奥山真司のレビュー一覧
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戦争論の古典クラウゼヴィッツ「戦争論」と孫子の「兵法」を基礎として語られる現代の戦争論。
自衛隊幹部学校の講義録まとめ
本書の読者として想定されているのは、軍事の専門家ではなくあくまでも一般読者であり、専門的な言葉、理論ではなく、平易な言葉、平易な文章で書かれているので、とてもわかりやすい。
そして、クラウゼヴィッツ、孫子から通常兵器による戦争、さらには宇宙からサイバー空間、ロボットまで、第一次世界大戦から現在も継続しているウクライナ戦争までを議論の俎上に載せている。
国際関係に興味のある方、実務に携わる方には、非常に面白いと言えると思う。
奥山先生の話は非常に面白いと思うが、本書は中でもかなり面白いと思う。 -
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第一刷。2020年12月27日発行。
中国共産党があらゆる手段を使い、周囲を取り込んでいく手口が記されている。
『飛鳥新社』以外の日本国内の出版社は出版することを躊躇ったのでないだろうか?
発行が2020年という事だから、記述自体は当然その前であり、中国国内の不動産バブル崩壊前、EV産業の隆盛前の出来事であるが、中国と距離を縮めてきた昨今のフォルクスワーゲンに代表されるドイツ経済の低迷・危機を十分に予見するに値すると感じると共に、日本でも同様の事態に陥らない為にしっかり防衛している必要性を感じた次第である。現役の政治家にも是非読んでいただきたい一冊。
途中、少々中たるんだ印象あり★-1とした。 -
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地政学の論文集。
マッキンダーやマハンといった古典地政学から、それを批判的な視点でみる批判地政学まで、多様のジャンルの論文が収録されており、バランスよく地政学の全体像を俯瞰することができる。
元々の論文としては若干古く、用いられる事例が湾岸戦争やモガディシュなのは時代を感じるが、それでも現代に通じる普遍的な教訓がいくつも導かれているように思う。
例えばインフォメーションパワーが「それ単独で戦争に勝てる」環境を形成するわけではなく、「戦略的効力を発揮するには、物理世界で重大な影響を与えられなければならない」という議論は、AIが急発達する足元の環境でも改めて顧みる価値があるのではないか。
また批判地政学の論文が批判する「右翼の反動主義者」による「地政学を用いた対外政策の単純思考化」も、昨今の欧州における極右政党の台頭を見るになんだか頷けてしまうところがある。 -
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地政学にはさまざまな流派が存在するが、本書はマッキンダーやマハンらの古典的な「ランドパワー」と「シーパワー」の理論を軸に展開されている。複雑な国際情勢を、地理的要因という不変の基盤から解き明かす視点は非常に刺激的だ。
入門書として手に取ったが、国際政治の構造に対する理解をこれほど深めてくれる本は少ない。なぜ特定の地域で紛争が絶えないのか、なぜ大国は特定の海域を重視するのか。そうした問いに対して、個別のニュースを追いかけるだけでは見えてこない「地図の裏側にある論理」を丁寧に説いている。地政学を学び始めたいと考えている人にとっては、最初の一冊として間違いなくおすすめできる。 -
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国の地形や位置といった地理的条件が、それぞれの国家の戦略や行動にどのような影響を与えているのかが分かりやすく解説されている。
各国の成長の仕方や対抗国とのバランスの取り方も、単なる政治判断ではなく、地理的条件に大きく左右されていることが理解でき、学びが多かった。
特に印象的だったのは、日本にある米軍基地の位置づけ。横須賀や沖縄は日本を守るためだけでなく、アメリカにとっても対中国を見据えた戦略的に重要な拠点であることが分かり、見方が大きく変わった。
また、ヨーロッパ、ロシア、中東とアメリカとの関係性についても、これまで漠然としたイメージでしか捉えられていなかったものが、地政学の視点を通して立体的に理解できるようになった。
世界情勢を構造的に捉える面白さを感じ、他の地政学の本も読んでみたいと思える一冊だった。 -
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今は何度目かの地政学ブームだそうです。
年末の高市総理の台湾有事に関する発言以来、この世界がどう動いていくのか?興味を強く持ちました。中国はなぜ横暴とも言える一帯一路政策で海洋進出まで行ってくるのか?米国は自国第一主義 モンロー主義など世界の警察という立ち位置を変えたのか?日本はどうすればよいのか?どんな事がこれから起こりそうなのか?地政学は面白い。その国の元首の立場で考えると今起こっている事の合理性が見えてくる。目的は戦いに勝つことではなく次の局面をコントロール出来るか。日本は第二次世界大戦で負けたが米国は日本の復興に協力し対ソ勢力の強化しました。 -
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著者は元イスラエル諜報部員で現在はオープンソース・インテリジェンス(OSINT)を提供する民間諜報サービス企業を創業して国や企業へのアドバイスなどを行っている。「認知戦(影響力工作)」については「グレーゾーンの戦い」として認識はしていたが、著者による日本を取り巻く状況の分析に改めて現状の厳しさを確認させられた。
例として「福島原発のALPS処理水」問題でわかりやすく説明いている。
WHO飲料水基準の7分の1という水準でIAEAが安全性を確認したものに対して「汚染水」という名称でキャンペーンを展開した中国に対し、日本は評判を守るだけではなく、原発の冷却水を直接海に流している中国に対し、反撃しなければいけないと指摘している。さらに、中国は日本との戦争も想定したうえで、何年も前からあらゆるレベルでの認知戦を仕掛けており、日本の領土が攻撃を受けたにもかかわらず、日本が侵略者だとの認識が世界に広まる可能性すらあると述べている。
本書は高市発言の前に刊行されているが、高市発言後の中国の対応はまさに著者の指摘の通りの展開と思える。
【目次】
序 日本は認知戦に備えよ 奥山真司
第1章 これが認知戦だ
第2章 クレイジーだけが生き残る、イスラエルの諜報機関
第3章 中国 日本にいちばん近い脅威
第4章 ロシア コミンテルンの謀略の系譜
第5章 認知戦への対抗措置
終章 残された時間は少ない
おわりに 日本は「マインドセット」の入れ替えを 奥山真司