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国連・NGO・他国の介入が戦争を長引かせるのだ!
ベストセラー『中国4.0』の著者、待望の最新作!
著者は古今東西の歴史に通じる一方で、実際の戦場も経験しており、各国の安全保障アドバイザーとして活躍しています。
そのルトワック氏はこう断言しています。良心や正義感、人道的配慮にもとづく国連、NGO、他国による中途半端な介入が、「戦争」を終わらせるのではなく、「戦争」を長引かせている、と。なにも戦争を奨励しているわけではありません。「本当の平和は、戦争の当事者自身が戦争を倦むほど、徹底的に戦った後でなければ訪れない」のです。
「難民支援が難民を永続化させる」「軍事力ではなく同盟関係がすべてを制す」など、見誤りがちな「戦争」と「平和」の見方を正してくれます。
また、「平和のためにこそ尖閣に武装人員を常駐させろ」「日本の「あいまいさ」が中国の誤解を生む」「北朝鮮の核・ミサイル能力を侮るな」「日本が国連常任理事国になる秘策」といった日本への具体的な提言も満載。
【目次】
日本の読者へ――日本の新たな独立状態と平和
1 自己解題「戦争にチャンスを与えよ」
2 論文「戦争にチャンスを与えよ」
3 尖閣に武装人員を常駐させろ――中国論
4 対中包囲網のつくり方――東アジア論
5 平和が戦争につながる――北朝鮮論
6 パラドキシカル・ロジックとは何か――戦略論
7 「同盟」がすべてを制す――戦国武将論
8 戦争から見たヨーロッパ――「戦士の文化」の喪失と人口減少
9 もしも私が米国大統領顧問だったら――ビザンティン帝国の戦略論
10 日本が国連常任理事国になる方法
<訳者解説>
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
戦争を始めたら中途半端に休戦したりしてはならない。難民キャンプなどを作ってしまうと越境攻撃したりする拠点になってしまい難民以外の生き方をしらない世代も生まれてしまう。そのため徹底的にやらせるべきだし二度と歯向かう気が起きないようにすべきであると。つまり戦争当事者の両国の戦争欲を失くすために、心を折るまで戦わせるということ。
「うまくいくだろう」という考えはなにもしていない以上にひどい最悪の状態。降伏したほうがましなくらい。やるかやられるかしかない。備えよ常にや平和のために備えよが正しい。
男は戦士であるべきで、女は戦士を好む、としてそれが少子化や衰退の原因であるとしている。イーリアスの戦士の文化と呼んでいる。イスラエルのような危機にさらされている国では女性の社会進出もあるものの3人以上子供が産まれ少子化にはなっていないそう。韓国では似たような状況ではあるが少子化は起きている。その点への言及がほしかった。しかし男は強くあれ、戦士であれというマッチョな思想には同意する。女性に対して強くあれというのではなく外敵に対してであるのでいわゆる男尊女卑とは重ならないのがよい。みんなもイーリアス読もう。
そして進歩的社会の象徴とするヨーロッパの移民受け入れにもこの点から反対しておりヨーロッパの消滅は確実と言っているが、その点賛成である。移民は受け入れるべきではない。
最後のまとめで、戦争をしたいわけではなくて調略とか外交をつかってなるべく回避するものとしている。そしてその外交の時の圧力の一つとして軍事力を保持しておくというのが主張であり、やはり外交の一手段という王道の考え方であるので受け入れやすい。軍事力が強くても同盟関係を構築すれば戦闘に負けても戦争には勝てるのである。
Posted by ブクログ
稀代の戦略家エドワード・ルトワックの論文や講演録に関するインタビュー集 「戦争にチャンスを与えよ」は、エドワード・ルトワックにより1999年に発表された論文。この本はこの論文の他にこれまで発表した論文や講演録に関するインタビューを奥山真司氏が行い翻訳したものである。
日本人にとってはなかなか飲み込み難いタイトルの論文かもしれないし、内容に対する感想も十人十色だろう。
「戦争には目的がある。その目的は平和をもたらすことだ。人間は人間であるがゆえに、平和をもたらすことには、戦争による喪失や疲弊が必要になる。」ということだ。外部の介入によって、この自然なプロセスを途中で止めてしまえば、平和は決して訪れなくなってしまうのである。
現在では、じつに多くの国際組織が他人の戦争に介入することを己のビジネスにしている。これらの組織の際立った特徴は、戦闘を行うことは拒否しながら戦場に入り込むことである。
NGOも、自らの組織の永続を目指している。したがって、彼らの最優先事項は、目立つような状況下での活躍を誇示することで、善意の寄付を募ることにある。
