人生への取り組み方を考えることができる。
戦略を自身の人生や生き方に取り入れることができる。
大切なのは、
自身がどう生きるべきか(大戦略)から紐解いて、
戦術にまで落とし込むことが大切。
技術レベルで活動をしていても、最終的にはレッドオーシャンに行き着くことが多い。思想になにを置くか。
どのようにして最後を迎えたいかを考えて、絵を書くことが大切。
順次戦略、累積戦略では、
うまく双方の歯車を回すことが大切。
一方で陰徳や、影の努力などは疎かにしがちなため、意識的に行っていくべき。
また、陰徳を積むことで「運」も良くなる。
なにか小さなことから陰徳を積み。
自身のブレイクスルーに向けて戦略的な努力をしていきたい。
Posted by ブクログ
順次戦略、累積戦略それぞれバランス良く取り組んでいくことの大切さを教えてくれる本。特に人の見えない所で徹底する累積戦略はサボってしまったり、人に言いたくなりがちだが、それをグッと押し留めようと気を引き締められました。
Posted by ブクログ
スキルやテクニックだけにとらわれず自分自身の人間性で勝負していく。
情報が溢れている時代だからこそ必要な要素だと思います。
私自身も周りから求められる人財になるためにキャリアUPしていきます。
Posted by ブクログ
人生戦略の本?なかなか面白そうな出だし。
戦いにはパースペクティブ、戦略、戦術、技術といったレイヤーがあり、どれもそれぞれ重要ではあるが、そもそも論、抜本的なところから価値を目指していくにはそれまで培った技術やドメインから目を離し、武器を捨て、そもそも論にたちかえり、抽象度を上げて考えることが重要という話。
人生までも戦略や階層で整理してくれておりとても興味深い
累積戦略という観点が新鮮だった。
メモ
・自分には世界を変えられるパワーがあるのだと自覚する。個人主義。自分を持つ、自責になる。
・そもそも論で自分自身を考えるようになると人間は個人の責任を意識するようになる。
・一つ以上高いレベルを常にイメージすること
・抽象度をあぜるとそのときのスキルに固執する必要がなくなる
・軍事戦略は実際にどう戦うかと言う考え方が含まれるが、大戦略にはそれが含まれない。
・真似ができないものは抽象度が高い
・順次戦略と累積戦略。流れが見える戦略と見えない見せない戦略
・見えない戦略、累積戦略は積み重ねであり自信につながるもの。
・自分のビジョンを盛り込んだ戦略文書を書くこと
・まず累積戦略に着手すること
・代表的な戦略理論書の共通点
冷静であれ、選択肢を持て、柔軟であれ
Posted by ブクログ
戦略論を人生論に適用した自己啓発本です。この本の「武器」というのは、持っている目の前のスキル、技術ということ。もっと上の階層の戦略、世界観、要は自分がどのように生きてどのように死にたいのか、ということを明確にすれば、目の前のスキルに縛られずに済むということのようです。というより、そのようなスキルに拘っていたら負けるよ、自分のもっと大きな目標のためにはスキルを持っていなくても、他の人を使えばもいいんだよ、という事のようです。まぁ上から目線というか、社長レベルの人を使う立場の発想で、どうだかなぁ、と思っていると、後半では、日々の蓄積(累積戦略)も大事でもあり、それを基盤にしつつ世界観を持ち目標を明確にして進んでいこうということが述べられています。まぁ、目標を明確にしたところでそれを実践できる力がなくちゃ意味ないわけで当然のことですが、目標がなければどんな力を付ければ良いのか分からないし、自分が達成したい目標の実現のためには人に協力してもらったり色んなやり方があるということでしょう。後半の巷の自己啓発本とか戦略本を著者なりに分析しているところが分かりやすくて面白かった。
Posted by ブクログ
自己啓発本マニアと自称される奥山氏だけあり、紹介されるビジネス書には多少疑問はある。
しかしながら、世界観、政策、大戦略、軍事戦略、作戦、戦術、技術の順で語られる戦略の階層は、非常に普遍的であり、会社にも、個人にも必要不可欠な考え方であることを痛感した。
加えて、計画的に敵を攻める「順次戦略」、ゲリラ戦で障害を一つずつ減らす「累積戦略」のバランスで、世の中に立って行く思考には、大いに励まされた。
図らずも、スティーブ•ジョブズを考えさせられた今日。
まもなくiPhone6のリリースがやってくる(笑)
Posted by ブクログ
あなたは、この弱肉強食の世界で生き抜いていく自信があるだろうか?
世知辛い世の中。誰も助けてはくれない。自分自身で何とか世間の荒波を乗り切っていくしかないのだ。
もしあなたが、これまでのような、やられっぱなしの人生は嫌だと思うなら、もっと上の視点から目標を立て直さなければいけない。
そのために必要なものが「人生の戦略」。
サバイバル社会を生き抜くための思考だ。
著者は、地政学・戦略学者の奥山真司氏。
イギリスの戦略学の権威で、米レーガン政権のブレーンでもあったコリン・グレイ教授に師事した経歴をお持ちの、まさに戦略の専門家。
戦略の専門家が語る「人生の戦略」とは、どのようなものなのだろうか?
本書は、ビジョンやミッションを持って戦略的に人生を設計する方法を紹介している。
豊富な具体例を参考にしながら、戦略的な思考法が学べるのが特徴だ。
第1章 なぜ日本人は「戦略」が苦手なのか
第2章 戦略を考えるうえで大事な3つのイメージ
第3章 戦略の本質を知れば、世界を変える「人生の戦略」が生まれる
第4章 あなたの人生に「2つの戦略」を授けよう
国家戦略と人生の戦略は、本質的には同じものだと、著者は言う。
『なぜあなたに「人生目標の立て方」についてお話しするのかというと、私の研究分野である国際戦略やら対外戦略と、あなたの生き方を決める人生戦略(ライフストラテジー)には、かなり共通した考え方があるからです。』
私は本書を読んで、いかに自分が戦略的に下の階層で、物事を考えていたかを思い知った。戦略を立てる上で「技術」は大切な要素だが、技術だけではダメだ。本書の題名でもある「武器を捨てよう」という考え方だ。
また、よく言われる「◯◯戦略」というものも、実は「戦略」ではないということが理解できた。自分の「戦略」に対する理解が深まったと感じる。
そして、本書の最終章には、あなたの戦略を確実に実行していくための「アクションプラン」の作り方も紹介されている。本を読んで理解しただけではダメで、実際に手を動かしてみることを、おススメする。
この本を読んで、あなたの人生を、主体的に、戦略的に、そして、多元的に考え、あなた自身の世界を変えていくヒントにしてほしい。