ほーほー。時々、ニュースを見て胡散臭さを感じていたのはこういうことだったのかと腑に落ちた。しかし日本人として、西方の大国から侵略された時に、「今後の平和をもたらすために、アメリカや国連の介入はしないでください。」などとは決して言うことはできまい。難しいところだ。
第6章の「パラドキシカル・ロジックとは何か 戦略論」、第7章の「戦争から見たヨーロッパ 『戦士の文化」の喪失と人口減少」も必読である。多くの人に読んでほしい。
Posted by ブクログ
国連などが戦争に中途半端に介入して止めることはマイナスしかない。当事者同士が最後まで戦って完全な勝者と敗者ができるか、双方がもうこれ以上戦いたくないと思うまでやってやっと平和が生まれ、復興が始まる。
この主張は理解できる。中途半端な正義感や覚悟のない介入では負の連鎖は止まらないし、筆者の言うようにやらない方が良い。
ただ自然に任せるのがベストだと言うような主張はダーウィニズムや新自由主義のニオイが感じられ、人間の知恵を軽視する方向になる。
人類の歴史は戦争の歴史であり、今も続いている通り根絶は困難である。だからと言って止める努力を放棄してはいけない。その手段が哲学や宗教などの思想であり、政治である。
Posted by ブクログ
タイトルが気になり本書を手に取ってみた。一見すると戦争する事で生み出される利益に注目する様な刺激的な内容を想像するタイトルだが、戦争は極力避けるべきという考え方に基づいて書かれている。
筆者エドワード・ルトワックが1999年に記した同タイトルの論文について訳者のインタビュー形式にて日本語化されたもののようだ。全編にわたってベースとなる考え方は「パラドキシカル・ロジック(逆説的理論)」で、私の理解ではある一方向からみた正しさはその影響を受ける他方から見た場合、誤った見方になっているという点だろうか。良かれと思ってしている事が、実は物事の根本解決にはなっておらず、逆に本来望んでいる姿とは真逆の結果を引き起こしているという事だ。例に挙げられているものの一つに、一方的に攻撃を受けて、難民化した人々の難民キャンプを支援するNGOのケースである。食糧支援や過度の保護が、却ってキャンプ内の反撃者を増加させ、結果的に「一時的な停戦状態」を作れても、攻撃者に対する憎しみは「永久に消えない」といったものだ。こうしたパラドキシカル・ロジックを国家の戦略レベルに適用する必要性を説く。太平洋戦争での日本の真珠湾攻撃も部分的な戦術では勝利したが、最終的に日本への原子爆弾投下によって敗戦に繋がった。日本に足りなかったのは長期視点に基づく戦略があまりに甘い予想だった事もあるが、期待する同盟関係が全く役に立たなかった事が最終的な敗北に繋がった。当時同盟を結んでいたドイツ・イタリアは遥かに遠い存在であり、戦力的な面でも軍需支援もほぼ期待できない。ソ連との不可侵条約も中身が無く強固なものではないから(何より相手は簡単に裏切るソ連)、最後の最後で北方領土まで失った。日本は決定的に同盟の存在が足りてなかったと言える。ならば外交力であろうか。筆者は何より周辺諸国の情報を重視するが、これも我が国では耳が痛いインテリジェンスの話だから、当時のレーダー能力が示す様に、また現代においても期待は薄い。ならば対外的には意思をはっきり表示せよ、これは尖閣問題での中国に対する態度をはっきり示す必要性へと繋がる。
いずれにしても、日本の周辺は北朝鮮に代表される危険な国、アジア最大の経済国となったが大国として安定性に欠ける中国、そして態度を明確にせずに安全に慢心しつつ自国経済最優先する韓国と、同盟相手になり得ない国家から、同盟関係を築いてもさして得られる利益の無い国家ばかり。当面はアメリカの軍事力頼みになるのは間違いないし、その結果戦後の高度成長の恩恵が得られたのも事実だ。
筆者は日本の読者のためにか、戦国武将の武田信玄や徳川家康、織田信長も引き合いに出し、それらの戦い方や戦略における凄さにも着目している。遥か歴史上には優れたリーダーが多くいたが、再び世界に目を向け、今日本がとるべき戦略(大戦略)を真剣に考える時が来ていると、読みながら強く感じた。
現在の敵は将来の味方、その逆、今の味方は将来の敵といった様に必ずしも近視眼的に相手を選ぶのでは無く同盟国は長期視点で選ぶべきであり、また仮に不安定で先読みの難しい状況では、一時的な利用と割り切る事も必要だ。そのベースには相手を知る深い情報と、グローバル化によって距離に関係なく地球規模で影響し合う国家間の力関係を見誤らない事が重要だと感じた。
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